令和7年度医薬品販売制度実態把握調査結果について
この発表の要点
- 店舗販売において「文書による情報提供の有無」等の項目で遵守率が低下している。
- インターネット販売において「相談に対応した者の資格」に関する遵守率が低下し、低い結果が継続している。
- 濫用のおそれのある医薬品に関する新たな販売ルールが施行されており、販売ルールの徹底と定着が求められている。
企業・自治体への影響
医薬品を販売する薬局、店舗販売業者、およびインターネット販売業者(特に第一類・第二類医薬品、濫用等のおそれのある医薬品を取り扱う事業者)に直接的な影響があります。法令遵守体制の再確認と強化、従業員への継続的な教育、および販売プロセスの見直しが、法務、人事、広報、経営者などの部門で求められます。
対応すべきこと
- 自社の医薬品販売ルールが最新の法令(特に濫用防止医薬品関連)に準拠しているか、法務部門と連携して確認する。
- 店舗およびインターネット販売における情報提供、相談対応のプロセスと担当者の資格(薬剤師・登録販売者)を再確認し、遵守率が低い項目について改善策を講じる。
- 従業員に対し、医薬品販売に関する法令遵守と適切な情報提供・相談対応について、人事部門が中心となり再教育を実施する。
- 厚生労働省が提供する販売ルール関連情報(URL参照)を定期的に確認し、最新の指導内容や詳細な調査結果(PDF等)を把握する。
対象部門: 経営者 総務 法務 広報 人事
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 厚生労働省 |
|---|---|
| 業界 | 医薬品販売業 |
| 発表日 | 2026-08-07 |
| 分類 | 行政処分・コンプライアンス |
発表された内容
令和8年8月7日(金)
照会先
医薬局総務課
薬事企画官 稲角 (内2700)
薬剤業務指導官 末永 (内2725)
(代表番号) 03-5253-1111
(直通番号) 03-3595-2377
報道関係者 各位
「医薬品販売制度実態把握調査」の結果を公表します
厚生労働省では、薬局・店舗販売業の許可を得た店舗が医薬品の販売に際し、店舗やインターネットで消費者に適切に説明を行っているかどうか等について調査を行っています。令和7年度の調査は、前年度に引き続き一般用医薬品のインターネットでの販売状況や要指導医薬品の店舗での販売状況を含めた調査を実施しました。
今回の調査について、店舗での販売においては、「使用者の状況についての確認」等の項目で改善が見られたものの、「文書による情報提供の有無」等の項目で遵守率が低下しています。また、「情報提供された内容を理解したかどうか等の確認」をはじめとして、販売ルールを遵守していない薬局・店舗販売業が存在するため、更なる遵守率の向上に向けて販売ルールの徹底が必要です。
また、インターネットでの販売においては、例年遵守率の低い「濫用等のおそれのある医薬品を複数購入しようとしたときの対応が適切であった」等の項目で改善が見られたものの、「第1類医薬品販売時の相談に対応した者の資格が薬剤師であった」、「第2類医薬品等に関する相談に対応した者の資格が薬剤師または登録販売者であった」等の項目で遵守率が低下し、昨年に引き続き遵守率が低い結果となっているため、店舗での販売と同様に販売ルールの徹底が必要です。
濫用のおそれのある医薬品については、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律」(令和7年法律第37号)により、法律上に指定濫用防止医薬品として位置付け、新たな販売ルールが施行されたところであり、引き続き各自治体等と連携し、事業者に対する実態確認、改善指導を徹底するとともに、関係団体に制度の遵守徹底を依頼し、販売制度の更なる定着に取り組みます。
※ 販売ルールに関する情報は以下のサイトに掲載しています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082514.html
【主な調査結果】
◎ 店舗での販売に関する調査
全体的な遵守率は横ばいであったが、第一類医薬品における「文書による情報提供の有無」、「濫用等のおそれのある医薬品を複数購入しようとしたときの対応が適切であった」等の項目で遵守率が低下している。一方、「情報提供された内容を理解したかどうか等の確認」の項目は改善傾向にあるものの、昨年に引き続き遵守率は低い結果となっている。
○ 第一類医薬品における「文書による情報提供があった」:76.7%
○ 第一類医薬品における「情報提供された内容を理解したかどうか等の確認があった」:65.4%
○ 「濫用等のおそれのある医薬品を複数購入しようとしたときの対応が適切であった」:86.8%
◎ インターネットでの販売に関する調査
多くの項目の遵守率は9割を超えているものの、「第1類医薬品販売時の相談に対応した者の資格が薬剤師であった」、「第2類医薬品等に関する相談に対応した者の資格が薬剤師または登録販売者であった」の項目で、遵守率が低下している。一方で、「濫用等のおそれのある医薬品を複数購入しようとしたときの対応が適切であった」の項目は、改善傾向にある。(R6年度:81.0%⇒R7年度:90.5%)
第一類医薬品
第二類医薬品等
店舗
インター
ネット
店舗
インター
ネット
「文書による情報提供があった」*1
76.7%
―
―
―
「情報提供された内容を理解したかどうか等の確認があった」*2※1
