経済・産業トレンド

PPWR対応に向け包装材データを可視化、JRCがEU市場の投入量を推計

欧州委員会共同研究センター(JRC)は、EU加盟19カ国を対象とした消費財向け包装材の市場投入量に関する報告書を公表しました。2024年の推計総量は4,280万トンで、ガラスが約75%を占め、プラスチック包装材は2011年から2025年の期間で約11%増加しました。この推計手法は、EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR)に基づく加盟国の報告やリサイクル目標達成状況の検証に活用される見込みです。

この発表の要点

企業・自治体への影響

EU市場で消費財を製造・販売する企業、特に包装材を多用する食品・飲料、ホームケア、化粧品・パーソナルケア、ペットフード業界の企業は、PPWRへの対応を加速させる必要があり、包装材の選択やリサイクル戦略の見直しが求められる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 欧州委員会共同研究センター(JRC)
業界 包装材製造業 / 消費財製造業 / リサイクル業 / 小売業
発表日 2026-07-27
分類 経済・産業トレンド
地域 EU (欧州連合)

発表された内容

2026年07月27日

欧州委員会共同研究センター(JRC)は7月6日、EU加盟19カ国を対象に消費財向け包装材の市場投入量を推計した報告書を公表した(プレスリリース)。食品・飲料に加え、ホームケア、化粧品・パーソナルケア、ペットフードを対象とし、欧州の消費者向け包装市場の約75%をカバーする。

報告書によると、2024年に対象19カ国で市場投入された包装材は推計4,280万トンだった。内訳はガラスが3,230万トンと全体の約75%を占め、プラスチック590万トン、金属230万トン、紙(液体用紙容器を含む)210万トン、複合材約10万トンだった。

プラスチック包装材は1人当たり平均約14キログラムで、国別ではスウェーデンで約8キログラム、ドイツで約16キログラムと差がみられた。食品・飲料分野ではPET(ポリエチレンテレフタレート)が最大の構成素材となり、飲料用ボトルでの利用が多いことが背景にある。一方、ホームケアやパーソナルケア分野では高密度ポリエチレン(HDPE)の利用割合が高かった。

2011年から2025年までの推移をみると、包装材総量はおおむね横ばいで推移した。ガラス包装は2020年に一時減少した後に回復した一方、プラスチック包装は期間中に約11%増加した。

また、包装材の利用動向にも変化がみられた。イタリアのミネラルウオーター市場ではガラスからPETへのシフトが進んだ一方、ブルガリアではPETからガラスへの移行が確認された。フランスの牛乳包装では液体用紙容器やHDPEからPETへの移行傾向がみられるなど、包装材の選択は国や製品によって異なる。

JRCは今回の推計手法について、EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR)の下で加盟国が実施する包装廃棄物の報告やリサイクル目標の達成状況の検証に活用されるとしている。報告書では、包装材重量と販売量を結び付ける係数も公表しており、詳細な包装データがない場合でも包装材使用量の推計が可能としている。

PPWRについては、ジェトロ特設ページ「EU包装・包装廃棄物規則(PPWR)関連情報」も参照されたい。

(伊尾木智子)

(EU)

ビジネス短信 1c407cbade592e65

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PPWR対応に向け包装材データを可視化、JRCがEU市場の投入量を推計

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/1c407cbade592e65.html

時系列

主な数値

対象国数 19カ国
対象市場カバー率 75%
2024年市場投入包装材総量 4280万トン
2024年ガラス包装材投入量 3230万トン
2024年プラスチック包装材投入量 590万トン
2024年金属包装材投入量 230万トン
2024年紙包装材投入量 210万トン
2024年複合材包装材投入量 10万トン
プラスチック包装材1人当たり平均 14キログラム
スウェーデン1人当たりプラスチック包装材 8キログラム
ドイツ1人当たりプラスチック包装材 16キログラム
プラスチック包装材増加率 (2011-2025) 11%

この事例から確認すべきポイント

欧州委員会共同研究センター(JRC)が公表した包装材市場投入量に関する報告書は、EUの包装・包装廃棄物規則(PPWR)への対応を検討する企業にとって重要な基礎データを提供するものです。特に、2011年から2025年にかけてプラスチック包装材の市場投入量が約11%増加している点は、プラスチック削減目標を持つ企業にとって注目すべきトレンドです。また、国や製品分野によって包装材の選択に差異が見られることから、EU市場で事業展開する企業は、一律の対応ではなく、各国の規制動向や消費者の嗜好、サプライチェーンの実情に応じたきめ細やかな戦略立案が求められます。JRCが公表した推計手法や係数は、詳細なデータを持たない企業が自社の包装材使用量を推計する上で有用であり、PPWRへの適合状況を評価する際の参考となるでしょう。現時点で取得できた本文からは、PPWRの具体的な規制内容や施行スケジュールに関する詳細を確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-27

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