経済・産業トレンド

韓国政府、未来の成長エンジン「7大SEED」プロジェクトを発表

韓国政府は2026年8月12日、10~20年後の次世代産業確保に向けた「未来の成長エンジン『7大SEED』報告会」を開催した。SMR、核融合、再生可能エネルギー、量子、宇宙・航空、先端バイオ、先端サプライチェーンの7分野を対象に、国際的優位性の確保や将来の成長エンジン育成を目指す国家的プロジェクトの具体的な目標とスケジュールを明らかにした。

この発表の要点

企業・自治体への影響

韓国市場におけるエネルギー、宇宙、量子、バイオ等の先端技術関連産業やサプライチェーンにおいて、国家主導の大型投資や制度整備が進むことで、関連業界の市場環境や技術動向に中長期的な影響を及ぼす可能性がある。経営企画部門や事業開発部門において動向の把握が求められる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 韓国政府
業界 エネルギー・宇宙・バイオ・IT
発表日 2026-08-19
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月19日

韓国政府は8月12日、「未来の成長エンジン『7大SEED(注)』報告会」を開催した。「7大SEED」とは、10~20年後の韓国の次世代産業を確保するため、長期的な観点から育成するイノベーションの種を意味し、「SMR(小型モジュール原子炉)」「核融合」「再生可能エネルギー」「量子」「宇宙・航空」「先端バイオ」「先端サプライチェーン」の7つを指す。

韓国政府は、3大メガプロジェクト(2026年7月2日記事参照)に加え、「7大SEEDプロジェクト」を継続的かつ安定的に支援し、未来新産業における国際的優位性を確保することを目指している。これにより、次世代に新たな挑戦の機会を提供し、誰も踏み込めない「代替不可能な韓国」を実現する狙いだ。「7大SEEDプロジェクト」とは、経済・安全保障の重要資産である「先端技術」を将来の成長エンジンとして育成する国家プロジェクトで、具体的には、(1)AI(人工知能)革命によって急増する電力需要とカーボンニュートラルという挑戦課題を同時に解決するための「未来クリーンエネルギー分野」、(2)人類が到達できずにいる限界を拡張する「次世代フロンティア分野」、(3)未来の大躍進の基盤となる重要鉱物、素材・部品・製造装置などの「先端サプライチェーン分野」の3分野で構成されている。

各プロジェクトの概要は次のとおり。

(1)未来クリーンエネルギー分野
1.SMR:軽水型SMRを2035年に商用化、非軽水型SMRは2030年代に建設着手
2.核融合:韓国型革新核融合炉の開発により2030年代に電力生産を実現
3.限界突破型再生エネルギー:電力国家実現に向けたクリーン電力拡大を加速化

(2)次世代フロンティア分野
4.量子:2029年に100キュービット(Qubit、量子ビット)級の国産量子コンピュータを確保し、2035年に量子チップ製造能力で世界トップを目指す
5.宇宙・航空:2030年に月着陸、2035年に独自の低軌道衛星通信網を構築
6.先端バイオ:2030年にAIバイオインフラを構築、2035年にBCI(Brain-Computer Interface)製品を商用化

(3)先端サプライチェーン分野
7.重要鉱物および素材・部品・装置:先端サプライチェーンエコシステムを構築

(注)SEED:Strategic Emerging Engines for Disruptive innovationの略で、破壊的イノベーションのために戦略的投資を要する韓国の未来の成長エンジンを意味する。

(小野淳一)

(韓国)

ビジネス短信 5324911fdfee61b0

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韓国政府、未来の成長エンジン「7大SEED」プロジェクトを発表

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/5324911fdfee61b0.html

時系列

主な数値

次世代産業育成対象分野 7分野
軽水型SMR商用化目標 2035年
核融合炉電力生産実現目標 2030年代
国産量子コンピュータ確保目標 2029年
月着陸目標 2030年
AIバイオインフラ構築目標 2030年

この事例から確認すべきポイント

本発表は、韓国政府が中長期的な経済・安全保障の観点から「7大SEED」プロジェクトを通じた次世代産業の育成方針を具体化したものである。エネルギー、量子、宇宙、バイオ、サプライチェーンといった広範な先端分野において明確な年次目標やロードマップが示されており、関連産業における国際的な技術競争やサプライチェーン構造の変化が予想される。広報および経営企画部門においては、韓国市場との取引関係や技術提携の動向を注視し、中長期的な事業戦略や研究開発ロードマップへの影響を評価・検証することが実務上重要となる。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-19

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