経済・産業トレンド 可決

国家インフラ事業向け外国融資の利息源泉税を免税へ、法人税法改正法案可決

エジプト下院は、国家インフラプロジェクト向けの外国融資にかかる税制優遇措置を盛り込んだ法人税法改正法案を可決しました。これにより、対象企業が外国から融資を受けた場合、国外の貸主に支払う利息に課される20%の源泉徴収税が免税となります。本改正は、2023年の法改正で廃止された免税措置を一部復活させるもので、特に日本企業が直面していた税制上の課題を解消するものです。近日中に官報掲載を経て施行される見込みです。

この発表の要点

企業・自治体への影響

エジプトで国家インフラプロジェクトに投資または融資を行う企業、特に日本企業は、利息にかかる源泉徴収税の負担が軽減され、事業コストの削減と競争力向上が期待されます。金融機関や商社、建設・エネルギー関連企業など、国際的なプロジェクトファイナンスに関わる部門に影響があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 経理

対応期限:施行日まで

基本データ

企業・団体 日本貿易振興機構(ジェトロ)
発表日 2026-07-23
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月23日

エジプト下院は6月29日、国家インフラプロジェクト向けの外国融資にかかる税制優遇措置を盛り込んだ法人税法改正法案を可決した。これにより、対象企業が外国から融資を受けた場合、国外の貸主に支払う利息に課される20%の源泉徴収税(WHT)が免税となる。近日中に官報への掲載を経て施行される見込みだ。アハメド・クーチュク財務相は7月2日、国家情報サービス(SIS)を通じて発表した財務省声明の中で、同改正の内容を明らかにした。

外国からの融資にかかる20%の源泉徴収税は、2005年の所得税法に基づくものだ。外国から受ける融資の利息は免税とされていたが、2023年の同法改正(2023年第30号法律)により、政府や地方政府、公的機関を除いて免税措置が廃止され、民間企業などが支払う利息も課税対象となった。

同課税は、特に風力発電の独立系発電事業者(IPP)として事業を展開する日本企業にとって課題となっていた。エジプトが米国、イギリス、中国、フランス、サウジアラビアと締結している租税条約では、こうした利息に対する源泉徴収税が5~15%に軽減されている一方、日本との租税条約では同様の軽減措置が設けられておらず、20%の源泉徴収税が課されていた。そのため、エジプトで事業を展開する日本企業は、国際協力銀行(JBIC)などから融資を受ける場合、より低い税率が適用される他国企業と比べて不利な立場に置かれていた。同制度の見直しは、2025年11月11日に開催された「第5回日エジプトビジネス投資促進委員会」(2025年11月14日記事参照)において日本側が改善を要求した事項の1つだった。

(西澤成世)

(エジプト)

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国家インフラ事業向け外国融資の利息源泉税を免税へ、法人税法改正法案可決

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/ff77a88ed62d0879.html

時系列

主な数値

源泉徴収税率 20%
旧免税措置廃止年 2023年
日エジプトビジネス投資促進委員会開催回数 5回
他国との租税条約による軽減税率範囲 5~15%

この事例から確認すべきポイント

本改正は、エジプトの国家インフラプロジェクトへの外国投資を促進するための重要な税制優遇措置です。特に、2023年の所得税法改正で廃止された民間企業への源泉徴収税免税措置が、国家インフラ事業向け外国融資に限定して復活する形となります。これにより、これまで日本企業が他国企業と比較して不利な立場にあった源泉徴収税の負担が解消され、エジプトにおける日本企業の事業展開が促進されることが期待されます。企業は、本改正の具体的な適用範囲や条件、施行日について、エジプト政府の公式発表や関連法規を注視し、自社の事業計画への影響を評価する必要があるでしょう。国際的な事業展開を行う企業にとって、進出国の税制変更は事業コストや競争力に直結するため、常に最新の情報を把握し、適切な対応を講じることの重要性が改めて示された事例と言えます。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-23

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