2026年版IMD世界競争力ランキング、スイスが3位に後退、日本は30位に上昇
この発表の要点
- 2026年版IMD世界競争力ランキングでスイスは3位に後退し、日本は30位に上昇した。
- スイスの順位後退は主に「経済パフォーマンス」の大幅な悪化、特に国際投資の低迷と高コスト環境が要因。
- 日本は「インフラ」カテゴリーが改善し、国内経済や雇用、科学インフラなどが上位にランクインした。
企業・自治体への影響
このランキングは、各国・地域のビジネス環境の総合的な評価を示すため、国際展開を検討する企業や、特定の国・地域で事業を行う企業にとって重要な指標となります。特に、国際投資の動向や物価、雇用状況は、製造業、金融業、サービス業など、幅広い業種の企業の事業戦略、投資判断、人材戦略に影響を与える可能性があります。政府機関や自治体にとっては、自国の競争力強化に向けた政策立案の参考となります。
対応すべきこと
- 公式出典(IMDのウェブサイト等)で、自社が関わる国・地域の詳細な評価項目を確認する。
- 国際事業部門や経営企画部門は、ランキング結果を参考に、各国の事業環境リスクと機会を再評価する。
- 広報部門は、自社の事業展開国に関する競争力評価を把握し、対外的な情報発信に活用する。
- 人事部門は、雇用状況や生活費指数を参考に、海外赴任者の待遇や採用戦略を検討する。
対象部門: 経営者 広報 経理 人事
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | ジェトロ |
|---|---|
| 発表日 | 2026-06-22 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月22日
添付資料(171 KB)
スイスのビジネススクールの国際経営開発研究所(IMD)は6月18日、世界競争力ランキング2026を発表した。前年調査で首位だったスイスが3位に後退した。シンガポールが2位から首位に返り咲き、続く香港は3位から2位へと順位を上げた。スイスが順位を下げたものの、上位3カ国は前年と同じ3カ国だった。日本は前年調査から5つ順位を上げ30位となった(添付資料表参照)。人口2,000万人超の国・地域を対象にしたランキングでは、台湾が首位、米国が2位、中国が3位で、日本は13位だった。
同ランキングは70カ国・地域を対象に、各国・地域の競争力について、「経済パフォーマンス」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「インフラ」の4カテゴリー(合計20項目)の341の指標でスコア付けしている。評価基準の172基準が測定可能な数値データを、92基準が企業幹部などへの調査回答を基にしている。残りの基準は背景情報のみを目的としており、総合ランキングの算出には使用されない。ランキング発表が開始されたのは1989年で、今回の調査から新たにベトナムが加わった。
項目別にみると、スイスは「政府の効率性」「インフラ」の2つのカテゴリーで今回も首位になった。特にこれらのカテゴリーに含まれる政府の財政状況や制度的枠組み、教育が首位を占めた点は前年と同様だった。3位に後退したのは、主に「経済パフォーマンス」が前年の13位から37位に大幅に落ち込んだためで、今回の評価で最も大きな変動となった。「経済パフォーマンス」の構成要素をみると、特に国際投資が前年の6位から41位に後退した。対外直接投資がわずか2億5,000万ドル(54位)、対内直接投資は607億1,000万ドルの大幅な引き揚げ超過(70位)となり、対GDP比でマイナス6.26%(68位)まで落ち込んだ。これは、スイスにとって過去に堅調に推移してきた投資ポジションからの著しい転換であり、構造的な変化というよりは、一時的な評価調整や資金還流の影響を反映している可能性が高いが、今後も注視していく必要があると指摘している。物価は66位と低迷が続き、生活費指数は109.75(65位)、ガソリン価格は1リットル当たり2.07ドル(64位)と、スイス企業が置かれている高コスト環境があらためて浮き彫りとなった。雇用も悪化し、30位に後退。雇用成長率はわずか0.21%(49位)に落ち込み、長期的な雇用成長率はマイナス0.30%(60位)となった。「ビジネス効率性」は6位と横ばいで、構成要素の経営慣行が順位を1つ下げて10位となったが、この項目におけるスイスの総合的な地位は依然として堅調だ。
日本は、「インフラ」(16位)が前年の19位から上昇した。構成要素別では、雇用(5位)や科学インフラ(7位)、国内経済(8位)、健康・環境(9位)が10位以内にランクインし、中でも国内経済が前年の16位から大きく上昇し、総合順位を8つ上げた。
前年調査から5つ以上順位を上げたのは、ルクセンブルク(14位、前年調査からの順位の変化6)、マレーシア(15位、同8)、韓国(21位、同6)、英国(24位、同5)、エストニア(28位、同5)、日本(30位、同5)、クウェート(31位、同5)、ポーランド(41位、同11)、南アフリカ共和国(54位、同10)、トルコ(57位、同9)だった。
(田中晋)
(スイス、日本、世界)
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2026年版IMD世界競争力ランキング、スイスが3位に後退、日本は30位に上昇
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/8df2ef6877830fa9.html
時系列
- 1989 IMD世界競争力ランキングの発表が開始
- 2026-06-18 IMDが世界競争力ランキング2026を発表
主な数値
| ランキング発表年 | 2026年 |
|---|---|
| スイスの順位 | 3位 |
| 日本の順位 | 30位 |
| 対象国・地域数 | 70カ国・地域 |
| 評価カテゴリー数 | 4カテゴリー |
| 評価指標数 | 341指標 |
| 測定可能な数値データ基準数 | 172基準 |
| 企業幹部調査回答基準数 | 92基準 |
| スイスの対外直接投資 | 250000000ドル |
| スイスの対内直接投資 | 60710000000ドル(引き揚げ超過) |
| スイスの対GDP比(国際投資) | -6.26% |
| スイスの生活費指数 | 109.75指数 |
| スイスのガソリン価格 | 2.07ドル/リットル |
| スイスの雇用成長率 | 0.21% |
| スイスの長期雇用成長率 | -0.30% |
この事例から確認すべきポイント
IMD世界競争力ランキングは、各国の経済状況、政府・ビジネスの効率性、インフラ整備状況を多角的に評価する重要な指標です。今回の発表では、これまで上位を維持してきたスイスが「経済パフォーマンス」の悪化、特に国際投資の低迷と高コスト環境により順位を大きく下げた点が注目されます。これは、堅調な経済を持つ国であっても、グローバルな資金動向や国内の構造的課題によって競争力が変動しうることを示唆しています。一方、日本は「インフラ」や「国内経済」の改善により順位を上げたものの、全体としてはまだ上位国との差があります。企業は、これらのランキング結果を自社の国際戦略や投資判断に活用し、事業展開国のビジネス環境リスクと機会を定期的に評価することが求められます。特に、国際投資の動向、物価水準、雇用状況といった具体的な指標は、企業の事業コスト、収益性、人材確保に直接影響するため、詳細な分析が必要です。現時点で取得できた本文からは、添付資料の詳細を確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-22
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