米財務省、COINS法の規則案を公示、対外投資規制を拡充へ
最終確認日: 2026-10-27
この発表の要点
- 米財務省がCOINS法の施行規則案を10月26日に官報で公示し、パブリックコメントは12月7日まで募集されている。
- 規制対象技術分野はOISPの3分野から、高性能計算・極超音速システム・バイオ技術を加えた計6分野に拡大される案である。
- 規則案では過去12カ月の総投資額5万ドル以下の取引について届け出を免除するデミニミス規定が盛り込まれている。
企業・自治体への影響
米国人や米国企業の外国子会社による対中など懸念国向けの投資・取引を行う企業に影響がある。特に半導体、量子情報、AI、高性能計算、バイオ関連分野で投資や技術取引を行う経営企画・投資管理部門、法務部門、関係子会社の管理部門が影響を受けやすい。
対応すべきこと
- 公式出典(ジェトロ記事・財務省ファクトシート)で、対象分野・懸念国・届け出技術と禁止技術の定義を確認する
- 自社・子会社の対中などの投資・技術取引が6分野に該当しうるか、関係部門と洗い出す
- デミニミス免除(過去12カ月の総投資額5万ドル以下)や例外取引の適用可否を法務部門と検討する
- パブリックコメント期限(12月7日)と最終規則の制定期限(2027年3月13日まで)を社内の対応スケジュールで管理する
対象部門: 経営者 法務 総務
対応期限:公募締切まで(パブリックコメント 12月7日)/施行規則制定期限 2027年3月13日まで
基本データ
| 企業・団体 | 米国財務省 |
|---|---|
| 業界 | 金融・保険 |
| 発表日 | 2026-10-26 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年10月27日
米国財務省は10月26日、2025年12月に成立した「2025年包括的対外投資国家安全保障法(COINS法)」の施行規則案を官報で公示した。COINS法は米国人による「懸念国」向け投資を規制する法律で、同規則案は、既存の対外投資規制プログラム(OISP)を拡充する内容となっている。財務省は12月7日までパブリックコメントを募集し、最終的な規則を策定する予定だ。
2025年1月に施行されたOISPは、米国人(注1)による半導体・マイクロエレクトロニクス、量子情報技術、人工知能(AI)の3分野における対中投資について、財務省への届け出を義務付け、国家安全保障に特に深刻な脅威をもたらす場合には取引を禁止している(2024年10月30日記事参照)。COINS法の規則案は、このOISPの規制枠組みを維持しつつ、規制対象分野などを拡大・修正するものだ。
財務省が発表したファクトシートによると、規則案は、特定の技術分野に関わる「懸念国」の事業体への投資などを対象とする。懸念国は、OISPで指定されている中国(香港とマカオを含む)のほか、キューバ、イラン、北朝鮮、ロシアを含む(注2)。
規制対象となる技術分野は、OISPの3分野に、高性能計算・スーパーコンピューティング、極超音速システム、バイオ技術を加えた合計6分野を指定した。バイオ技術はCOINS法の条文には含まれていないが、同法で認められている財務長官の権限に基づき、対象として追加された。
各技術分野の取引に関し、財務省は届け出対象となる条件(「届け出技術」)と禁止対象となる条件(「禁止技術」)をそれぞれ定めた。AIシステム(注3)について、OISPでは届け出と禁止の両方を規定しているが、規則案では届け出技術を定めず、あらゆるAIシステムの開発に関係する取引を禁止技術に位置付けることを提案した。半導体や量子情報技術に関しても、OISPよりも幅広い技術や製品を禁止技術に含める案を示した。
一方、規則案が適用されない例外取引も設けた。市場で取引されている証券への投資や、米国の親会社から外国の子会社への特定の資金移動などがこれに該当する。また、届け出対象となる取引について、過去12カ月の総投資額が5万ドル以下である場合に届け出を免除する規定(デミニミス取引)も盛り込んだ。
規則案に関するパブコメは、連邦政府のポータルサイトから提出できる。COINS法で財務省は、同法制定から450日以内(2027年3月13日まで)に施行規則を制定することを義務付けられており、同省はそれまでに最終規則を官報で公示する見通しだ。COINS法に基づく最終規則の施行後、現行のOISPの規則は失効することになる。
(注1)米国市民または合法的永住者、米国法または米国内の管轄区域の法律に基づき設立されたあらゆる事業体(当該事業体の外国支店を含む)ならびに米国在住者。米国企業の外国子会社などによる取引も規制対象となる(2026年10月9日記事参照)。
(注2)COINS法では、懸念国としてマドゥーロ政権下のベネズエラも指定されていた。しかし、米国が2026年3月、ベネズエラの国家元首としてデルシー・ロドリゲス大統領代行を正式に承認したため、同国はCOINS法に基づく懸念国に該当しないと財務省は判断した。
(注3)ドナルド・トランプ大統領が9月に署名した大統領令(2026年10月1日記事参照)に基づき、規則案ではAIシステムを「超知能(SI)システム」と記している。
(甲斐野裕之)
(米国、中国、キューバ、イラン、北朝鮮、ロシア)
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米財務省、COINS法の規則案を公示、対外投資規制を拡充へ
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/10/94e13485ed8ab9d4.html
時系列
- 2026-10-26 米財務省がCOINS法の施行規則案を官報で公示
- 2026-12-07 規則案に対するパブリックコメントの募集期限
- 2027-03-13 COINS法に基づく施行規則制定の期限(同法制定から450日以内)
主な数値
| 公示日 | 10月26日日 |
|---|---|
| パブリックコメント募集期限 | 12月7日日 |
| OISP施行時期 | 2025年1月年月 |
| 規制対象技術分野数 | 6分野 |
| 施行規則制定期限 | 450日以内 |
| デミニミス免除基準額(過去12カ月の総投資額) | 50000ドル以下 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は米国の規制当局による規則案の公示であり、確定した規制ではない。規則案の段階では、規制対象技術分野の拡大(OISPの3分野から6分野へ)、AIシステムに関する届け出技術の不設定と禁止技術への位置付け、半導体・量子情報技術の禁止対象の拡大などが示されている。一方で、市場で取引される証券への投資、米国親会社から外国子会社への特定の資金移動などの例外や、過去12カ月の総投資額5万ドル以下の届け出免除も盛り込まれている。対象となる米国人には、米国市民・永住者、米国法に基づく事業体(外国支店を含む)、米国在住者、さらに米国企業の外国子会社などによる取引も含まれるとされている。現時点で取得できた本文からは、届け出技術・禁止技術の具体的な条件や、ファクトシートに記載された詳細は確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。最終規則は2027年3月13日までに官報で公示される見通しで、現行OISPの規則は最終規則の施行後に失効するとされています。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-10-27 / 最終確認: 2026-10-27
執筆・確認主体
この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。
数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。
編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-27
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