経済・産業トレンド 可決・施行予定

全人代常務委員会で改正商標法が可決、2027年1月1日から施行

中国の第14期全国人民代表大会常務委員会は6月26日、改正商標法を可決し、2027年1月1日から施行されると発表しました。これは1982年制定以来5回目の改正で、「心機商標」の取り締まり、悪意ある登録の抑制、商標代理機関の不正行為の厳格化、馳名商標の保護強化が主な内容です。異議申し立て期間も短縮されます。

この発表の要点

企業・自治体への影響

中国市場で事業を展開する企業は、商標戦略の見直しと、悪意ある商標登録や代理機関の不正行為に対する監視体制の強化が求められます。特に、異議申し立て期間の短縮により、商標侵害への迅速な対応が不可欠となります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 広報 経理

対応期限:施行日まで

基本データ

企業・団体 日本貿易振興機構(ジェトロ)
発表日 2026-07-08
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2027年1月1日から施行

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全人代常務委員会で改正商標法が可決、2027年1月1日から施行

(中国)

北京発

2026年07月08日

中国の第14期全国人民代表大会(全人代)常務委員会第23回会議は6月26日、改正「商標法」を可決した(全人代ウェブサイトへの掲載は6月26日)。同法は2027年1月1日から施行される。

商標法は、1982年に制定(1983年施行)後、1993年・2001年・2013年・2019年の4回の改正を経ており、今回は5回目の改正となる。改正された商標法の主な内容は次のとおり。

1.「心機商標」(消費者を誤解させる悪質な商標)を取り締まり、消費者の権利を保護する(第56条)。

一般大衆を誤認させるような方法で登録商標を使用した場合、商標法執行担当部門により是正が命じられる。

違法営業額が5万元(約115万円、1元=約23円)以上の場合、違法営業額の5倍以下の罰金を科すことができ、違法営業額がない、または5万元未満の場合、25万元以下の罰金を科すことができる。是正命令に従わない場合、国務院商標管理部門によりその登録商標は取り消される。

2.悪意のある登録を抑制し、商標の使用を適正化する(第19条)。

実際の使用を目的とせず、かつ通常の生産・経営上の必要性を明らかに超える商標登録出願については、登録を認めない。

欺瞞(ぎまん)もしくはその他の不正な手段を用いて商標登録を申請してはならない。

3.商標代理機関の不正行為を厳しく取り締まり、業界の自主規制を強化する(第67条)。

商標代理機関が、法律文書・印章・署名の偽造・変造、詐欺や他の商標代理機関を中傷するなどの手段により商標代理業務を獲得する、利益相反のある双方当事者の委託を受ける、悪意のある商標登録出願であることを知りながら委託を受けることなどを行う場合、商標法執行担当部門により是正が命じられ、1万元~10万元の罰金が科される(情状が重大な場合、10万元~20万元の罰金が科される)。

直接責任を負う者に対しては警告がされるとともに、5,000元~5万元の罰金が科される(情状が重大な場合、5万元~10万元の罰金が科される)。

4.「馳名商標」(中国国内で広く認知されている商標)の保護を強化し、企業の海外進出を支援する(第69条)。

海外における商標登録の審査や商標事件の処理の過程において、当該商標が中国国内で関連の一般大衆に広く知られていることを証明する必要がある場合、当事者の請求に基づき、国務院の商標管理部門は関連規定に従い、当該商標の著名性について確認を行うことができる。

そのほか、改正商標法においては、異議申し立て期間が現行法の3カ月から2カ月に短縮されている(第36条)。中国外の企業にとっては、不正に出願・登録された商標などの情報収集・翻訳作業や現地の法律事務所や関係機関などとの連絡などを従来よりも迅速に行う必要がある。

(馮永力)

(中国)

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全人代常務委員会で改正商標法が可決、2027年1月1日から施行

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/049ecf71fd8adea6.html

時系列

主な数値

違法営業額の罰金上限(5万元以上の場合) 5倍
違法営業額の罰金上限(5万元未満の場合) 250000元
商標代理機関の不正行為に対する罰金下限 10000元
商標代理機関の不正行為に対する罰金上限 100000元
商標代理機関の不正行為に対する罰金(情状が重大な場合)下限 100000元
商標代理機関の不正行為に対する罰金(情状が重大な場合)上限 200000元
直接責任を負う者に対する罰金下限 5000元
直接責任を負う者に対する罰金上限 50000元
直接責任を負う者に対する罰金(情状が重大な場合)下限 50000元
直接責任を負う者に対する罰金(情状が重大な場合)上限 100000元
異議申し立て期間(改正後) 2カ月

この事例から確認すべきポイント

中国の改正商標法は、消費者の権利保護と悪意ある商標登録の抑制を明確に意図している。特に「心機商標」に対する罰則強化や、使用目的のない商標登録出願の不許可は、投機的な商標取得を排除し、商標制度の健全化を図るものとみられる。また、商標代理機関の不正行為に対する厳罰化は、知的財産サービス市場の透明性向上に寄与するだろう。海外企業にとっては、異議申し立て期間の短縮により、中国市場における商標監視と侵害対応の迅速化が不可欠となる。中国での事業展開を検討する企業は、商標戦略の見直しや現地代理人との連携強化が求められる。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-08

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