経済・産業トレンド

NTTドコモビジネスとコデルコ、光通信技術活用の鉱山遠隔操業実証を開始

NTTドコモビジネスはチリ国営銅公社コデルコと共同で、次世代光ネットワーク技術「IOWN APN」を活用した銅鉱山の遠隔操業高度化に向けた調査・実証を開始しました。日本の総務省の研究委託事業の一環として、コデルコのエル・テニエンテ鉱山と遠隔オペレーションセンターをIOWN APNで接続し、坑内重機の遠隔操作や高精細映像監視の実現可能性を検証します。コデルコの安全性向上と生産性改善、NTTドコモビジネスのIOWN技術グローバル展開を目指すものです。

この発表の要点

企業・自治体への影響

通信・IT業界にとっては、IOWN APN技術の新たな応用分野として鉱業・エネルギー分野が具体化され、グローバル展開の可能性が示唆されます。鉱業関係企業は、遠隔操業による安全性向上や生産性改善の先進事例として注目し、自社のDX推進の参考にできます。政府・自治体関係者にとっては、日本の技術が国際的な課題解決に貢献するモデルケースとして、今後の国際協力や研究委託事業の方向性を検討する材料となります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 情シス

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 NTTドコモビジネス
業界 通信・IT / 鉱業
発表日 2026-08-06
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月13日

NTTドコモビジネスは8月6日、チリ国営銅公社コデルコ(CODELCO)と共同で、次世代光ネットワーク技術「IOWN APN」を活用した銅鉱山の遠隔操業高度化に向けた調査・実証を開始したと発表した。実証は、日本の総務省の研究委託事業の一環として実施される。

実証では、コデルコのエル・テニエンテ鉱山と、中部オイギンス州ランカグアの遠隔オペレーションセンターをIOWN APNで接続し、大容量・低遅延通信環境を活用した坑内重機の遠隔操作や高精細映像による監視、高度な遠隔操業モデルの実現可能性を検証する。NTTドコモビジネスはNTTデータと連携し、遠隔重機操作に必要な通信環境の評価、映像監視機能の高度化、複数オペレーションセンターの統合を見据えたネットワーク構成の検討などを行う。

コデルコは世界最大の銅生産企業で、近年は鉱山操業の安全性向上と生産性改善を重要課題としている。特に地下鉱山では、落盤などのリスク低減、熟練オペレーター不足への対応、複数鉱山に分散する操業機能の効率化などが求められている。NTTドコモビジネスは今回の実証の背景として、こうした課題を挙げている。

また、世界最大の地下銅鉱山であるエル・テニエンテでは、地下深部における地震活動リスクへの対応が課題となっている。コデルコは8月、予防的措置として大型拡張案件「アンデス・ノルテ」の一時停止を決定している(2026年8月7日記事参照)。

なお、コデルコとNTT DATAは2025年11月、5G/6G、フォトニックネットワーク(注)、生成AI(人工知能)、ロボティクス、量子コンピューティング、自律操業などの分野で協力する戦略的協力覚書(MOU)を締結している。

NTTドコモビジネスは今後、本実証を通じて銅鉱業における安全性と操業効率の向上を図るとともに、鉱業・エネルギー分野での新たなユースケース創出や、IOWN関連技術のグローバル展開につなげたいとしている。

(注)情報の伝送や交換の処理を、途中で電気信号に変えず光のまま行う次世代の通信ネットワーク技術。

(高橋英行)

(チリ)

ビジネス短信 c4a1d5ec5bb9a473

関連情報

dummy

もっと見る

ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース

NTTドコモビジネスとコデルコ、光通信技術活用の鉱山遠隔操業実証を開始

ジェトロ公式SNSアカウント

出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/c4a1d5ec5bb9a473.html

時系列

主な数値

コデルコの企業規模 世界最大銅生産企業
エル・テニエンテ鉱山の規模 世界最大地下銅鉱山

この事例から確認すべきポイント

この発表は、NTTドコモビジネスが次世代光ネットワーク技術「IOWN APN」を海外の鉱業分野に応用する具体的な動きを示しています。日本の総務省の研究委託事業の一環として実施されることから、国家レベルでの技術推進と国際協力の側面も持ちます。チリ国営銅公社コデルコが抱える安全性向上、生産性改善、熟練オペレーター不足、地震活動リスクといった課題に対し、IOWN APNの大容量・低遅延通信が遠隔操業の高度化に貢献する可能性を検証するものです。特に、地下鉱山という過酷な環境での遠隔操作や高精細映像監視は、技術的な挑戦であると同時に、鉱業分野におけるデジタルトランスフォーメーションの新たなモデルを提示する可能性があります。NTT DATAとのMOU締結に続く今回の実証は、NTTグループがグローバルな鉱業・エネルギー分野でのIOWN関連技術展開を本格化させる意図が読み取れます。企業は、自社の技術が他産業の課題解決にどのように貢献できるか、また国際的な共同研究や政府委託事業の機会をどのように活用できるかを検討する上で、本事例を参考にできます。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-13

関連事例

自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?

無料でプレスリリースを掲載する