経済・産業トレンド

トヨタウクライナ、EVの3モデルを販売開始

トヨタウクライナは2026年6月19日、ウクライナでバッテリー式電気自動車(BEV)の「Toyota C-HR+」「bZ4X」「bZ4X Touring」の販売を開始したことを発表しました。これはトヨタブランドとしては初のEVモデル投入となります。ウクライナではEV登録台数が近年増加傾向にあり、2025年には新車EVが2万2,800台、輸入中古EVが8万4,400台を記録しました。EV輸入・販売に対する20%の付加価値税(VAT)撤廃措置が2025年末で終了したものの、中国製EVが市場の大部分を占め、消費者のEVへの関心が高まっています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

自動車製造・販売業界の企業は、ウクライナ市場におけるEV需要の高まりと競争激化に対応するため、製品ラインナップや販売戦略の見直しが求められます。特に、中国製EVの台頭やEV輸入・販売に対する付加価値税(VAT)撤廃措置の終了といった税制変更の影響を考慮し、市場動向を注視する必要があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理 法務

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 トヨタウクライナ
業界 自動車製造・販売
発表日 2026-06-30
分類 経済・産業トレンド
地域 ウクライナ

発表された内容

2026年06月30日

住友商事の子会社であるトヨタウクライナは6月19日、ウクライナでバッテリー式電気自動車(BEV)の「Toyota C-HR+」「bZ4X」「bZ4X Touring」の販売を開始したことを発表した。レクサスブランドでは既に「LEXUS RZ」を販売していたが、トヨタブランドとしては初のEVモデルの投入となる。

首都キーウの公式ディーラーのウェブサイトによると、「TOYOTA C-HR+」は197万6,135フリブニャ(約711万円、1フリブニャ=約3.6円)から、「bZ4X」は201万2,770フリブニャ(約725万円)から、「bZ4X Touring」は240万670フリブニャ(約864万円)からの価格設定だ。

ウクライナではここ数年、EVの登録台数が増加している(2025年11月21日付地域・分析レポート参照)。EVの輸入・販売に対する20%の付加価値税(VAT)の撤廃措置が2025年末で終了したことから、同年末にかけて新車・中古車ともに登録台数が増加した。自動車市場研究所によると、2025年の新車EVおよび輸入された中古EVの登録台数はそれぞれ、2万2,800台(前年比2.2倍)、8万4,400台(2.0倍)だった。

新車EV市場では、中国製造車のシェアが高まっている。自動車市場研究所の1月の発表では、2025年に購入された新車EVの94%は中国製が占める見込みとの分析だった。ブランド別では比亜迪(BYD)がトップで9,656台、42.3%のシェアを誇った。また、ジーカー〔Zeekr、中国自動車大手の吉利汽車(Geely)傘下のEVメーカー〕は2,940台、12.9%のシェアで3位となった。しかしながら、中国からウクライナに輸入されるEVの大部分は非公式に輸入されているのが実態である。同研究所の分析によれば、2025年の中国製EV販売台数(新車・中古車含む)上位15モデルのうち、公式にウクライナ市場で流通するモデルは、中国上海汽車集団(SAIC)傘下のMGのZSのみだった。

ここ数年のEVの増加や充電所など関連インフラなどの発達、イラン情勢に伴うガソリン・ディーゼルなどの燃料費の高騰などにより、EVに対する消費者の関心の高まりが認められ、トヨタウクライナ以外にも複数の公式ディーラーがEVモデルの取り扱いの開始・拡大に関心を示している。BMWウクライナと公式輸入業者のAVTババリヤは6月4日、新型BMW iX3を同国で初めて発表した。同社はグランクーペのi4シリーズ、セダンのi5シリーズ、スポーツ用多目的車(SUV)のiXシリーズなど比較的幅広いEVモデルを展開している。

(柴田紗英)

(ウクライナ、日本)

ビジネス短信 d1cae5d3624e05e1

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/d1cae5d3624e05e1.html

時系列

主な数値

Toyota C-HR+の価格 1976135フリブニャ
bZ4Xの価格 2012770フリブニャ
bZ4X Touringの価格 2400670フリブニャ
2025年の新車EV登録台数 22800台
2025年の輸入中古EV登録台数 84400台
2025年に購入された新車EVにおける中国製EVのシェア 94%
2025年のBYD販売台数 9656台
2025年のBYDシェア 42.3%
2025年のZeekr販売台数 2940台
2025年のZeekrシェア 12.9%

この事例から確認すべきポイント

本発表は、トヨタウクライナがウクライナ市場に初のトヨタブランドEVを投入したことを示すものであり、同国のEV市場の成長と競争激化を浮き彫りにしています。ウクライナではEV登録台数が顕著に増加しており、特に中国製EVが市場の大部分を占める状況が確認できます。EVに対する消費者の関心の高まりは、イラン情勢に伴う燃料費高騰や充電インフラ整備の進展が背景にあると分析されています。一方で、EV輸入・販売に対するVAT撤廃措置の終了が市場に与える影響や、中国製EVの非公式輸入が多い実態は、今後の市場動向を注視すべき点です。企業は、市場の需要変化、税制動向、競合他社の戦略を継続的に分析し、適切な製品投入と販売戦略を検討する必要があるでしょう。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-06-30

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