経済・産業トレンド

インドCDMO大手アクムズがオリフレームの製造事業を買収、化粧品分野の受託製造体制を強化

インドのCDMO大手アクムズ・ドラッグス・アンド・ファーマシューティカルズは、子会社を通じてスウェーデン系化粧品大手オリフレーム・インディアの製造事業を5億6,000万ルピーで買収すると発表しました。この買収により、アクムズはカラーコスメ分野へ参入し、既存のスキンケアやウェルネス製品に加え、化粧品分野の受託製造体制を強化します。背景には、インドおよび世界の化粧品市場、特に男性向けグルーミング市場の拡大があります。

この発表の要点

企業・自治体への影響

化粧品製造業、医薬品開発製造受託機関(CDMO)、およびインド市場への参入を検討している企業は、市場の成長とM&Aの動向を注視する必要があります。特に、男性向け化粧品市場の多様化は、製品開発部門やマーケティング部門にとって新たな機会となる可能性があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

業界 医薬品・化粧品製造
発表日 2026-08-12
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月12日

インドのCDMO(医薬品開発製造受託機関)大手アクムズ・ドラッグス・アンド・ファーマシューティカルズ(アクムズ)は7月23日、子会社を通じてスウェーデン系化粧品大手オリフレーム・インディアの製造事業を5億6,000万ルピー(約9億5,200万円、1ルピー=約1.7円)で買収すると発表した。買収対象にはウッタラーカンド州ルールキー工場とウッタル・プラデシュ州ノイダ工場および倉庫施設が含まれる。買収対象の施設にはスキンケア、ヘアケア、カラーコスメの製造施設が含まれる一方、オリフレームブランドの販売権や商標権は含まれない。

今回の買収の背景には、インドの化粧品市場の拡大がある。アクムズは今回の買収を通じてカラーコスメ分野へ参入するが、同分野はインドで高い成長が見込まれている。同社のサンジーブ・ジェイン・マネージングディレクターは、「化粧品、特にカラーコスメは現在のインドで最も成長の速い消費市場の1つ」と述べている(「エコノミック・タイムズ」紙7月23日)。アクムズは今回の買収により、既存のスキンケアやウェルネス製品に加え、化粧品分野の受託製造体制を強化する。

こうしたインドの化粧品市場拡大の背景には、女性向けに加え、男性向け化粧品市場の成長もある。ニューヨークを本社とする調査会社のアイマーク・グループによると、インドの男性向けグルーミング市場は2025年に24億5,000万ドルに達し、2034年には44億6,000万ドルまで拡大する見込みである。従来はシェービング用品やデオドラント、香水が中心だったが、近年は男性向けのコンシーラーやファンデーションなど肌補正商品を投入するブランドが増えている。同分野での日系企業との協業事例もあり、ラソイ・グループ傘下でムンバイを本社とするJLモリソンはホーユーとの協業を通じて、主力ヘアカラー製品「ビゲン(BIGEN)」を男性向けひげ染め製品としても展開している(2025年10月8日付地域・分析レポート参照)。

また、男性向け化粧品市場の拡大はインドに限った動きではない。市場調査会社フューチャー・マーケット・インサイツによると、世界の男性向けカラーコスメ市場は2025年に197億ドルとなり、2036年には551億ドルにまで拡大する見通しで、年平均成長率(CAGR)は9.8%と予測されている。

業界関係者は、女性向け・男性向けともに美容市場は今後さらに拡大し、それに伴い化粧品の受託製造分野への投資や事業再編も活発化するとみている。

(野本直希)

(インド)

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インドCDMO大手アクムズがオリフレームの製造事業を買収、化粧品分野の受託製造体制を強化

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/0eb5e385b07b0732.html

時系列

主な数値

買収金額(ルピー) 560000000ルピー
買収金額(円) 952000000円
為替レート 1.7円/ルピー
インド男性向けグルーミング市場規模予測(2025年) 2450000000ドル
インド男性向けグルーミング市場規模予測(2034年) 4460000000ドル
世界男性向けカラーコスメ市場規模予測(2025年) 19700000000ドル
世界男性向けカラーコスメ市場規模予測(2036年) 55100000000ドル
世界男性向けカラーコスメ市場年平均成長率(CAGR) 9.8%

この事例から確認すべきポイント

本事例は、インドおよび世界の化粧品市場、特にカラーコスメや男性向けグルーミング市場の急速な成長を示唆しています。医薬品開発製造受託機関(CDMO)であるアクムズが化粧品製造分野へ参入し、受託製造体制を強化する動きは、市場の需要拡大に応えるための事業戦略として注目されます。今後、美容市場のさらなる拡大に伴い、化粧品の受託製造分野への投資や業界内での事業再編が活発化する可能性が高いと見られます。特に、男性向け化粧品市場は従来の中心であったシェービング用品等から肌補正商品へと多様化しており、新たな製品開発や市場開拓の機会が広がっていることを示しています。関連企業は、こうした市場トレンドを把握し、自社の事業展開やパートナーシップ戦略を検討する上で重要な情報となります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-12

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