ブラジルに対するメルコスール・シンガポールFTAが8月1日に発効へ
この発表の要点
- ブラジルとシンガポールの間でメルコスール・シンガポールFTAが2026年8月1日に発効する見込み。
- シンガポールはメルコスールからの輸入品の全品目に関税を即時撤廃する。
- メルコスールはシンガポールからの輸入品の95.8%について最長15年かけて関税を撤廃する。
企業・自治体への影響
本協定の発効は、ブラジルおよびシンガポールと貿易を行う企業に対し、関税コストの削減や市場アクセスの拡大といった影響をもたらします。特に、製造業、食品加工業、エネルギー関連企業など、両国間で物品を輸出入する部門は、事業戦略の見直しや新たなビジネス機会の創出を検討する必要があります。
対応すべきこと
- 自社の輸出入品目が関税撤廃の対象となるか、公式出典で詳細を確認する。
- 関税撤廃スケジュールに基づき、サプライチェーンや調達戦略を見直す。
- 関係部門(経理、貿易実務、営業など)へ本協定の発効情報を共有する。
- 新たな市場機会や競争環境の変化を評価し、事業計画に反映させる。
対象部門: 経営者 経理 法務 広報
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | ブラジル外務省、開発商工サービス省(MDIC)、農業・畜産省(MAPA) |
|---|---|
| 発表日 | 2026-07-09 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月09日
ブラジル外務省、開発商工サービス省(MDIC)、農業・畜産省(MAPA)は7月2日、メルコスール・シンガポール自由貿易協定(MCSFTA)の批准書を6月30日に寄託者のパラグアイに寄託し、国内の批准手続きが完了したと発表した。これにより、同協定はブラジルとシンガポールの間で8月1日に発効する見込みとなった(注1)。
MCSFTAは、メルコスールにとって、初の東南アジア諸国とのFTAとなる。協定は2023年12月に署名され(2023年12月13日記事参照)、2026年2月にパラグアイとシンガポールの間で(2026年2月3日記事参照)、同年3月にはウルグアイとシンガポールの間で発効した(2026年3月6日記事参照)。
物品貿易に関しては、シンガポールはメルコスールからの輸入品の全品目について、協定発効時に関税を即時撤廃する。一方、メルコスールは、シンガポールからの輸入品の95.8%(品目ベース)について、発効後最長15年かけて関税を撤廃する。なお、発効時に即時撤廃される品目は、この95.8%のうち25.6%にとどまる(注2)。
MDICの貿易統計によると、2025年のブラジルとシンガポール間の貿易総額(往復貿易額)は107億ドルだった。このうち、ブラジルの対シンガポール輸出額は74億ドルで輸出相手国・地域別で7位、輸入額は33億ドルで輸入相手国・地域別で18位だった(注3)。ブラジルからシンガポール向けの主な輸出品目は、石油・歴青油、機械・設備、鶏肉、豚肉、牛肉だった。
(注1)MCSFTAは、メルコスール加盟国(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ)の1カ国およびシンガポールが批准書を寄託した場合、批准書を寄託した日の属する月の2カ月後の月初から、当該国およびシンガポールとの間で効力を生じる。
(注2)メルコスール側の95.8%という数字は品目(関税品目)ベースであり、シンガポールからの現行輸入額ベースでは90.8%に相当する。
(注3)詳細は、ブラジルの貿易投資年報参照。
(エルナニ・オダ)
(ブラジル、シンガポール、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ、メルコスール)
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ブラジルに対するメルコスール・シンガポールFTAが8月1日に発効へ
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/4d063865a62ac1c7.html
時系列
- 2023-12-00 メルコスール・シンガポール自由貿易協定(MCSFTA)が署名
- 2026-02-00 パラグアイとシンガポールの間でMCSFTAが発効
- 2026-03-00 ウルグアイとシンガポールの間でMCSFTAが発効
- 2026-06-30 ブラジルがMCSFTAの批准書を寄託者のパラグアイに寄託
- 2026-07-02 ブラジル外務省などが国内の批准手続き完了を発表
- 2026-08-01 ブラジルとシンガポールの間でMCSFTAが発効する見込み
主な数値
| ブラジルとシンガポール間の貿易総額(2025年) | 107億ドル |
|---|---|
| ブラジルの対シンガポール輸出額(2025年) | 74億ドル |
| ブラジルの対シンガポール輸入額(2025年) | 33億ドル |
| メルコスール側関税撤廃対象品目割合 | 95.8% |
| メルコスール側関税即時撤廃品目割合 | 25.6% |
| メルコスール側関税撤廃期間 | 15年 |
この事例から確認すべきポイント
この発表は、ブラジルとシンガポール間の自由貿易協定(MCSFTA)の発効が間近に迫っていることを示しており、両国間の貿易関係に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。特に、シンガポールがメルコスールからの輸入品の全品目に関税を即時撤廃する一方、メルコスール側も大部分の品目について段階的に関税を撤廃する方針は、貿易量の増加やサプライチェーンの再編を促すでしょう。企業は、関税撤廃によるコスト削減や市場アクセスの改善機会を評価し、輸出入戦略の見直しを検討する必要があります。また、発効時期や関税撤廃の具体的なスケジュールを把握し、自社の事業に与える影響を詳細に分析することが求められます。特に、石油・歴青油、機械・設備、鶏肉、豚肉、牛肉といったブラジルの主要輸出品目に関わる企業は、新たなビジネスチャンスを模索すべきです。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-09
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