経済・産業トレンド

タイ中銀、4会合連続で政策金利1.00%に据え置きを決定

最終確認日: 2026-11-02

基本データ

分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年11月02日

タイ中央銀行(BOT)は10月28日、金融政策委員会(MPC)を開催し、全会一致で政策金利を1.00%に据え置くことを決定した。据え置きは4会合連続となる。

BOTによると、タイ経済はテクノロジーと人工知能(AI)関連の財輸出と民間投資が予想を上回って推移していることを受け、経済成長率を2026年は2.4%、2027年は2.1%と予測した。ただし、その効果は経済全体には十分波及しておらず、高水準の家計債務、購買力の弱さを背景に家計消費は引き続き制約を受けていると評価した。また、原油価格上昇により、外国人旅行客数の減少が見込まれ、引き続き潜在成長率を下回る見通しだ。さらに、中小企業については、事業環境の変化への対応や厳しい競争環境に直面していると指摘した。

総合インフレ率については、2026年は前年比2.1%、2027年は1.3%と予測した。エネルギー価格の上昇やエルニーニョ現象の影響により、2026年内から2027年初頭にかけて上昇した後、ベース効果や内需の弱さを背景に、再び低下すると見込んだ。また、中期的なインフレ期待は、依然として目標レンジ(1~3%)内に維持されているとした。

米ドルに対するタイ・バーツ相場は、米国連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策見通しが引き締め的な方向へ変化したことや、原油価格の継続的な上昇により、下落した。一方、タイ国債の利回りは世界的な金融市場と同様にやや上昇した。ただ、与信全体は、流動性確保や運転資金需要、新たな投資需要を背景に、大企業向け融資を中心に改善しているとした。もっとも、金融機関は依然として中小企業や脆弱(ぜいじゃく)な家計への融資に慎重姿勢を維持しており、MPCは高リスクの借り手の債務返済能力には今後も注視する必要があると指摘した。

MPCは、緩和的な金融政策スタンスと対象を絞った金融措置の組み合わせが、引き続き経済回復を支えていると分析し、政策金利の据え置きを決定した。今後は、中東情勢や企業の価格転嫁などインフレを巡るリスク動向に加え、低金利が中長期的なマクロ金融の安定性に与える影響に注視していくとした。

(野田芳美)

(タイ)

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公開日: 2026-11-02 / 最終確認: 2026-11-02

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編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-11-02

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