5月のインフレ率は前月から小幅上昇、景況指数のPMIは調査により判断分かれる
この発表の要点
- ナイジェリアの2026年5月総合インフレ率は前月比で小幅上昇したが、長期的な鈍化傾向は継続している。
- ナイジェリア中央銀行(CBN)の5月PMIは2カ月連続で縮小圏にとどまった。
- スタンビックIBTC銀行の5月PMIは4カ月連続で拡大を示し、景況判断は調査機関により異なる。
企業・自治体への影響
ナイジェリア市場への進出や事業展開を検討する企業は、インフレ動向が消費者の購買力に影響を与え、PMIが生産活動や新規受注を示すため、これらの経済指標を複合的に分析し、事業計画に反映させる必要があります。特に、貿易・製造・小売業は影響を受けやすいでしょう。
対応すべきこと
- ナイジェリアの経済指標(CPI、PMI)の最新動向を継続的にモニタリングする。
- 複数の調査機関によるPMIの差異を理解し、自社の事業に与える影響を多角的に評価する。
- ナイジェリア市場における事業戦略や投資計画を見直す際の参考情報として活用する。
- 関係部門(経営企画、海外事業、財務など)へ本情報を共有し、今後の事業展開への影響を議論する。
対象部門: 経営者 経理 広報 総務
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構(ジェトロ) |
|---|---|
| 発表日 | 2026-06-25 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月25日
ナイジェリア国家統計局(NBS)は6月15日、2026年5月の消費者物価指数(CPI)を発表した。総合インフレ率は前年同月比15.93%となり、前月の15.69%から0.24ポイントと小幅に上昇した。前年同月の26.06%からは鈍化を見せており、インフレの長期的な鈍化傾向は続いている。
品目別では、前月に引き続き食品・非アルコール飲料が総合インフレ率の押し上げに最も大きく寄与しており、これにレストラン・宿泊サービス、交通、住宅・水道・電気・ガス・その他燃料が続いた。地域別では、都市部インフレ率が前年同月比16.07%、農村部が15.60%となり、都市部の伸びがやや高かった。前月比では、都市部が1.99%と4月の1.86%から0.13ポイント上昇した一方で、農村部は1.17%と4月の2.80%から1.63ポイント低下した。これにより、都市部の物価上昇率が農村部をやや上回ったものの、前月比では農村部の物価上昇ペースが大きく鈍化した。
また、ナイジェリア中央銀行(CBN)が同月発表した5月の購買担当者景気指数(PMI、注1)は49.6となった。4月の49.4から小幅に改善したものの、景況判断の境目である50を下回り、経済活動は2カ月連続で縮小圏にとどまった。調査対象の36サブセクターのうち、19セクターが縮小、15セクターが拡大、2セクターが横ばいだった。セクター別では工業PMIとサービスPMIがいずれも49.3と縮小圏に入った一方で、農業PMIは50.9となり、22カ月連続で拡大を維持した。工業では、生産と雇用が拡大した一方、新規受注と原材料在庫は縮小した。
一方で、スタンビックIBTC銀行が発表した5月のPMI(注2)は54.1となり、4月の52.4から上昇した。生産と新規受注の拡大が全体を押し上げ、民間部門の事業環境は4カ月連続改善したとしている。
(注1)PMIは50を上回ると事業活動の拡大、50を下回ると縮小を示す。なお、PMIは調査機関によって、調査対象、業種分類、算出方法が異なるため、数値は一致しない場合がある。CBNのPMIは、2026年5月11日~15日に1,900人の企業購買・供給担当幹部を対象に実施した調査に基づく。
(注2)スタンビックIBTC銀行のPMIは、S&P Globalが毎月約400社の民間企業を対象に実施した調査に基づく。
(柴田北斗)
(ナイジェリア)
ビジネス短信 4834e3113b0d4062
関連情報
dummy
もっと見る
ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース
5月のインフレ率は前月から小幅上昇、景況指数のPMIは調査により判断分かれる
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/4834e3113b0d4062.html
時系列
- 2026-05-11 ナイジェリア中央銀行(CBN)のPMI調査が開始される(〜15日)
- 2026-06-15 ナイジェリア国家統計局(NBS)が2026年5月の消費者物価指数(CPI)を発表
- 2026-06-01 ナイジェリア中央銀行(CBN)が5月の購買担当者景気指数(PMI)を発表(同月発表)
- 2026-06-01 スタンビックIBTC銀行が5月のPMIを発表(同月発表)
主な数値
| 2026年5月総合インフレ率(前年同月比) | 15.93% |
|---|---|
| 2026年4月総合インフレ率(前年同月比) | 15.69% |
| 前年同月総合インフレ率(前年同月比) | 26.06% |
| 2026年5月都市部インフレ率(前年同月比) | 16.07% |
| 2026年5月農村部インフレ率(前年同月比) | 15.60% |
| 2026年5月都市部インフレ率(前月比) | 1.99% |
| 2026年4月都市部インフレ率(前月比) | 1.86% |
| 2026年5月農村部インフレ率(前月比) | 1.17% |
| 2026年4月農村部インフレ率(前月比) | 2.80% |
| CBNのPMI調査対象サブセクター数 | 36セクター |
| CBNのPMI調査で縮小したセクター数 | 19セクター |
| CBNのPMI調査で拡大したセクター数 | 15セクター |
| CBNのPMI調査で横ばいだったセクター数 | 2セクター |
この事例から確認すべきポイント
ナイジェリアの経済状況は、インフレの長期的な鈍化傾向が見られる一方で、短期的な物価上昇は継続しています。特に食品・非アルコール飲料がインフレを押し上げる主要因であり、都市部と農村部で物価上昇のペースに差異が見られる点は、地域ごとの経済格差や消費構造の違いを示唆します。また、景況感を示すPMIについては、中央銀行と民間銀行の調査で異なる結果が出ており、経済活動の全体像を把握する上での多角的な視点の重要性を示しています。CBNのPMIが縮小圏を示す一方で、スタンビックIBTC銀行のPMIが拡大を示すことは、調査対象や算出方法の違いが経済実態の捉え方に影響を与える可能性を浮き彫りにします。企業は、ナイジェリア市場への進出や事業展開を検討する際、これらの経済指標を複合的に分析し、特定のデータに偏らず、複数の情報源から得られる情報を総合的に判断する必要があるでしょう。特に、インフレ動向は消費者の購買力に直結し、PMIは企業の生産活動や新規受注の動向を示すため、事業計画の策定において重要な要素となります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-25
関連事例
- インドネシア・シンガポール首脳会談、越境電力や海峡の安全などで協力
- モンゴル、5月のCPI上昇率は前年同月比11.2%、中銀は政策金利を据え置き
- ホルムズ海峡、船舶攻撃発生も6月29日から1週間の通航数は6月水準より増加、IMO発表
- 中央最低賃金審議会 (目安に関する小委員会)
- 極右「国民連合」ルペン氏、2度目の有罪判決も、2027年大統領選立候補を表明
自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?
無料でプレスリリースを掲載する