経済・産業トレンド 成立

米コロラド州で全米初のEV用バッテリーリサイクル法が成立

米コロラド州で全米初のEV用バッテリーリサイクル法が2026年6月3日に知事署名を経て成立しました。本法はEV、PHEV、HEVの駆動用バッテリーの埋め立て処分を禁止し、再利用・リサイクルを推進します。州内でバッテリーや搭載車両を販売・流通する提供者に対し、2027年7月1日までの登録、不要バッテリーの回収・管理、2029年7月1日以降のラベル表示、2030年6月1日以降の年次報告書提出、2029年1月2日までの教育・普及啓発計画提出を義務付けています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

本法は、コロラド州でEV、PHEV、HEVのバッテリーや搭載車両を製造、販売、流通する企業に直接的な影響を与えます。製品のライフサイクル管理、サプライチェーン、およびコンプライアンス部門において、新たな規制への対応が求められ、事業戦略の見直しが必要となる可能性があります。

対応すべきこと

対応優先度:  新たな法令遵守義務、複数の期限設定、および違反時の販売禁止措置が含まれるため、企業活動への影響が大きい。

対象部門: 経営者 法務 広報 経理

対応期限:施行日まで

基本データ

企業・団体 日本貿易振興機構(JETRO)
業界 自動車製造・販売, リサイクル
発表日 2026-06-15
分類 経済・産業トレンド
地域 米国コロラド州

発表された内容

2026年06月15日

米国コロラド州で6月3日、電気自動車(EV)用バッテリー使用終了後の管理に関する法案(SB26-003)がジャレッド・ポリス知事(民主党)の署名を経て成立した。本法はEVやプラグインハイブリッド車(PHEV)、ハイブリッド車(HEV)の動力源として使用される駆動用バッテリーについて、埋め立て処分を禁止し、再利用、リサイクルを推進することで責任あるバッテリーの管理体制を確立するもので、全米初の規制とされている。

同州は2025年末時点における自動車販売台数に占めるEVの割合が約3分の1となるなど、EV普及率で全米をリードしている。EVはガソリン車に比べて気候変動の負荷が低い一方で、バッテリー製造過程で多くの重要鉱物を使用し、温室効果ガス(GHG)を排出することが指摘されている。本法によって、二次取扱業者を含む事業者による強固なリサイクルプロセスを構築することで、重要鉱物の採掘量を減らし、気候変動対策にも資するものとされる。

本法によって、2029年7月1日以後、廃棄物処分場における駆動用バッテリーの廃棄が禁止される。また、駆動用バッテリーまたはバッテリーを搭載した車両を州内で販売、流通を行う者(提供者)は2027年7月1日までに公衆衛生環境局(CDPHE)の登録を行う必要があり、当該提供者に対して、不要になったバッテリーを回収し、適切に管理することを義務付けている。さらに、2029年7月1日以降、提供者はバッテリーに規定の情報を含むラベルを表示することが義務付けられる。その上で、提供者は2030年6月1日およびそれ以降、毎年6月1日までに自社が回収したバッテリーの管理状況について年次報告書をCDPHEに提出しなければならない。

そのほか、提供者は2029年1月2日までにバッテリーの管理に関する「教育・普及啓発計画」をCDPHEに提出する必要があり、提供者はウェブサイトに当該計画に含まれる情報などを掲載する必要がある。当該計画を提出していない提供者は、2029年7月1日以後同州内での流通・販売が禁止される。

(堀永卓弘、クリストファー・ベイカー)

(米国)

ビジネス短信 0200e0528985f754

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米コロラド州で全米初のEV用バッテリーリサイクル法が成立

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出典: JETRO ビジネス短信
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/0200e0528985f754.html

時系列

主な数値

法案番号 SB26-003法案番号
EV普及率(2025年末時点) 約3分の1割合

この事例から確認すべきポイント

本事例は、米国における環境規制が州レベルで先行して進展する可能性を示唆している。コロラド州はEV普及率で全米をリードしており、その経験からバッテリーのライフサイクル管理に関する包括的な法規制を導入した。これは、EV関連製品を製造・販売・流通する企業に対し、製品設計から廃棄・リサイクルに至るまでのサプライチェーン全体での責任を求めるものであり、事業戦略やコンプライアンス体制の抜本的な見直しを促す。特に、登録、回収義務、ラベル表示、年次報告、教育計画の提出といった具体的な義務と複数の期限が設定されているため、対象企業は早期に詳細な法規を確認し、対応計画を策定する必要がある。他州での同様の動きに備え、米国市場全体での環境規制動向を注視することが重要となる。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-06-14

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