サウジアラビアの交通事故死者数、2025年は2016年比で60%超の減少
この発表の要点
- サウジアラビアの交通事故死者数は2016年から2025年の間に60%超減少し、人口10万人当たりの死者数も大幅に低下した。
- この成果は「サウジ・ビジョン2030」の目標達成に貢献し、取り締まり技術の拡充、インフラ整備、交通法改正、外国人運転者への厳格な措置などが寄与している。
- 自動取り締まり件数の増加や救急対応の改善など、多角的な交通安全対策が進展しており、今後も最新技術導入による安全な交通環境整備を推進する方針である。
企業・自治体への影響
サウジアラビアで事業展開する企業、特に物流、建設、自動車関連企業は、現地の交通安全規制やインフラ整備の動向を注視する必要があります。交通安全技術やソリューションを提供する企業にとっては、サウジアラビア政府の積極的な投資方針が新たなビジネス機会につながる可能性があります。
対応すべきこと
- サウジアラビアでの事業展開を検討している企業は、現地の交通法規や安全対策の最新情報を確認する。
- 物流・運輸関連企業は、現地での運転者教育や車両管理において、サウジアラビアの交通安全基準を遵守する体制を構築する。
- 交通安全技術やインフラ関連企業は、サウジアラビア政府の今後の投資方針や技術導入計画を調査し、市場機会を探る。
対象部門: 経営者 法務 経理 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | サウジアラビア交通安全閣僚委員会 |
|---|---|
| 発表日 | 2026-06-24 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月24日
サウジアラビア交通安全閣僚委員会(注)は6月22日、2025年の交通安全年次報告書を公表した。同報告書によると、2016年から2025年の間に同国の交通事故死者数が60%超の大幅な減少を記録した。これは同国の国家改革戦略「サウジ・ビジョン2030」の戦略目標の1つであり、取り締まり技術の拡充やインフラ整備の効率化が寄与している。人口10万人当たりの死者数は、2016年の27.9人から2025年には12.05人にまで低下した。また、同期間における交通安全対策により、累計で836億リヤル(約3兆5,948億円、1リヤル=約43円)の経済的損失が削減された。
2025年の事故の主な原因は、車間距離の不保持(29.2%)、急な車線変更(27.9%)、優先通行権の侵害(10.3%)、脇見運転(5.6%)、逆走(0.7%)だった。交通事故死者の内訳は男性86.5%、女性12.8%となっており、年齢別では19〜40歳が52.3%と若年層に集中している。国籍別では、サウジアラビア人が51.3%を占めた。地域別の人口10万人当たりの死者数では、リヤド州(10.15人)と東部州(7.68人)が全国平均を下回る一方、北西部タブーク州(19.38人)や南西部バーハ州(18.73人)などでは依然として高い数値となっている。
政策面では、交通法第74条・第75条の改正が実施されたほか、陸上輸送および同施行規則が新規に施行され、重大な交通違反を犯した外国人運転者の国外退去措置も導入された。
また、自動取り締まり件数が前年比37%増加し、紙媒体による違反記録は67%減少した。救急対応面でも改善が進み、ハッジ巡礼期の救急車の到着時間において目標の15分を大幅に下回る平均8分34秒を達成した。サウジアラビア政府は最新技術の導入を通じ、今後も安全で持続可能な交通環境の整備を推進する方針だ。
(注)サウジアラビアにおける交通安全関連の国家戦略やイニシアチブの策定、データの収集・分析、関係機関のパフォーマンス監視などを担う組織。
(林憲忠)
(サウジアラビア)
ビジネス短信 2733f7ca6fbdecf2
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ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース
サウジアラビアの交通事故死者数、2025年は2016年比で60%超の減少
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/2733f7ca6fbdecf2.html
時系列
- 2016 交通事故死者数減少の比較基準年
- 2025 交通安全年次報告書の対象年、交通事故死者数60%超減少を達成
- 2026-06-22 サウジアラビア交通安全閣僚委員会が2025年交通安全年次報告書を公表
- 2026-06-24 ジェトロが本件をビジネス短信として発表
主な数値
| 交通事故死者数減少率(2016年比2025年) | 60%超 |
|---|---|
| 人口10万人当たりの死者数(2016年) | 27.9人 |
| 人口10万人当たりの死者数(2025年) | 12.05人 |
| 経済的損失削減額 | 836億リヤル |
| 交通事故死者の男性比率 | 86.5% |
| 交通事故死者の女性比率 | 12.8% |
| 交通事故死者の19〜40歳比率 | 52.3% |
| 交通事故死者のサウジアラビア人比率 | 51.3% |
| 自動取り締まり件数増加率 | 37% |
| 紙媒体による違反記録減少率 | 67% |
この事例から確認すべきポイント
サウジアラビアの交通安全年次報告書は、同国の国家改革戦略「サウジ・ビジョン2030」における交通安全目標の達成に向けた顕著な進捗を示しています。2016年から2025年にかけて交通事故死者数が60%超減少したことは、取り締まり技術の拡充、インフラ整備の効率化、交通法改正、外国人運転者への厳格な措置といった多角的な政策が効果を上げていることを裏付けます。特に、自動取り締まりの増加と紙媒体記録の減少は、デジタル技術の活用による効率化と正確性の向上を示唆しており、救急対応の改善と合わせて、事故発生後の被害軽減にも寄与しています。この報告は、サウジアラビアで事業を展開する企業、特に物流、建設、自動車関連企業にとって、現地の交通事情や法規制、安全対策の動向を理解する上で重要な情報源となります。また、交通安全技術やソリューションを提供する企業にとっては、今後の市場機会を探る上での参考にもなるでしょう。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-24
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