65.4%
100.0%
―
―
「濫用等のおそれのある医薬品を複数購入しようとしたときの対応が適切であった」*3※1
―
―
86.8%
90.5%
「相談に対応した者の資格が薬剤師であった」※1*4
89.5%
58.8%
―
―
「相談に対応した者の資格が薬剤師または登録販売者であった」※1*4
―
―
94.5%
64.0%
※1 薬剤師、登録販売者かどうか不明な場合は含まない
(医薬品医療機器等法上の根拠規定)
*1 法第36条の10第1項
*2 施行規則第146条第3項
*3 施行規則第15条の2、第147条の3
*4 法第36条の10第5項
◎ 専門家への相談を実施せずに購入する際の店舗の対応状況
一般用医薬品(第一類医薬品を除く。)を購入する前に調査員が専門家へ相談を実施せずに購入する際の店舗の対応状況は以下のとおりであった。昨年度改善傾向が見られた「薬剤師・登録販売者がレジ対応をした」の割合は今年度もその割合を維持(R6年度:80.5%⇒R7年度:80.2%)している。
なお、2~7については、薬剤師・登録販売者以外がレジ対応した場合の対応状況となっている。
対応状況
薬局(89件)
店舗販売業
(98件)
計(187件)
1
薬剤師・登録販売者がレジ対応をした
71(79.8)
79(80.6)
150(80.2)
2
会計等は薬剤師・登録販売者以外が対応したが、情報提供や相談は薬剤師・登録販売者が行った
9(10.1)
14(14.3)
23(12.3)
3
医薬品購入前に薬剤師・登録販売者から声をかけられた
0(0.0)
0(0.0)
0(0.0)
4
レジで薬剤師または登録販売者に相談してから会計をするよう言われた
0(0.0)
0(0.0)
0(0.0)
5
薬剤師・登録販売者の説明が必要か聞かれ「必要ない」と答えるとそのまま売ってくれた
0(0.0)
0(0.0)
0(0.0)
6
質問等されずに医薬品を購入できた
9(10.1)
5(5.1)
14(7.5)
7
その他
0(0.0)
0(0.0)
0(0.0)
件数(割合(%))
その他、詳細については別添の概要を御参照ください。
令和7年度医薬品販売制度実態把握調査結果(概要)[PDF形式:142KB]
令和7年度医薬品販売制度実態把握調査調査結果(報告書)[PDF形式:2.3MB]
PDFファイルを見るためには、Adobe Readerというソフトが必要です。Adobe Readerは無料で配布されていますので、こちらからダウンロードしてください。
出典: 厚生労働省
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75385.html
主な数値
| 店舗販売における第一類医薬品「文書による情報提供があった」遵守率 | 76.7% |
|---|---|
| 店舗販売における第一類医薬品「情報提供された内容を理解したかどうか等の確認があった」遵守率 | 65.4% |
| 店舗販売における「濫用等のおそれのある医薬品を複数購入しようとしたときの対応が適切であった」遵守率 | 86.8% |
| インターネット販売における「濫用等のおそれのある医薬品を複数購入しようとしたときの対応が適切であった」遵守率(R7年度) | 90.5% |
| 店舗販売における「第1類医薬品販売時の相談に対応した者の資格が薬剤師であった」遵守率 | 89.5% |
| インターネット販売における「第1類医薬品販売時の相談に対応した者の資格が薬剤師であった」遵守率 | 58.8% |
| 店舗販売における「第2類医薬品等に関する相談に対応した者の資格が薬剤師または登録販売者であった」遵守率 | 94.5% |
| インターネット販売における「第2類医薬品等に関する相談に対応した者の資格が薬剤師または登録販売者であった」遵守率 | 64.0% |
| 専門家への相談を実施せずに購入する際の店舗の対応状況「薬剤師・登録販売者がレジ対応をした」割合 | 80.2% |
| 専門家への相談を実施せずに購入する際の店舗の対応状況「質問等されずに医薬品を購入できた」割合 | 7.5% |
この事例から確認すべきポイント
厚生労働省が公表した令和7年度医薬品販売制度実態把握調査結果は、医薬品販売に携わる事業者に対し、法令遵守の現状と課題を明確に示しています。特に、店舗販売における「文書による情報提供の有無」や、インターネット販売における「相談対応者の資格」に関する遵守率の低下は、消費者の安全確保と適切な情報提供の観点から、早急な改善が求められる点です。また、濫用のおそれのある医薬品に関する新たな販売ルールが施行されたばかりであり、その定着に向けた事業者の理解と実践が不可欠です。本調査結果は、単なる現状報告に留まらず、行政が今後も指導を強化していく姿勢を示唆しており、医薬品販売事業者は、内部監査の強化、従業員への継続的な教育、および販売プロセスの見直しを通じて、法令遵守体制を一層強化する必要があります。特に、デジタル化が進むインターネット販売においては、対面販売と同等以上の情報提供と相談体制の確保が重要となるでしょう。現時点で取得できた本文からは、詳細な改善指導内容や具体的な罰則等を確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-07
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