上半期の外国直接投資実現額、前年同期比13.8%増、日本は国・地域別第4位
この発表の要点
- 2026年上半期のインドネシア外国直接投資額は前年同期比13.8%増の307億7,000万ドルに達した。
- 日本からの投資は前年比16.7%増の18億9,000万ドルで、国・地域別で第4位に浮上した。
- インドネシア政府は下流化政策を推進し、事業許認可手続きの簡素化など投資環境改善に継続して取り組む方針を示している。
企業・自治体への影響
インドネシアへの投資を検討している、または既に進出している製造業、鉱業、サービス業などの企業は、同国の投資環境の動向や政府の下流化政策の拡大方針を把握することが重要です。特に日本企業の投資が増加傾向にあることから、関連する事業部門や海外事業部門は、今後の市場機会や政策変更に注目する必要があります。
対応すべきこと
- インドネシアへの投資を検討している企業は、最新の投資統計と政府の政策方針を確認する。
- 下流化政策の対象となる鉱業、農林産品、海藻などの関連産業に属する企業は、政策の詳細と事業機会を調査する。
- インドネシアでの事業展開を計画している企業は、事業許認可手続きの簡素化に関する最新情報を確認し、進出戦略に反映させる。
- 海外事業部門や経営層は、インドネシア市場の動向を継続的にモニタリングし、事業戦略に活かす。
対象部門: 経営者 法務 経理 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | インドネシア投資・下流化省(BKPM) |
|---|---|
| 業界 | 投資 / 製造 / 鉱業 / サービス |
| 発表日 | 2026-07-30 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月30日
添付資料(289 KB)
インドネシア投資・下流化省(BKPM)は7月16日、2026年上半期(1~6月)の直接投資実現額を発表した。外資系企業による投資額(以下、外国投資額)は前年同期比13.8%増の307億7,000万ドルだった(添付資料表1参照)。四半期別にみると、第1四半期(1~3月)は前年同期比5.2%増、第2四半期(4~6月)は同23.6%増と、第2四半期の伸びが全体を牽引した。また、内資企業による投資額(以下、内国投資額)と外国投資額を合計した累計の投資実現額は612億5,000万ドル、そのうち外国投資額が全体の50.2%を占めた。ルピア建てでみた累計の投資実現額は1,010兆6,000万ルピア(約9兆1,000億円、1ルピア=約0.009円)となり、これは、2026年の投資目標額(2,041兆3,000億~2,125兆2,000億ルピア)の下限である2,041兆3,000億ルピアの49.5%に達した。
国・地域別では、外国投資額全体の28.7%を占めるシンガポール系が88億2,000万ドルで引き続き首位だった。次いで香港系76億4,000万ドル、中国系39億ドルと続いた。日系企業による投資実現額は、前年同期比16.7%増の18億9,000万ドルで、前年の第5位から第4位に浮上した。
業種別で最も投資が多かった分野は、基礎金属・金属製品・非機械および器具で、81億8,000万ドル(外国投資額全体の26.6%)だった。次いで、その他サービスが34億1,000万ドル(同11.1%)、鉱業が21億1,000万ドル(同6.9%)だった(添付資料表2参照)。
地域別にみると、日系企業などが集積する西ジャワ州での外国投資額が51億4,000万ドル(外国投資額全体の16.7%)で最大だった。次いで、ジャカルタ首都特別州が40億7,000万ドル(同13.2%)、ニッケルなどの採掘地の中部スラウェシ州が39億2,000万ドル(同12.8%)と続いた。
政府が推進する下流化政策(注)の対象産業の投資実現額は、前年同期比6.9%増の300兆1,000億ルピアで、投資総額の29.7%を占めた。ロサン・プルカサ・ルスラニ投資・下流化相は今回の結果について、世界経済の不透明感や地政学的動向、国際貿易環境の変化が続く中でも、投資家のインドネシアに対する信頼が維持されていることを反映したものとの見方を示した。また、下流化政策の対象産業については、ニッケルやボーキサイトといった鉱物分野にとどまらず、パーム油などでも開発を拡大していくと述べた。加えて、投資促進に向け、事業許認可手続きの簡素化などを通じた投資環境の改善に引き続き取り組む考えを示した(7月17日付BKPMプレスリリース)。
(注)サプライチェーンの川下を含めた高付加価値化のことで、政府は下流化(hilirisasi)という単語を多く用いる。インドネシア政府は主要資源の国内加工・製品化による付加価値創出を狙いとしており、鉱業(ニッケルなど)、海藻、農林産品など多様なセクターがその対象となっている。
(山田研司、デシー・トリスナワティ)
(インドネシア)
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上半期の外国直接投資実現額、前年同期比13.8%増、日本は国・地域別第4位
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/990cb187ad48ae7a.html
時系列
- 2026-07-16 インドネシア投資・下流化省(BKPM)が2026年上半期(1~6月)の直接投資実現額を発表
- 2026-07-17 BKPMが投資促進に向けた取り組みに関するプレスリリースを発表
- 2026-07-30 ジェトロが本件に関するビジネス短信を公開
主な数値
| 外国投資額 | 307.7億ドル |
|---|---|
| 外国投資額の対前年同期比増加率 | 13.8% |
| 累計投資実現額(内資+外資) | 612.5億ドル |
| 外国投資額が累計投資実現額に占める割合 | 50.2% |
| ルピア建て累計投資実現額 | 1010.6兆ルピア |
| 2026年投資目標額(下限)に対する達成率 | 49.5% |
| 日系企業による投資実現額 | 18.9億ドル |
| 日系企業投資額の対前年同期比増加率 | 16.7% |
| 下流化政策対象産業の投資実現額 | 300.1兆ルピア |
| 下流化政策対象産業の投資総額に占める割合 | 29.7% |
この事例から確認すべきポイント
この発表は、インドネシアの外国直接投資が堅調に推移していることを示しており、特に第2四半期の伸びが全体を牽引している点が注目されます。世界経済の不透明感が続く中でも投資家の信頼が維持されているという投資・下流化相の見解は、インドネシア政府の投資誘致策が一定の成果を上げていることを示唆します。日本からの投資も増加し、国・地域別で順位を上げていることから、日本企業にとってインドネシア市場の魅力が再認識されている可能性があります。政府が推進する下流化政策は、鉱物分野だけでなく農林産品など多様なセクターに拡大されており、関連産業に携わる企業は今後の政策動向を注視する必要があるでしょう。また、事業許認可手続きの簡素化など、投資環境改善への継続的な取り組みは、進出を検討する企業にとって重要な要素となります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-30
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