経済・産業トレンド

ジェトロ、2028年に石油生産開始を控えるスリナムにビジネスミッションを派遣

ジェトロは2026年10月20~22日、スリナムで日本企業のビジネス機会創出を目的としたビジネスミッションを実施した。同国への派遣は初めて。商社、化学、プラントエンジニアリング、建設、保険などの8社12人が参加し、現地政府機関・企業の視察、約90社のスリナム企業との商談会を行った。石油開発は2028年半ばの生産開始が予定されている。

最終確認日: 2026-11-06

この発表の要点

企業・自治体への影響

石油・ガス関連機材・サービス、建設、港湾・物流、プラントエンジニアリング、商社などの事業部門が、中長期の海外展開先として関係しうる。原文では本格的な市場形成には時間を要するとの見方も示されており、短期的な事業影響は限定的と読める。

対応すべきこと

対象部門: 経営者

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 日本貿易振興機構(ジェトロ)
業界 エネルギー・環境・小売・EC
発表日 2026-11-06
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年11月06日

ジェトロは10月20~22日、スリナムにおける日本企業のビジネス機会創出を目的としたビジネスミッションを派遣した。同国へのビジネスミッションの派遣はジェトロとして初めて。本ミッションには商社、化学、プラントエンジニアリング、建設、保険などの分野から合計8社12人の日本企業関係者が参加した。

21日は、スリナム投資貿易庁(SITA)から現地の経済概況や投資環境について説明を受けた。SITAによると、スリナムでは、同国沖合の58鉱区(Block 58)における石油開発プロジェクト「グランモルグ(GranMorgu)」(注1)が、2028年半ばに石油生産開始を予定している。SITAの職員は「2028年以降、スリナムは隣国ガイアナのような経済成長を遂げる」と述べ、IMFも2028年以降の高成長を予測していると紹介した(注2)。また、石油開発に関連する資材やサービスの需要の拡大に加え、2050年までに道路、橋、港湾、堤防、空港など総額50億ドル超のインフラ整備を推進する計画があると説明した。

スリナム投資貿易庁(SITA)職員による説明の様子(ジェトロ撮影)

同日には、スリナムの建設大手クルディプシン・グループ(Kuldipsingh Group)が運営する石油・ガス産業向けのオフショア開発支援に特化した港湾「クルディプシン・ポート・ファシリティ(Kuldipsingh Port Facility)」を視察した。同港湾は、グランモルグプロジェクトに関連する企業が集積しており、石油開発機材の保管・輸送拠点として機能している。港湾内では関連施設の新設・拡張工事が進み、石油・ガス開発による活況がうかがえた。

クルディプシン・ポート・ファシリティの様子(ジェトロ撮影)

22日には、スリナムの国営石油会社であるスターツオリー(Staatsolie)を訪問した。同社からは、マレーシアの国営石油・ガス会社ペトロナス(Petronas)が主導する同国初の海洋ガス開発プロジェクトに関する説明を受けた(注3)。また、同国の石油・ガス産業への参入に関心を持つ日本企業に対して、同社が運営するサプライヤー登録ポータル(SRP)の紹介があった。同ポータルは、スリナムの石油・ガス産業向けサプライヤーの登録・案件検索プラットフォームであり、石油・ガスオペレーターや主要コントラクターの調達案件、入札情報などを確認できる。

ミッション中には、日本企業とスリナム企業による商談会も実施された。同国の財閥や大手企業、中小企業を含む約90社のスリナム企業が参加した。参加した日本企業からは「同国のパートナーになり得る企業を複数発見できた」との声が聞かれ、今後のビジネス展開につながる手応えが得られた。

スリナム企業との商談会の様子(ジェトロ撮影)

ミッション参加者からは、「石油生産を目前に控えるスリナムの勢いを感じた」「石油開発の全体感とインフラ整備の需要が分かった」などのコメントが聞かれた。一方で、「国全体に石油収入が入り、発展するまでまだ時間がかかるだろう」と、本格的な市場形成にはなお時間を要するとの見方を示した企業もあった。

(注1)スリナムの沖合150キロメートル、水深100~1,000メートルの海域に位置する58鉱区(Block 58)内のサパカラ(Sapakara)油田とクラブダフ(Krabdagu) 油田を開発する大規模深海油田開発プロジェクト。2024年10月に、フランスを拠点とするエネルギー大手トタルエナジーズ(TotalEnergies)が同プロジェクトへの最終投資決定(FID)を下した。総投資額は105億ドルと推定されており、権益比率はトタルエナジーズが40%, APAコーポレーションが40%、スターツオリーが20%となっている。トタルエナジーズHPによれば、7億5,000万バレル以上の可採埋蔵量が見込まれており、日量22万バレルの生産能力を持つ浮体式生産・貯蔵・積み出し設備(FPSO)が利用される。
(注2)IMFによると、スリナムの実質GDP成長率は2028年に28.2%、2029年に43.0%となる見通し。
(注3)スリナム沖合の52鉱区(Block 52)内に位置するスロアネア(Sloanea)ガス田を開発するプロジェクト。スターツオリーの説明によると、第1フェーズで生産ガスの全量をLNG(液化天然ガス)として輸出する計画で、年間約150万トン規模のLNG事業が想定される。

(小西健友)

(スリナム、日本)

ビジネス短信 dc27c9290fd77f0f

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ジェトロ、2028年に石油生産開始を控えるスリナムにビジネスミッションを派遣

ジェトロ公式SNSアカウント

出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/11/dc27c9290fd77f0f.html

時系列

主な数値

参加日本企業数 8社
参加日本企業関係者数 12人
ミッション派遣期間 10月20~22日日間
沖合鉱区番号(石油開発) 58鉱区
インフラ整備計画の期限 2050年までに
インフラ整備計画の総額 50億超ドル
商談会参加スリナム企業数 約90社
油田の沖合距離 150キロメートル
油田の水深(下限) 100メートル
油田の水深(上限) 1,000メートル
プロジェクト総投資額(推定) 105億ドル
トタルエナジーズの権益比率 40%
APAコーポレーションの権益比率 40%
スターツオリーの権益比率 20%
見込まれる可採埋蔵量 7億5,000万バレル以上
FPSOの生産能力 22万バレル/日
ガス開発プロジェクトの鉱区番号 52鉱区
想定LNG事業規模(年間) 約150万トン
IMF予測:2028年の実質GDP成長率 28.2%
IMF予測:2029年の実質GDP成長率 43.0%

この事例から確認すべきポイント

本件は、ジェトロが2026年10月にスリナムへ初めて派遣したビジネスミッションの報告である。石油開発プロジェクトの生産開始(2028年半ば)やインフラ整備計画(2050年までに総額50億ドル超)などが背景として示されている。一方で、参加企業からは『国全体に石油収入が入り、発展するまでまだ時間がかかるだろう』との見方も示されており、本格的な市場形成には時間を要するという認識が併記されている。また、IMFの成長率予測(2028年28.2%、2029年43.0%)は原文で紹介された見通しであり、確定した数値ではない。現時点で取得できた本文からは、各プロジェクトの契約条件、参入の具体的な手続き、ポータルの利用要件などの詳細は確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-11-06 / 最終確認: 2026-11-06

執筆・確認主体

この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。

数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。

編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-11-06

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