6月の米小売売上高は前月比0.2%増、無店舗小売りや自動車が牽引
この発表の要点
- 6月の米小売売上高は前月比0.2%増の7,686億ドルで、市場予想と一致した。
- 無店舗小売りと自動車・同部品が主な牽引役となり、ガソリンスタンドは原油安で大幅減となった。
- 消費者の購買姿勢は慎重さを増しており、今後の大手小売企業の決算が市場動向の重要な判断材料となる。
企業・自治体への影響
小売業、Eコマース、自動車産業、食品・飲料産業、エネルギー産業に属する企業は、米国の消費動向の変化に直接的な影響を受けます。特に、オンライン販売の強化や、原油価格変動によるコスト・売上への影響を考慮した事業戦略の見直しが求められるでしょう。
対応すべきこと
- 自社の主要市場である米国の小売動向を継続的に監視し、売上データと比較する。
- オンライン販売チャネルの強化やプロモーション戦略について、最新の市場トレンドを踏まえて検討する。
- 原油価格の変動が自社のサプライチェーンや製品価格に与える影響を評価し、リスク管理策を講じる。
- 8月に発表される大手小売企業の第2四半期決算を注視し、今後の消費マインドの変化を予測する。
対象部門: 経営者 経理 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | ジェトロ |
|---|---|
| 業界 | 小売・流通 |
| 発表日 | 2026-07-21 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
| 地域 | 米国 |
発表された内容
2026年07月21日
添付資料(87 KB)
米国商務省の速報(7月16日付)によると、6月の小売売上高(季節調整値)は前月比0.2%増の7,686億ドル(添付資料表参照)となり、ブルームバーグの市場予想(0.2%増)と一致した。なお、5月は同0.9%増(速報値、2026年6月18日記事参照)から1.0%増に上方修正された。
無店舗小売りや自動車・同部品が押し上げ要因に
最大の押し上げ要因となったのは無店舗小売りで前月比1.9%増と堅調に推移した。6月末に開催された「アマゾン・プライムデー」や各社の先行セールの影響とみられる(ロイター7月16日)。また、自動車・同部品で、前月比1.9%増の1,435億ドル(寄与度プラス0.34ポイント)を記録した。そのほか、スポーツ・娯楽品・書籍は同1.3%増となった。サッカーワールドカップの開幕による観光客流入やグッズ需要に支えられたとみられる(AP通信7月16日)。唯一のサービス項目であるフードサービスも同0.1%増と小幅ながらも増加を維持した。
他方で、最大の押し下げ要因となったのはガソリンスタンドで、原油安に伴う価格下落から前月比5.3%減と大幅に落ち込んだ。このほか、衣料が同0.3%減、食品・飲料も同0.2%減と振るわなかった。
米独立系コンサルティングファームのプランテ・モラン・フィナンシャル・アドバイザーズのジム・ベアード最高投資責任者(CIO)は、「ガソリン安が家計の支えになりつつも、消費者の購買姿勢は慎重さを増している」と分析する(AP通信7月16日)。足元では米国によるイラン攻撃の再開や、ドナルド・トランプ大統領によるホルムズ海峡封鎖発表(2026年7月14日記事参照)など、情勢悪化のリスクも浮上している。今後の消費マインドへの影響を見極めるには、8月に控えるウォルマートやターゲットなど小売り大手の第2四半期決算が重要な判断材料となる見通しだ。
(樫葉さくら)
(米国)
ビジネス短信 39519810e6f161ed
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6月の米小売売上高は前月比0.2%増、無店舗小売りや自動車が牽引
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/39519810e6f161ed.html
時系列
- 2026-07-21 ジェトロが6月の米小売売上高に関する記事を公開
- 2026-07-16 米国商務省が6月の小売売上高速報を発表
- 2026-07-16 ロイターおよびAP通信が6月の小売売上高に関する分析を報道
- 2026-07-14 ドナルド・トランプ大統領によるホルムズ海峡封鎖発表に関する記事が参照される
- 2026-06-18 5月の小売売上高速報に関する記事が参照される
主な数値
| 6月の米小売売上高(前月比) | 0.2%増 |
|---|---|
| 6月の米小売売上高(総額) | 7,686億ドル |
| 5月の米小売売上高(前月比、上方修正後) | 1.0%増 |
| 無店舗小売り売上高(前月比) | 1.9%増 |
| 自動車・同部品売上高(前月比) | 1.9%増 |
| 自動車・同部品売上高(総額) | 1,435億ドル |
| スポーツ・娯楽品・書籍売上高(前月比) | 1.3%増 |
| フードサービス売上高(前月比) | 0.1%増 |
| ガソリンスタンド売上高(前月比) | 5.3%減 |
| 衣料売上高(前月比) | 0.3%減 |
| 食品・飲料売上高(前月比) | 0.2%減 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、米国の小売市場が全体として緩やかな成長を維持しつつも、セクター間で明暗が分かれている現状を示しています。無店舗小売りや自動車関連が好調を維持する一方で、原油価格の影響を直接受けるガソリンスタンドは大幅な売上減を記録しました。これは、消費者の購買行動が特定のオンラインイベントや耐久消費財に集中する傾向があることを示唆しています。また、ガソリン価格の下落が家計を支える一方で、地政学的なリスクの高まりが消費マインドに慎重な姿勢をもたらしているとの専門家分析は、企業が今後の市場戦略を策定する上で重要な視点となります。特に、小売業や製造業は、消費者の購買意欲の変化や外部環境リスクを継続的に監視し、柔軟な供給体制やマーケティング戦略を検討する必要があるでしょう。今後の大手小売企業の決算発表は、市場全体の動向を測る上で注目すべき指標となります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-21
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