経済・産業トレンド

モロッコ、新内閣始動、2027年予算法案の基本方針承認

最終確認日: 2026-10-28

基本データ

分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年10月28日

モロッコのモハメッド6世国王は10月16日、ラバト王宮で新内閣の閣僚任命式を主宰した。新内閣はファティマ・エザハラ・エル・マンスリ首相の下で発足し、省庁も「経済・財務・公共パフォーマンス省」や「産業・商業・投資・経済包摂省」への改組などが行われた。

国王は翌17日、ムーレイ・エル・ハッサン皇太子の同席の下で閣議を主宰し、2027年予算法案(注)の基本方針を承認した。これを受け、20日にはマンスリ首相主宰の政府評議会が同法案を承認し、即日、議会に提出した。下院では22日に施政方針が採決され、23日から予算法案の審議が始まった。

同法案では、次の5つの優先課題が掲げられた。

国民の購買力回復と社会保障制度の強化

若者の教育・職業訓練・雇用の促進

地方分権化と地域開発の加速

水・エネルギー・食料・デジタル分野の戦略的主権の強化

社会政策を支える強靱(きょうじん)な経済基盤の構築

具体的には、2027年から市場・価格制度の構造改革に着手し、医療保険の普及拡大、直接社会支援の増額、公教育・公衆衛生の改善、住宅補助制度の推進に取り組む。また、2027年から2031年までの5年間を対象とする若者向けの国家プログラムを立ち上げる。これまで省庁・分野ごとに分散し効果が限定的だった既存プログラムを見直し、教育・職業訓練から就職、住宅確保に至るまで、若者のキャリアを一貫して支援する国家政策へ移行する予定だ。

さらに、再生可能エネルギーの開発、グリーン水素政策の推進、ガスインフラ整備、食料安全保障およびデジタル主権の強化も重点施策に位置付けられた。

投資面では、投資憲章に基づく支援措置や地域投資センターの改革を通じて民間投資を促進し、特に中小企業への支援を強化する方針を示した。地方開発については、関連プログラムの加速に向けて約250億モロッコ・ディルハム(約4,000億円、MAD、1MAD=約16円)を投入する見通しだ。

一方、2026年末の経済見通しについては、実質GDP成長率4.7%、インフレ率0.7%、財政赤字の対GDP比を3%と見込んでいる。

(注)Le Projet de Loi de Finances de l’année 2027(PLF 2027):2027年の財政法案。日本の「予算案」に相当する。

(渡辺理々華)

(モロッコ)

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公開日: 2026-10-28 / 最終確認: 2026-10-28

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編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-28

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