中国、米企業10社を輸出管理対象に追加、政府調達でも対象米企業に措置
この発表の要点
- 中国は米国エンティティー10社を輸出管理対象に追加し、両用品目の輸出を禁止した。
- 中国は米国企業46社を政府調達の対象から除外し、製品調達を禁止した。
- これらの措置は即日実施され、米国政府の中国企業への措置に対する対抗措置である。
企業・自治体への影響
米国企業との取引がある製造業、貿易業、およびサプライチェーンに関わる企業は、中国の輸出管理規制や政府調達措置の対象となる製品や技術がないか確認する必要があるでしょう。特に、デュアルユース品目を取り扱う企業や、対象企業と間接的に取引がある企業は、事業継続性への影響を評価し、対応を検討することが求められます。
対応すべきこと
- 自社のサプライチェーンや取引先が、中国の輸出管理リストに追加された米国エンティティー10社に該当しないか確認する。
- 中国の政府調達措置の対象となった米国企業46社との取引状況を確認し、影響を評価する。
- デュアルユース品目を取り扱っている場合、中国への輸出規制に抵触しないか、法務部門と連携して確認する。
- 関連部門(法務、経理、調達、営業など)へ本発表の内容を共有し、今後の対応方針を検討する。
対象部門: 経営者 法務 経理 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 中国商務部、中国財政部 |
|---|---|
| 業界 | 製造業(特に航空宇宙・防衛関連)、貿易業、サプライチェーン関連企業 |
| 発表日 | 2026-06-25 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月25日
中国商務部は6月22日、商務部公告2026年第23号で、「輸出管理法」や「両用品目輸出管理条例」などの関連規定に基づき、「輸出管理コントロールリスト」に計10の米国エンティティーを追加掲載すると発表した。リストへの掲載は即日実施とされており、輸出事業者によるリスト掲載エンティティーに対する両用(デュアルユース)品目の輸出が禁止される。また、いかなる国・地域の組織や個人も、中国原産の両用品目をリストに掲載されたエンティティーに移転・提供することが禁止される(注1)。なお、特殊な状況下で輸出が必要となる場合は、輸出事業者は商務部への申請が必要となる。
掲載対象は次のとおり(注2)。
アベオックス(Aveox, Inc.)
レッド・キャット・ホールディングス(Red Cat Holdings, Inc.)
ティール・ドローンズ(Teal Drones, Inc.)
IMSAR(IMSAR, LLC)
ジャイアロボティクス(Jaia Robotics, Inc.)
ボール・エアロスペースアンドテクノロジーズ(Ball Aerospace & Technologies Corp.)
オシュコシュ・ディフェンス(Oshkosh Defense, LLC)
L3ハリス・マリタイム・サービシズ(L3Harris Maritime Services, Inc.)
MPマテリアルズ(MP Materials Corp.)
USAレアアース(USA Rare Earth, Inc.)
また、商務部は同日の報道官談話で、本措置は国家の安全と利益の保護および拡散防止などの国際的義務を履行するためと説明した。その上で、米国政府がいわゆる「中国軍事企業リスト」に中国企業を追加したこと(2026年6月12日記事参照)に対する対応として、関連法規に基づいて今回の措置を決定したと述べた。また、いかなる輸出事業者も上記の規定に違反してはならないとした。
政府調達で特定の米国企業からの調達を禁止
なお、中国財政部は同日、「政府調達における特定の米国企業に対する措置に関する通知」を発表した。同通知では、関連法規に基づき、政府調達活動において特定の米国企業に対する措置を実施するとした。措置は即日実施とされており、政府調達活動において、調達担当者はロッキード・マーティン(Lockheed Martin Corporation)など米国企業46社(中国国内の米国系企業を除く)が生産する製品を調達してはならないとした。
(注1)「現在行っている関連の輸出活動はただちに停止しなければならない」とされた。
(注2)リスト上には、エンティティーの名称だけではなくそれぞれの住所も記載されている。
(蔣春霞)
(中国、米国)
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中国、米企業10社を輸出管理対象に追加、政府調達でも対象米企業に措置
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/42946d2ddcb56d65.html
時系列
- 2026-06-12 米国政府が「中国軍事企業リスト」に中国企業を追加
- 2026-06-22 中国商務部が米国エンティティー10社を輸出管理コントロールリストに追加発表
- 2026-06-22 中国財政部が米国企業46社に対する政府調達措置を発表
- 2026-06-22 輸出管理措置および政府調達措置が即日実施
主な数値
| 輸出管理対象に追加された米国エンティティー数 | 10社 |
|---|---|
| 政府調達措置の対象となった米国企業数 | 46社 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、米中間の経済・安全保障分野における対立が、輸出管理や政府調達といった具体的な措置を通じてエスカレートしている現状を示しています。中国政府は、米国政府による中国企業への措置に対抗する形で、米国企業への規制を強化しており、これは国際的なサプライチェーンや貿易活動に広範な影響を及ぼす可能性があります。特に、両用品目(デュアルユース品)の輸出禁止や政府調達からの排除は、対象企業だけでなく、それらの企業と取引のある第三国の企業にも間接的な影響を与える可能性があります。企業は、自社のサプライチェーンや取引先がこれらの規制の対象となっていないか、また将来的な規制強化のリスクがないか、継続的に監視し、対応策を検討する必要があるでしょう。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-25
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