経済・産業トレンド

カナダと米国、対カナダ338条関税発表後4回目の閣僚級協議、両国首脳に選択肢提示へ

カナダと米国は、米国が1930年関税法338条に基づく対カナダ関税を発表後、4回目の閣僚級協議を実施しました。米国は既に1974年通商法301条に基づく追加関税を適用中であり、338条関税の発動予定日(8月19日)が迫っています。今回の協議では合意には至らなかったものの、両国首脳に選択肢が提示され、今後の協議で最終的な合意形成が図られる見通しです。カナダ側は、338条関税の発動見送りや関税引き下げと引き換えに、報復関税撤廃などを検討しており、交渉の進展が注目されます。

最終確認日: 2026-08-15

この発表の要点

企業・自治体への影響

カナダおよび米国と貿易を行う企業、特に乳製品、アルコール飲料、自動車部品を扱う製造業や流通業は、関税によるコスト増大やサプライチェーンの見直しを迫られる可能性があります。関連する輸入・輸出業者や、これらの製品を原材料とする企業は、今後の交渉結果と関税措置の動向を注視し、事業計画への影響を評価する必要があるでしょう。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 経理 広報

対応期限:施行日まで

基本データ

発表日 2026-08-14
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月14日

カナダのドミニク・ルブラン・カナダ-米国貿易・州政府間関係・国内貿易・ワンカナダ経済担当相とジャニス・シャレット対米首席貿易交渉官は8月13日、米国の首都ワシントンで米国通商代表部(USTR)のジェミソン・グリア代表と会談した。米国が1930年関税法338条に基づく対カナダ関税を発表後、4回目の閣僚級協議となる(2026年7月31日記事、2026年8月10日記事、2026年8月12日記事参照)。
米国は7月24日に1974年通商法301条に基づき、カナダ産品に10%の追加関税の適用を開始した(2026年7月24日記事参照)。7月20日には338条に基づき、カナダ産の乳製品、アルコール飲料、自動車部品に対し、50%の追加関税を課す大統領布告を発表している(2026年7月21日記事参照)。また7月1日には、カナダ・米国・メキシコ協定(CUSMA、注)の延長に向けた3カ国協議が開催されたが、延長合意には至らなかった(2026年7月3日記事参照)。
今回の閣僚会談について、8月13日時点で両国政府から正式な発表はない。ルブラン氏は自身のSNS投稿で、「交渉は継続中であり、引き続きカナダの国益を推進していく」と述べた。一方、グリア氏は協議後、記者団に対し、現時点で報告できることはないとしつつも、「両国の首脳には選択肢が提示され、協議が行われることになる」と述べた。また、グリア氏がドナルド・トランプ米国大統領と、ルブラン氏らがマーク・カーニー・カナダ首相とそれぞれ協議するとの見通しを示すなど、交渉の進展は見られたものの、何らかの合意に至ったかについては明らかになっていない(「CBCニュース」8月13日)。
ルブラン氏は8月14日、財界関係者で構成される「カナダ・米国経済関係諮問委員会」や各州・準州の通商担当者を集めた会合をそれぞれ開催する予定で、米国との協議の内容について報告するとみられる(「CBCニュース」8月13日)。
対カナダ338条関税の発動予定日(8月19日)が迫る中、「CBCニュース」(8月11日)などカナダの複数のメディアによれば、ルブラン氏とグリア氏は、早ければ8月17日までに、トランプ氏に対し通商合意に向けた枠組み案を提示する見通しだ。カナダ政府は、米国による338条関税の発動見送りや分野別関税の引き下げと引き換えに、米国産品に対する報復関税の撤廃、米国産酒類の販売再開、州政府の調達制限の見直し、乳製品の関税割当の配分方法に関する米国側の解釈受け入れなどを検討しているとされる(「グローブ・アンド・メール」8月7日)。
(注)米国では「USMCA」、メキシコでは「T-mec」とも呼ばれる。
(木村勇翔)

(カナダ、米国)

ビジネス短信 9a457562889845d8

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カナダと米国、対カナダ338条関税発表後4回目の閣僚級協議、両国首脳に選択肢提示へ

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/9a457562889845d8.html

時系列

主な数値

米国による1930年関税法338条に基づく追加関税率 50%
米国による1974年通商法301条に基づく追加関税率 10%
閣僚級協議の回数 4回

この事例から確認すべきポイント

この事例は、国際貿易における関税措置とそれに対する交渉の複雑性を示しています。米国が複数の通商法に基づきカナダ産品に追加関税を課し、カナダ側が報復関税の撤廃や市場開放を交渉材料とする構図は、貿易摩擦の典型的なパターンです。特に、関税発動予定日が迫る中で閣僚級協議が繰り返され、最終的な合意形成が首脳レベルに委ねられる可能性が示唆されている点は、政治的リーダーシップが貿易問題解決に果たす役割の大きさを浮き彫りにします。企業は、このような国際的な貿易政策の動向を常に注視し、サプライチェーンへの影響やコスト変動リスクを評価する必要があるでしょう。また、交渉の進捗状況や最終的な合意内容によっては、特定の産業(乳製品、アルコール飲料、自動車部品など)に直接的な影響が生じるため、関連業界の企業は特に詳細な情報収集と対応策の検討が求められます。情報が断片的にしか公開されない中で、メディア報道や政府関係者のSNS発言なども含め、多角的に情報を収集し、自社への影響を予測する能力が重要となります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-14 / 最終確認: 2026-08-15

執筆・確認主体

この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。

数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。

編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-08-15

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