経済・産業トレンド 認定

スウェーデン政府、洋上風力発電プロジェクト2件を承認、11件を却下

スウェーデン政府は2026年7月16日、排他的経済水域(EEZ)内で審査中だった洋上風力発電プロジェクトの開発許可申請のうち2件を承認し、11件を却下したと発表した。承認された「フュールシェッペット・オフショア」と「ビダル」は10年以内の完成が条件となる。却下された11件は防衛力への影響を考慮した判断とされるが、将来の入札制度移行後の再検討の可能性が示されている。

この発表の要点

企業・自治体への影響

エネルギー関連企業やインフラ開発に関わる部門において、スウェーデン市場参入や再エネプロジェクト計画時の規制・安全保障上の要件を確認する上での重要な参考情報となる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 総務

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 スウェーデン政府
業界 エネルギー・電力
発表日 2026-08-18
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月18日

スウェーデン政府は7月16日、排他的経済水域(EEZ)内で審査中だった全ての洋上風力発電プロジェクトの開発許可申請のうち2件を承認したと発表した。

開発許可申請が承認されたプロジェクトは次のとおり。

「フュールシェッペット・オフショア(Fyrskeppet Offshore)」:ボスニア湾南部に建設され、最大93基の風力タービンが設置される予定。年間8~11テラワット時(TWh)の電力を供給できる見込み。

「ビダル(Vidar)」:スカゲラク海峡北部に建設され、最大75基の風力タービンが設置される予定。年間最大7.8TWhの電力を供給できる見込み。

これらのプロジェクトの承認条件として、両発電所は10年以内、すなわち遅くとも2036年までに完成させなければならない。また、建設開始前に、発電所を本土の主要送電網に接続する海底ケーブルの敷設許可取得なども求められる。

一方で、政府は同発表において、11件の洋上風力発電プロジェクトの承認を却下した。これらのプロジェクトがスウェーデンの防衛力にとって許容できない影響を及ぼす可能性があると判断したためとしている。各プロジェクトの審査では、海運、漁業、自然環境、防衛などの他の公共の利益と当該プロジェクトが共存するために必要な条件が確認されている。政府は2024年にも、スカゲラク海峡南部の洋上風力発電プロジェクト「ポセイドン(Poseidon)」の開発許可申請を承認した一方で、防衛上の観点からバルト海の32ギガワット相当の13件のプロジェクトの申請を却下していた(注)。

なお政府は、今回却下されたプロジェクトが将来にわたって除外されるものではなく、洋上風力発電の入札制度への移行後、再び開発候補として検討される可能性があるとしている。

(注)詳細は調査レポート「スウェーデンのクリーンエネルギー・水素産業動向(2026年2月)」を参照。

(バリオ純枝、篠崎美佐)

(スウェーデン)

ビジネス短信 943e3753558cc598

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スウェーデン政府、洋上風力発電プロジェクト2件を承認、11件を却下

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/943e3753558cc598.html

時系列

主な数値

承認プロジェクト数 2件
却下プロジェクト数 11件
フュールシェッペット・オフショア:風力タービン最大基数 93基
フュールシェッペット・オフショア:年間電力供給見込み 8〜11テラワット時(TWh)
ビダル:風力タービン最大基数 75基
ビダル:年間電力供給見込み 7.8テラワット時(TWh)
完成期限 10年以内(遅くとも2036年まで)

この事例から確認すべきポイント

本件は、スウェーデン政府が排他的経済水域(EEZ)内における洋上風力発電プロジェクトの許認可方針を示したものである。再エネ開発の推進一方で、国防や海運、漁業、自然環境といった他公益との調整を厳格に行っている点が特筆される。広報・事業実務においては、単なるエネルギー政策の動向把握に留まらず、国家安全保障や周辺環境への影響評価がインフラ開発の許可に直結するリスク管理の事例として、関連業界における動向注視や計画策定時の規制要件の確認が重要となる。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-18

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