経済・産業トレンド

カナダ、CUSMA延長への支持をあらためて表明、見直し協議は継続

カナダは、ドミニク・ルブラン大臣が参加したオンライン協議で、CUSMAの16年間延長への揺るぎない支持を表明しました。CUSMAは北米の雇用と市場アクセスを支える重要な協定と位置づけられています。しかし、米国が延長に応じない見解を示しているため、見直し協議は継続される見通しです。協議では、北米の貿易・投資枠組みの維持・強化に加え、カナダ産品に対する米国の分野別関税への対応も議題となっています。メキシコも16年間の延長を求めており、今後の米国の対応が注目されます。

この発表の要点

企業・自治体への影響

この発表は、北米地域で事業を展開する製造業(特に鉄鋼、アルミニウム、自動車、木材関連)、貿易業、およびこれらに関連するサプライチェーンを持つ企業に影響を与える可能性があります。CUSMAの延長の有無や関税措置の動向は、企業の輸出入戦略、投資計画、コスト構造に直接的な影響を及ぼすため、関連部門は今後の協議の進展を注視する必要があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 経理 広報

対応期限:要確認

基本データ

発表日 2026-07-03
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月03日

カナダのドミニク・ルブラン カナダ-米国・州政府間関係・ワンカナダ経済担当相は7月1日、オンラインで開催されたカナダ・米国・メキシコ協定(CUSMA、注1)の見直し協議に参加したと発表した。カナダはCUSMAを16年間延長することに積極的な姿勢をあらためて示すとともに、米国やメキシコとの間で今後の貿易・投資の枠組みに向けて引き続き協議を継続する考えを示した。

ルブラン氏はオンラインで開催された見直し協議で、CUSMAの延長に対するカナダの揺るぎない支持を表明した。発表によると、CUSMAは北米全域で数百万もの雇用を支えるとともに、カナダ企業が最も重要な貿易相手国である米国とメキシコへの安全かつ予測可能な市場アクセスを維持する上で重要な役割を果たしているとした。

一方で、米国がCUSMAの延長に応じない見解を示したことから(2026年7月2日記事参照)、見直し協議は今後も継続される見通しとなった(注2)。これについてルブラン氏は、北米の繁栄と競争力を支える3カ国間の貿易・投資の枠組みを維持・強化するための方策を引き続き模索することの重要性について認識が一致したと説明した。また、カナダ産の鉄鋼、アルミニウム、自動車、木材などに対する米国の分野別関税への対応も協議の対象になるとした。

ルブラン氏は協議後のメディア出演で、「米国による分野別関税は3カ国全てに深刻な経済的負担をもたらしているほか、米国内の物価にも悪影響を与えていることを、ジェミソン・グリア米通商代表部(USTR)代表に説明した」と述べた(「CBCニュース」7月1日)。

カナダのマーク・カーニー首相は6月30日、記者団に対し、「建設的な意見交換が行われることを期待しているが、明日(7月1日)に大きな進展や劇的な展開が起きるとは考えていない。署名に向けたペンを用意しているわけではない」と述べ、現時点で最終合意には至っていないとの認識を示していた。

CUSMAの見直しを巡っては、メキシコも16年間の延長を求めており(2026年7月2日記事参照)、今後の米国の対応が注目される。

(注1)米国ではUSMCA、メキシコではT-mecと呼ばれる。
(注2)USMCAの条文上、延長に合意できなかった場合、その後も毎年見直しが継続され、合意に至った時点から16年間延長される。最終的に合意に至らない場合、USMCAは条文に従い2036年に失効する。

(木村勇翔)

(カナダ、米国、メキシコ)

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カナダ、CUSMA延長への支持をあらためて表明、見直し協議は継続

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/460fce783bca800a.html

時系列

主な数値

CUSMA延長期間 16年間
CUSMAが支える雇用数 数百万人
CUSMA失効年(合意に至らない場合) 2036年

この事例から確認すべきポイント

カナダとメキシコがCUSMAの16年間延長を強く支持する一方で、米国が延長に応じない姿勢を示していることから、北米の主要貿易協定の将来に不確実性が生じています。協議は継続されるものの、合意に至らなければ2036年にCUSMAが失効する可能性があり、これは北米経済全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。特に、カナダ産の鉄鋼、アルミニウム、自動車、木材などに対する米国の分野別関税が協議の対象となっている点は、関連産業の企業にとって重要な動向です。企業は、今後の協議の進展、特に米国の動向と関税措置に注視し、サプライチェーンや投資戦略への潜在的な影響を評価する必要があります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-03

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