アルジェリア総選挙で連立与党が過半数を確保、投票率は前回に続き低水準
この発表の要点
- アルジェリア総選挙で連立与党が定数407議席中260議席を獲得し過半数を確保した。
- 国内投票率は21.24%と過去最低水準を記録した。
- ハリダ・ブフェデシュ議員が史上初の女性議長に選出された一方、女性当選者数は25人にとどまった。
企業・自治体への影響
アルジェリアの政治情勢は、同国に進出している、または進出を検討している日本企業にとって、事業環境の安定性や政策の方向性を判断する上で重要な要素となる。特に、若年層の社会・経済面での期待と、人権団体が指摘する公共空間への統制強化の動向は、現地での事業活動や投資戦略に影響を与える可能性があるため、関連部門は注視が必要である。
対応すべきこと
- アルジェリアの政治・経済動向に関する公式発表や報道を継続的に確認する。
- 現地での事業展開に関わる部門(海外事業部、経営企画など)へ本情報を共有する。
- 今後の政策変更や社会情勢の変化が自社の事業に与える影響を評価する。
対象部門: 経営者 広報 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | ジェトロ |
|---|---|
| 発表日 | 2026-08-12 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年08月12日
アルジェリアでは7月2日、下院に当たる国民議会(APN)の総選挙が実施され、7月25日付の官報において、最終投票結果が公表された。
アブデルマジド・テブン大統領が所属する与党「民族解放戦線」(FLN)は、定数407議席のうち91議席を獲得し、2021年の前回総選挙から7議席減少した。連立与党、または与党寄りの政党である「民主国民連合」(RND)、「未来戦線」(FM)、イスラム主義政党「国民建設運動」(エルビナ)の獲得議席はそれぞれ74、55、40議席で、合計260議席となり過半数を確保した。野党のイスラム主義政党「平和のための社会運動」(MSP)は43議席で4位となった。
なお、民族解放戦線(FLN)所属のアレルギー専門医、ハリダ・ブフェデシュ議員(44歳)は7月28日、今後5年間の任期となる第10期国民議会議長に選出され、史上初の女性議長となった。一方、今回の選挙での女性当選者は25人にとどまり、全議席の6.14%に過ぎなかった。女性議員は2021年には38人、2017年には118人だった。
国内の投票率は21.24%で、過去最低水準となった。2021年の前回総選挙でも投票率は23.0%にとどまり、当時は2019年に発生した大規模な抗議運動「ヒラック」の影響が残っていた。同運動は汚職対策や政治改革を求める声を背景に、ブーテフリカ大統領辞任につながったが(2019年4月4日記事参照)、報道によれば、2020年3月以降は新型コロナの感染拡大を理由とした集会禁止措置や指導者層の拘束により、抗議活動は沈静化したとされる。
また、複数の人権団体は、ヒラック後に公共空間に対する統制が強まったと指摘している、と報じられている。若年層を中心に社会・経済面での期待は依然として高く、国内では課題が残るとの見方がある。
(中東アフリカ課)
(アルジェリア)
ビジネス短信 df1451f0832aeb3c
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アルジェリア総選挙で連立与党が過半数を確保、投票率は前回に続き低水準
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/df1451f0832aeb3c.html
時系列
- 2019-04-04 ブーテフリカ大統領辞任
- 2019 大規模な抗議運動「ヒラック」発生
- 2020-03 新型コロナ感染拡大を理由とした集会禁止措置や指導者層の拘束により、抗議活動が沈静化
- 2021 前回総選挙実施
- 2026-07-02 下院に当たる国民議会(APN)の総選挙が実施
- 2026-07-25 官報において、最終投票結果が公表
- 2026-07-28 ハリダ・ブフェデシュ議員が第10期国民議会議長に選出
主な数値
| 定数 | 407議席 |
|---|---|
| 民族解放戦線(FLN)獲得議席 | 91議席 |
| FLN議席減少数(対2021年) | 7議席 |
| 民主国民連合(RND)獲得議席 | 74議席 |
| 未来戦線(FM)獲得議席 | 55議席 |
| 国民建設運動(エルビナ)獲得議席 | 40議席 |
| 連立与党合計議席 | 260議席 |
| 平和のための社会運動(MSP)獲得議席 | 43議席 |
| ハリダ・ブフェデシュ議員年齢 | 44歳 |
| 国民議会議長任期 | 5年間 |
| 今回の女性当選者数 | 25人 |
| 今回の女性当選者割合 | 6.14% |
| 2021年女性議員数 | 38人 |
| 2017年女性議員数 | 118人 |
| 今回の国内投票率 | 21.24% |
| 2021年国内投票率 | 23.0% |
この事例から確認すべきポイント
アルジェリア総選挙の結果は、連立与党が過半数を維持したものの、投票率が過去最低水準を記録し、国民の政治への関心の低さや不満が示唆される。特に、2019年の大規模抗議運動「ヒラック」後の公共空間への統制強化や、新型コロナを理由とした集会禁止措置が、国民の政治参加意欲に影響を与えた可能性が指摘されている。史上初の女性議長が誕生した一方で、女性当選者数が大幅に減少しており、政治における女性の代表性確保が課題として浮上している。若年層を中心に社会・経済面での期待が高いと報じられており、新政権はこれらの国民の期待に応え、国内に残る課題への対応が求められる。企業は、アルジェリアの政治・社会情勢が不安定化するリスクや、政策決定プロセスへの影響を注視する必要がある。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-12
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