経済・産業トレンド

イラン、中国との戦略的経済パートナーシップ構築を提案

2026年8月、イラン産業鉱山貿易省のモファッテ副大臣が中国商務部との会談で、両国間の協力を貿易、産業、投資、物流等の分野で拡大し、戦略的パートナーシップへ引き上げることを提案した。1991年締結の貿易協定改定や、生活必需品・原材料等の安定供給、鉱業や自動車などの産業協力、イラン・中国鉄道回廊の活性化、2026年中国国際輸入博覧会への主賓国参加などが求められた。

この発表の要点

企業・自治体への影響

中東地域や中国との間で貿易・投資・物流を展開する製造業や商社などの企業において、サプライチェーンや輸送ルート、経済協定の変更に伴う影響を把握・検討する必要が生じる。関係業界では動向の注視が求められる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 日本貿易振興機構(ジェトロ)
業界 貿易・物流・製造
発表日 2026-08-18
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月18日

イラン産業鉱山貿易省のモハンマド・サーデグ・モファッテ副大臣は8月7日、中国商務部の李成鋼国際貿易交渉代表との会談で、貿易、産業、投資、物流、展示会分野において両国が協力を拡大することの重要性を強調した。

モファッテ副大臣は会談において、2国間関係を従来の貿易交流のレベルから、戦略的パートナーシップ、共同投資、バリューチェーン拡大に引き上げることを提案した。また、1991年に締結されたイラン・中国貿易協定の改定版について、署名に向けたスケジュールを設定し、協定に盛り込まれたプロセスを実施するよう求めた〔8月6日付イスラーム共和国通信(IRNA)〕。

同副大臣は加えて、生活必需品、原材料、機械・設備および国内産業に必要な部品の安定供給を求めた。その具体策として、信頼できる中国企業の紹介、長期契約の締結、緊急時の供給体制の構築、代替的な金融手段の活用、さらに品質保証やアフターサービスの確保を挙げた。

産業協力については、共同投資、共同生産および技術移転に加え、鉱業・鉱物、石油化学、自動車、産業機械、再生可能エネルギー、電気機器、蓄電池、医薬品、知識集約型産業などの分野における産業プロジェクトの実施を促進する必要性を指摘した。

物流分野では、イラン・中国鉄道回廊の活性化を戦略的な取り組みと位置付けた。その上で、定期貨物列車の運行、優遇運賃の適用、物流ハブや内陸港、コンテナターミナルにおける協力拡大および中央アジアやアフガニスタンを経由する補完ルートの検討を提案した。モファッテ副大臣は、上記の取り組みは、輸送コストと輸送時間の削減に加え、サプライチェーンの安定化やイランの中継拠点としての地位強化につながるとの見方を示した。

また、同副大臣は、両国間における経済交流拡大のための有効な手段として展示会分野における協力強化を挙げるとともに、2026年中国国際輸入博覧会(CIIE 2026)へイランが「主賓国(Guest Country of Honor)」として参加することを提案した(8月7日付「テヘラン・タイムズ」)。

(ドバイ事務所)

(イラン、中国)

ビジネス短信 26c4ac88a29995f5

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イラン、中国との戦略的経済パートナーシップ構築を提案

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/26c4ac88a29995f5.html

時系列

主な数値

既存貿易協定の締結年 1991年
中国国際輸入博覧会 2026年

この事例から確認すべきポイント

本発表は、イランが中国との経済協力を従来の貿易中心から戦略的パートナーシップ、共同投資、バリューチェーン拡大へと深化させる方針を示したものである。鉱業、石油化学、自動車、医薬品など幅広い産業分野でのプロジェクト推進や、イラン・中国鉄道回廊を活用した物流網の強化が提案されている。中東および中央アジア地域との貿易・サプライチェーンに関わる企業や実務担当者にとって、両国間の政策動向や物流インフラの変化、協定改定の行方を注視する必要がある情報である。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-18

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