協和製作所、ブルガリアの首都ソフィアに新工場開設
この発表の要点
- 協和製作所の欧州拠点である協和ヨーロッパがブルガリアのソフィアに新工場を開設した。
- 新工場はブルガリアでの2度目の拡張であり、従来の2倍の生産効率向上を目標としている。
- ブルガリア選定の理由は、人材、コスト競争力、低い法人税率、EU域内物流の円滑化などが挙げられる。
企業・自治体への影響
製造業、特に物流・搬送システム関連企業は、欧州市場への展開において、ブルガリアのようなEU加盟国の税制優遇や人材確保の可能性を検討する際の参考となる。国際事業展開を計画する企業は、現地の法制度や物流インフラの動向に注目すべきである。
対応すべきこと
- 自社の国際事業戦略において、ブルガリアのような新興EU加盟国の投資環境を調査する。
- 海外拠点設立を検討する際、現地の税制優遇や人材確保の可能性を評価する。
- EU域内物流の円滑化など、国際協定が事業に与える影響を把握する。
- 海外展開における顧客ニーズ(カスタマイズ、技術サポート)への対応戦略を再確認する。
対象部門: 経営者 経理 法務 広報 総務
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 協和製作所 |
|---|---|
| 業界 | 製造 |
| 発表日 | 2026-08-06 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
| 地域 | 兵庫県 |
発表された内容
2026年08月06日
日本のモーターローラーメーカー協和製作所(本社:兵庫県加西市)の欧州拠点である協和ヨーロッパ(Kyowa Europe)は7月16日、ブルガリアの首都ソフィアで新工場の開所式を開催した。式典には、鷲見周久駐ブルガリア日本大使、協和製作所の藤本繁行代表取締役社長をはじめ、同社役員や取引先などが出席した。
開所式の様子(協和製作所提供)
ジェトロは、協和製作所・産業機器事業部海外責任者の市枝和也氏にブルガリアに新工場が建設された経緯と、ブルガリアから欧州・中東に向けて事業展開する上での同社の強みについてインタビューを行った(取材日:2026年7月28日)。
協和製作所は、搬送・物流向けコンベアシステムに使用されるモーター内蔵ローラーおよびその制御システム「パルスローラ(PULSEROLLER)」を自社で開発・販売している。日本と米国に生産拠点を持ち、アジア・太平洋地域および北米・中南米で業界トップシェアの販売実績を誇る。欧州の生産拠点として2012年ソフィアに設立された協和ヨーロッパは、国内最大規模のソフィア空港近郊にあり、欧州のほぼ全域とアラブ首長国連邦(UAE)などの中東諸国に製品を出荷している。顧客ごとのカスタマイズ要求や迅速な技術サポート対応を強みとし、これらが地場メーカーとの差別化につながり、欧州・中東市場で顧客は拡大している。
新工場の外観(協和製作所提供)
ブルガリアを欧州の生産拠点として選んだ理由として、同社ローラー製品の制御コントローラーの開発・製造が同国で元来行われていたこと、ソフトウエア分野の優秀な人材確保が可能でコスト競争力も高いこと、さらにはEU圏内で最も低いレベルにある法人所得税率(10%)を挙げた。また、シェンゲン協定加盟(2024年空路および海路、2025年陸路)によるEU域内物流の円滑化も、ブルガリアの大きな強みとして指摘した。なお、今回開設された新工場は、需要拡大にこたえるべく、同国における2度目の工場拡張として新たな用地に建設され、従来の2倍の生産効率向上を目標としている。
(岡井理紗、本吉美友)
(ブルガリア、日本)
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協和製作所、ブルガリアの首都ソフィアに新工場開設
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/a1fd9a7a63bd5eb4.html
時系列
- 2012 欧州の生産拠点として協和ヨーロッパがソフィアに設立
- 2024 ブルガリアがシェンゲン協定に空路および海路で加盟
- 2025 ブルガリアがシェンゲン協定に陸路で加盟
- 2026-07-16 協和ヨーロッパがブルガリアの首都ソフィアで新工場の開所式を開催
- 2026-07-28 ジェトロが協和製作所・産業機器事業部海外責任者の市枝和也氏にインタビューを実施
- 2026-08-06 本記事が公開
主な数値
| 法人所得税率 | 10% |
|---|---|
| 工場拡張回数 | 2回 |
| 生産効率向上目標 | 2倍 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、協和製作所が欧州市場での事業拡大に向けた戦略的な海外投資を実行したことを示しています。企業が海外に生産拠点を設ける際、現地の税制優遇、優秀な人材の確保、コスト競争力、そして国際的な物流協定(シェンゲン協定など)によるサプライチェーンの円滑化といった要素が重要な意思決定要因となることが明確に示されています。特に、EU圏内での低法人所得税率やシェンゲン協定加盟による物流メリットは、欧州市場への展開を検討する企業にとって、ブルガリアが魅力的な投資先となり得ることを示唆しています。広報担当者は、このような戦略的投資の背景にある経済的・地政学的要因を理解し、企業の成長戦略を効果的に伝える必要があります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-06
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