台湾、2027年1月から月額最低賃金を4.75%引き上げ
最終確認日: 2026-10-07
この発表の要点
- 2027年1月1日から月額最低賃金を3万900台湾元(現行比1,400台湾元増・約4.75%引き上げ)に改定
- 時給は現行の196台湾元から205台湾元に引き上げ
- 台湾人約220万人、外国人約41万人の計約261万人が恩恵を受ける見込み
企業・自治体への影響
台湾に現地法人や事業所を有する企業の総務・人事・経営部門において、現地従業員の給与水準見直しと人件費予算の再計算が必要となる。
対応すべきこと
- 台湾拠点の給与体系が新最低賃金(月額3万0,900台湾元、時給205台湾元)を満たしているか確認する
- 2027年1月の施行に向けた人件費への影響額を試算し、予算計画を調整する
- 当局による中小・零細企業向け支援策や関連法改正の動向を注視する
対象部門: 経営者 総務 人事 経理
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | 台湾労働部 |
|---|---|
| 業界 | 教育・人材 |
| 発表日 | 2026-10-06 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年10月06日
添付資料(93 KB)
台湾労働部は9月29日、最低賃金審議委員会(以下、審議委員会)の協議結果を発表した。それによると、2027年1月1日から月額の最低賃金を3万900台湾元(約15万4,500円、1台湾元=約5円)とし、現行の2万9,500台湾元から1,400台湾元引き上げる(引き上げ率約4.75%)とした。時給ベースでは現行の196台湾元から205台湾元に引き上げる(添付資料表参照)。月額最低賃金の引き上げは11年連続の決定となり、その累計引き上げ率は54.4%、時給のそれは70.8%に達する。
審議委員会では、労使双方が消費者物価指数(CPI)上昇分の反映と、経済成長の果実を合理的に配分するべきとの意見で一致した。労働者側委員は、物価高騰による低所得層などの実質賃金低下と生活圧迫を背景に、経済成長の成果は労働者にも還元されるべきであるとして強く引き上げを求めた。一方の使用者側委員は、足元の経済成長は人工知能(AI)・ハイテク産業が牽引している一方で、大多数の労働者を雇用する中小企業や伝統産業は業績が低迷しているとし、産業の二極化が進んでいると指摘した。原材料高騰や国際競争の激化、人手不足といった課題にも直面していることから、最低賃金の調整にあたっては各産業の負担能力に配慮すべきだと主張した。
労働部によると、今回の引き上げにより、約261万人の労働者が恩恵を受ける見込みだ。内訳では台湾の労働者が約220万人、外国人労働者が約41万人となる。
労働部は、中小・零細企業の発展促進は当局の重要政策の1つであると説明した。経済部は支援策の展開や関連法改正を検討しており、各部が連携して中小・零細企業への支援と労働生産性向上を進めているという。加えて、2027年に予定している1人当たり1万台湾元の現金支給(注)も内需拡大を下支えすると述べた。また、中東情勢や原材料高騰、不当廉売などの影響を受ける産業への支援策も速やかに策定し、「労働者と産業の双方を力強く後押しする」との姿勢を強調している。
(注)台湾当局が2026年8月20日に閣議決定した2027年度の総予算案には、AI産業の発展による経済成長の恩恵を住民に還元するための措置として、1人当たり1万台湾元の現金給付を実施することが盛り込まれている。予算案の法的手続きが完了次第、給付が開始される予定だ。
(藤本海香子)
(台湾)
ビジネス短信 ca0de82fe031927c
関連情報
dummy
もっと見る
ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース
台湾、2027年1月から月額最低賃金を4.75%引き上げ
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/10/ca0de82fe031927c.html
時系列
- 2026-09-29 台湾労働部が最低賃金審議委員会の協議結果を発表
- 2027-01-01 新最低賃金(月額3万900台湾元、時給205台湾元)の適用開始(予定)
主な数値
| 月額最低賃金(改定後) | 30,900台湾元 |
|---|---|
| 月額最低賃金(現行) | 29,500台湾元 |
| 月額最低賃金の引き上げ額 | 1,400台湾元 |
| 月額最低賃金の引き上げ率 | 4.75% |
| 時給最低賃金(改定後) | 205台湾元 |
| 時給最低賃金(現行) | 196台湾元 |
| 月額最低賃金の連続引き上げ年数 | 11年 |
| 月額最低賃金の累計引き上げ率 | 54.4% |
| 時給最低賃金の累計引き上げ率 | 70.8% |
| 最低賃金引き上げの恩恵を受ける労働者総数 | 2,610,000人 |
| 恩恵を受ける台湾人労働者数 | 2,200,000人 |
| 恩恵を受ける外国人労働者数 | 410,000人 |
| 住民への現金給付額(1人当たり) | 10,000台湾元 |
この事例から確認すべきポイント
台湾における11年連続の最低賃金引き上げは、現地法人や駐在拠点を有する日系企業の人件費管理に直接的な影響を与える。AI・ハイテク産業と伝統産業・中小企業との二極化が指摘される中、労使双方の主張を踏まえた改定が行われている。実務上は、2027年1月の施行に向けた賃金体系の見直しが必要となるほか、当局による中小・零細企業向けの支援策や関連法改正の動向、現金給付等の周辺政策についても継続的に情報を収集し、適切な労務管理とコスト予測を行うことが求められる。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-10-06 / 最終確認: 2026-10-07
執筆・確認主体
この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。
数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。
編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-07
関連事例
- シンガポール・マレーシア間鉄道「RTSリンク」、運行開始を2027年2月に延期
- 米USTR、2027年のUSMCA見直し会合に向け意見公募を開始
- カスト政権初となる2027年予算案を国会に提出、歳出1.5%増、経済成長・治安を重視
- UAEのガソリン価格、10月から前月比16%値上げ
- 世界最大級のエレクトロニクス産業の専門展示会 「electronica 2026」ジャパン・パビリオンに10社出展 ―欧州最大のエレクトロニクス市場で日本企業の挑戦を支援―
自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?
無料でプレスリリースを掲載する