BOE、成都市の工場で出荷式開催、第8.6世代AMOLED量産実現は中国初
この発表の要点
- BOEが中国で初めて第8.6世代AMOLEDの量産を実現した。
- 新工場は総投資額630億元で、中型有機ELディスプレーを月間3万2,000枚生産する。
- この量産は中国の有機ELディスプレー産業の高度化と産業クラスター形成を推進する。
企業・自治体への影響
ディスプレー製造業、特に有機EL関連企業や、ノートパソコン・タブレット端末メーカーなどの顧客企業は、中国における中型有機ELディスプレーの供給能力拡大と技術進化を注視する必要がある。サプライチェーンの再編や競争環境の変化に影響を与える可能性があるため、経営層や調達部門、事業開発部門は情報収集を強化すべきである。
対応すべきこと
- ディスプレー業界の最新動向として関係部門(事業開発、調達、経営企画など)へ共有する。
- 自社のサプライチェーンにおける有機ELディスプレーの調達戦略への影響を評価する。
- BOEの今後の生産計画や技術ロードマップに関する追加情報を継続的に収集する。
- 競合他社の同様の投資や技術開発状況と比較し、自社の競争優位性を再評価する。
対象部門: 経営者 広報 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 京東方科技集団(BOE) |
|---|---|
| 業界 | 製造 |
| 発表日 | 2026-06-17 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月30日
中国大手ディスプレーメーカーの京東方科技集団(BOE)は6月17日、四川省成都市で第8.6世代(注)アクティブマトリックス式有機EL(AMOLED)工場の出荷式を開催したと発表した。同社によると、第8.6世代AMOLED生産ラインとして量産を実現したのは中国で初めて。
同工場は第8.6世代AMOLED工場として、2024年3月に着工し、2025年5月には予定より約4カ月早く製造装置の搬入を開始した(2025年5月28日記事参照)。総投資額は630億元(約1兆4,490億円、1元=約23円)で、中国西南地域において最大級の単一工業プロジェクトとなる。同工場では主にノートパソコンやタブレット端末用の中型有機ELディスプレーを生産し、生産能力は月間3万2,000枚のガラス基板を予定している。
出荷式に出席したBOEの陳炎順董事長は「今回の量産により、中国国内における高世代AMOLED生産ラインの空白を埋め、技術の牽引役として中国の有機ELディスプレー産業を構築していく」と述べた。また、産業チェーンの連携強化とエコシステム整備を通じて電子情報産業の高度化を図る考えを示した。今回の出荷式にはレノボ(Lenovo)、エイスース(ASUS)、小米(シャオミ)、中興通訊(ZTE)などの主要顧客が参加し、製品の引き渡しが行われた。
BOEによると、同社は既に成都市、綿陽市(四川省)、重慶市に第6世代フレキシブルAMOLED生産ラインを3本有している。今回の第8.6世代AMOLED生産ラインは四川省、重慶市において4本目となり、同地域を中心に有機EL産業クラスターの形成を進めるとしている。
(注)「第〇世代」はディスプレーの基になるガラス基板のサイズを表すもので、次世代になるほどサイズが大きくなり、第8.6世代は2,290×2,620ミリメートル(㎜)。ディスプレーは液晶、有機EL、マイクロLEDなどに分類される。
(王植一)
(中国)
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BOE、成都市の工場で出荷式開催、第8.6世代AMOLED量産実現は中国初
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/08eca6defb47545b.html
時系列
- 2024-03-01 第8.6世代AMOLED工場が着工
- 2025-05-01 予定より約4カ月早く製造装置の搬入を開始
- 2026-06-17 第8.6世代AMOLED工場の出荷式を開催し、量産を実現
主な数値
| 総投資額 | 630億元 |
|---|---|
| 総投資額(日本円換算) | 14490億円 |
| 生産能力 | 32000枚/月 |
| 第8.6世代ガラス基板サイズ(幅) | 2290mm |
| 第8.6世代ガラス基板サイズ(高さ) | 2620mm |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、中国のディスプレー産業における技術革新と供給能力の拡大を示す重要な事例である。BOEが中国で初めて第8.6世代AMOLEDの量産を実現したことは、中型有機ELディスプレー市場における同社の競争力強化に直結する。企業広報としては、このような大規模投資と技術的マイルストーンを、産業全体の発展に貢献する戦略的取り組みとして位置づけ、国内外のステークホルダーに明確に伝えることが重要だ。特に、産業チェーンの連携強化やエコシステム整備への言及は、単なる生産能力増強に留まらない、より広範な影響力を示唆しており、サプライヤーや顧客企業との関係構築においても重要なメッセージとなる。また、地域経済への貢献も強調されており、地域社会との良好な関係維持にも資する。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-30
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