行政処分・コンプライアンス

利用者情報に関するワーキンググループ(第40回)

総務省の利用者情報に関するワーキンググループ第40回会合が、令和8年6月17日から19日にかけてメール審議で開催されました。本会合では、利用者情報の取扱いに関するモニタリングに用いる2026年度ヒアリングシート(案)について議論が行われ、構成員から同意取得方法の明確化、効果測定の有無、第三者経由の情報収集に関する設問追加、AI学習における広告利用状況の確認など、多岐にわたる意見が提出されました。これらの意見を踏まえ、最終的に2026年度ヒアリングシートがとりまとめられました。

この発表の要点

企業・自治体への影響

デジタルサービスを提供する企業は、総務省が策定した2026年度ヒアリングシートの内容を参考に、自社の利用者情報取扱いの実態を再評価する必要がある。特に、法務、広報、情報システム、経営企画部門は、同意取得の透明性、第三者への情報提供、AI利用における説明責任、外部送信規律への対応状況について、現行の体制や開示内容が適切かを確認し、必要に応じて改善策を検討することが求められる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 情シス 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 総務省
分類 行政処分・コンプライアンス
地域 東京都

発表された内容

令和8年6月17日(水)〜同年6月19日(金)まで

場所

メール審議

議事次第

1 2026年度ヒアリングシート(案)について

配布資料

資料40-1 2026年度ヒアリングシート(案)

議事要旨

〇 利用者情報の取扱いに関するモニタリングについて、2026年度ヒアリングシート(案)のメール審議を行った。

〇 構成員より、以下のとおり意見の提出があった(以下、意見の概要)
・問1-3(利用者情報の第三者提供の状況)の説明文について、「また、どのように同意を取得しているか」を「また、利用者からどのように同意を取得しているか」と修正してはどうか。【寺田構成員】

・もし可能であれば、問2-3(プラポリの理解度把握状況および理解向上に資する取組)、問2-4(利用者情報の取扱いを分かりやすくするための対処等)について、効果測定の有無、実施しているのであればその結果を、また、問2-8(データポータビリティに関する取組等)については、データポータビリテイの実績について確認してはどうか。【上沼構成員】

・問2-3(プラポリの理解度把握状況および理解向上に資する取組)の説明文について、「(例:概要版の提供、動画コンテンツ等を活用した周知・啓発等)」を「(例:概要版の提供、動画コンテンツ、イラスト等を活用した周知・啓発等)」に修正してはどうか。【呂構成員】

・利用者の類型について、利用者がアカウントを保有していれば、利用規約に同意しているため、アカウント保有の有無は重要である。その上で、「3.第三者や第三者の運営するウェブサイト・アプリを経由した情報収集の状況」について、
問1-2-2(青少年や高齢者等の脆弱な個人の利用者情報の取扱いに係る配慮)
問1-3(利用者情報の第三者提供(再提供)の状況)
問1-4(広告ビジネスモデルへの利用者情報の活用状況)
問1-5(取得した情報のアカウント情報への紐付けの有無及びプライバシーポリシー等での記載状況)
などもファーストパーティとしての情報収集等と同様に、問題になるため、「3.第三者や第三者の運営するウェブサイト・アプリを経由した情報収集の状況」に同様の設問を設けて確認してはどうか。【森構成員】

・「3.第三者や第三者の運営するウェブサイト・アプリを経由した情報収集の状況」について、問3-1(第三者等による同意・通知等 の実施状況確認等)において、確認の結果、不適切な対応が認められた場合に講じている措置等まで確認いただいている点は、第三者に対する監督の実効性の向上に資する。一方で、第三者や第三者のウェブサイト等を経由して取得した情報については、
問1-2-1(取得情報の加工・分析・利用状況)
問1-2-2(青少年や高齢者等の脆弱な個人の利用者情報の取扱いに係る配慮)
問1-3(利用者情報の第三者提供(再提供)の状況)
問1-5(取得した情報のアカウント情報への紐付けの有無及びプライバシーポリシー等での記載状況)
といった観点が確認の対象から外れていると考えられる。第三者経由で取得した情報については、直接取得の場合と比べて、プライバシーインパクトが同等以上になると考えられることから、同様に確認してはどうか。【太田構成員】

・問4-1(外部送信規律への対応状況)の説明文について、「ウェブサイトやアプリにおける通知、説明等」を「ウェブサイトやアプリにおける通知、公表等」に修正してはどうか。【呂構成員】

・問6-4(利用者情報のAI学習の利用状況)について、AIシステムにおける学習データ利用についてのみの質問となっているが、対話型AIにおける広告について特に説明、オプトアウトの可否、今後の広告展開について確認してはどうか。【寺田構成員】

〇 とりまとめを山本主査に一任することとなり、2026年度ヒアリングシート(案)を修正し、以下のとおり、2026年度ヒアリングシートをとりまとめた。
2026年度ヒアリングシート

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出典: 総務省
URL: https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/ICT_services/02kiban18_02000495.html

時系列

この事例から確認すべきポイント

本発表は、総務省が利用者情報の適切な取扱いを確保するために実施するモニタリングの基盤となる「2026年度ヒアリングシート」の策定プロセスを示すものです。構成員からの意見は、同意取得の透明性、プライバシーポリシーの理解度向上策、データポータビリティの実績、第三者経由の情報収集におけるプライバシー配慮、外部送信規律への対応、そしてAI学習における利用者情報の利用状況、特に広告利用に関する詳細な確認を求めるものでした。これらの意見は、デジタルサービス提供企業が利用者情報の取扱いにおいて直面する主要な課題と、今後強化されるべき規制・監督の方向性を示唆しています。企業は、これらの論点を踏まえ、自社の情報取扱実態を再評価し、将来的な規制強化に備える必要があります。特に、第三者を通じた情報収集やAI利用における透明性と説明責任の強化は喫緊の課題となるでしょう。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-16

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