経済・産業トレンド

デンマーク、2プロジェクト合わせて1.8GW超の洋上風力発電所の落札者を選定

デンマーク・エネルギー庁は8月4日、北海およびカテガット海峡の洋上風力発電所2件(北海中央、ヘッセルウ)の落札者をスウェーデンの電力大手バッテンフォールに決定したと発表しました。合計発電容量は1.8GW超で、2032年までの完成を目指します。前回入札の不調を受け、発電開始後20年間、固定価格での買い取りを保証する差額決済契約方式(CfD)が導入されました。これにより、少なくとも180万世帯分の電力を供給できる見込みです。

この発表の要点

企業・自治体への影響

本発表は、再生可能エネルギー開発、特に洋上風力発電事業に携わる電力会社や関連産業に影響を与えます。政府によるリスク軽減策(CfD)の導入は、大規模プロジェクトの投資判断や資金調達に新たなモデルを提示し、各国のエネルギー政策部門やインフラ計画部門にも参考となるでしょう。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 経理 広報

対応期限:公募締切まで

基本データ

企業・団体 デンマーク・エネルギー庁
業界 電力・エネルギー
発表日 2026-08-04
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月10日

デンマーク・エネルギー庁は8月4日、北海およびカテガット海峡で計画される2件の洋上風力発電所プロジェクトについて、スウェーデンの電力大手バッテンフォールとその傘下企業が落札したと発表した。2件合わせた発電容量は1.8ギガワット(GW)超となる。

今回選定されたのは、北海の「北海中央(Nordsøen Midt)」およびシェラン島北方の「ヘッセルウ(Hesselø)」の2件のプロジェクト。バッテンフォールはそれぞれ1メガワット時(MWh)当たり504デンマーク・クローネ(約1万2,096円、1クローネ=約24円)、542デンマーク・クローネで応札し、各案件で最も低い入札価格を提示した。落札事業者には、発電所の運転開始後20年間、提示価格での買い取りが保証される。前回2024年の補助金なし入札が不調に終わったことを受け、差額決済契約方式(CfD)方式(注)が導入された。

両洋上風力発電所は2032年までの完成が予定されており、稼働後は少なくとも180万世帯分に相当する電力を供給できる見込み。デンマーク・エネルギー庁のスティグ・ウッフェ・ペダーセン副長官は、今回の選定を洋上風力拡大に向けた重要な節目と評価した。バッテンフォールのデビッド・フラッド洋上風力事業部長は、2つのプロジェクトの落札について「洋上風力事業の拡大と産業・社会の電化支援という継続的な目標を反映したものだ」と述べた。また、欧州で拡大するクリーン電力需要への対応に貢献しつつ、手頃な価格と長期的価値を重視しながら洋上風力発電を拡大することを示す好例であるとした。

デンマーク政府は2025年11月、合わせて2.8GW超の発電容量を対象とする3件の洋上風力発電プロジェクトの入札開始を発表していた。今回決定した2案件に加え、「北海南部(Nordsøen Syd)」については2028年10月を入札期限としている。

(注)発電事業者の再エネへの投資リスクを減らすため、固定となる買い取り価格と市場価格の差額を政府が補填(ほてん)する制度。

(安岡美佳)

(デンマーク、スウェーデン)

ビジネス短信 f05eee17d736f2e3

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デンマーク、2プロジェクト合わせて1.8GW超の洋上風力発電所の落札者を選定

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/f05eee17d736f2e3.html

時系列

主な数値

落札プロジェクト数 2件
合計発電容量 1.8GW超
北海中央プロジェクト入札価格 504デンマーク・クローネ/MWh
ヘッセルウプロジェクト入札価格 542デンマーク・クローネ/MWh
買い取り保証期間 20年間
供給可能世帯数 180万世帯
政府発表入札対象プロジェクト数 3件
政府発表入札対象容量 2.8GW超

この事例から確認すべきポイント

本事例は、大規模再生可能エネルギープロジェクト推進における政府の役割と、投資リスク軽減策の重要性を示しています。特に、補助金なし入札の不調を受け、差額決済契約方式(CfD)を導入した点は注目に値します。CfDは、発電事業者の収益安定化を図り、長期的な投資を促進する効果が期待されます。これにより、洋上風力発電のような初期投資が大きく、市場価格変動リスクが高いプロジェクトの実現可能性が高まります。また、20年間の買い取り保証は、事業者に安定した収益基盤を提供し、プロジェクトの資金調達を容易にするでしょう。デンマーク政府のこの決定は、欧州におけるクリーンエネルギー需要の拡大に対応し、洋上風力発電のさらなる普及に向けた具体的な一歩として評価できます。各国政府やエネルギー関連企業は、同様の支援制度の導入や活用を検討する上で、本事例を参考にすべきです。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-10

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