経済・産業トレンド

工業部門500社の2025年売上高、前年比28%増に

トルコのイスタンブール工業会議所(ISO)は、2025年の工業部門上位500社の実績を発表しました。売上高は名目上28%増の11兆1,180億トルコ・リラに達しましたが、インフレ調整後の実質では2.1%増にとどまりました。輸出は500社で8.4%増の1,047億ドルとなり、トルコ全体の約4割を占めました。エネルギー、自動車、家電、鉄鋼が上位を占める一方、資金調達の難しさや労働集約型産業の苦境も指摘されています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

トルコ市場で事業を展開する企業や、トルコをサプライチェーンに含む製造業、投資家にとって、市場の成長性やセクターごとのリスク・機会を評価する上で重要な情報です。特に、エネルギー、自動車、防衛・航空宇宙分野は好調ですが、繊維・衣料品などの労働集約型産業は厳しい状況にあり、事業戦略に影響を与える可能性があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 経理 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 イスタンブール工業会議所(ISO)
業界 製造
発表日 2026-06-17
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年06月25日

添付資料(214 KB)

トルコのイスタンブール工業会議所(ISO)は6月17日、2025年の工業部門上位500社(ISO500)の実績を発表した(ISO500ウェブサイト参照)。発表によると、この500社の売上高は、前年比28%増の11兆1,180億トルコ・リラ(約39兆円、2026年6月17日の換算レートで1リラ=約3.5円)となった。ただ、インフレを差し引いた実質売上高では2.1%増にとどまったとした。

発表によると、輸出額はトルコ全体で前年比4.4%増の2,733億ドルだったのに対し、500社の輸出額は8.4%増の1,047億ドルに達し、トルコの輸出全体の約4割を占めた。

業種別では例年どおり、エネルギー、自動車、家電、鉄鋼の分野がランキング上位を占めた(トルコ工業部門上位20社は添付資料表参照)。トルコの防衛・航空宇宙関連のトゥサシュ、アセルサン、アルジャの各社も上位に入り、特に防衛産業を牽引役として、ハイテク分野での生産増加が続いている。その一方で、産業分野ごとに回復にばらつきが見られ、資金調達の難しさなどが工業部門に負担を与えているという。とりわけ労働集約型産業は厳しい状況にあり、繊維や衣料品企業の大半が軒並みランクを落とした。

売上高のトップ5は次のとおり。

1位:テュプラシュ(石油精製、前年同位)

2位:フォード・オトサン(自動車、前年同位)

3位:スター製油所(石油精製、前年同位)

4位:オヤク・ルノー(自動車、前年6位)

5位:トヨタ・トルコ(自動車、前年4位)

(井口南)

(トルコ)

ビジネス短信 d3787464ef483424

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工業部門500社の2025年売上高、前年比28%増に

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/d3787464ef483424.html

時系列

主な数値

売上高増加率(名目) 28%
売上高総額 11兆1,180億トルコ・リラ
売上高総額(円換算) 39兆円
実質売上高増加率 2.1%
トルコ全体の輸出額増加率 4.4%
トルコ全体の輸出額 2,733億ドル
上位500社の輸出額増加率 8.4%
上位500社の輸出額 1,047億ドル
上位500社の輸出がトルコ全体に占める割合 約4割

この事例から確認すべきポイント

トルコの工業部門上位500社の2025年実績は、名目上の売上高が大幅に増加したものの、インフレ調整後では成長が鈍化している実態を示しています。これは、企業が売上高の増加に比例して実質的な収益性を確保することの難しさを示唆します。特に、輸出がトルコ全体の約4割を占める上位企業群の動向は、トルコ経済全体への影響が大きいと考えられます。エネルギー、自動車、防衛・航空宇宙といった特定のハイテク分野が成長を牽引する一方で、資金調達の困難さや労働集約型産業の低迷は、産業構造の転換期における課題を浮き彫りにしています。企業は、トルコ市場への参入や事業展開を検討する際、これらのセクターごとの差異とマクロ経済的要因を慎重に評価する必要があります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-06-25

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