令和8年度地方財政審議会(7月31日)議事要旨
この発表の要点
- 令和8年度地方債の一次協議分が地方財政審議会で了承された。
- 緊急防災・減災事業債は反動減、デジタル活用推進事業債は活用団体が増加している。
- 地方債の利率上昇は公的資金需要を高め、許可団体は財政健全化計画の策定と住民への説明責任が求められる。
企業・自治体への影響
全国の地方公共団体は、地方債発行計画の策定において、事業債の動向や利率上昇の影響を考慮する必要があります。特に、実質公債費比率が悪化し「許可団体」となる可能性のある自治体は、財政健全化計画の策定と住民への説明責任が求められます。
対応すべきこと
- 地方債発行を検討する地方公共団体は、令和8年度の一次協議結果と議論内容を確認する。
- 実質公債費比率が悪化している地方公共団体は、許可団体となることの意味と改善策について理解を深める。
- 関係部門(財政担当部署など)へ本議事要旨の内容を共有し、今後の財政運営計画に反映させる。
- 公債費負担適正化計画を策定している、または策定を検討している地方公共団体は、総務省の助言も参考に計画を見直す。
対象部門: 経営者 経理 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 総務省 |
|---|---|
| 発表日 | 2026-07-31 |
| 分類 | 行政処分・コンプライアンス |
発表された内容
令和8年度 >
令和8年度地方財政審議会(7月31日)議事要旨
令和8年度地方財政審議会(7月31日)議事要旨
日時
令和8年7月31日(金)10時30分〜11時30分
場所
地方財政審議会室
出席者
(委 員) 小西 砂千夫(会長) 古谷 ひろみ 内田 明憲 西野 範彦 星野 菜穗子
(説明者) 自治財政局地方債課 地方債管理官 森山 正之
議題
令和8年度地方債に係る同意等(一次協議分)について
今回の議題は、地方公共団体からの協議又は許可申請に対して総務大臣が同意又は許可するに際し、地方財政法第5条の3第11項、同第5条の4第7項、地方財政法施行令第2条第5項、同第21条第5項の規定に基づき、審議するものである。
要旨
標記の件について、説明を受け、審議の上、これを了承した。
(主な内容)
○ 令和8年度の1次協議における協議等額の特徴はどうか。
→ 緊急防災・減災事業債など、令和7年度を期限としていた事業債について、前倒しで事業が実施されたことによる反動減が大きくなっている。
一方、令和7年度に新設したデジタル活用推進事業債については、制度の周知により、活用団体が増加し、協議等額が増加している。
○ 直近では、地方債の利率が3%程度になっている。今後、利率の上昇に伴い、何らかの影響が出てくるか。
→ 銀行等の民間資金に比べて低利率で有利な公的資金(財政融資資金・地方公共団体金融機構資金)の需要が更に高まる可能性がある。
○ 地方債の許可団体である新潟県は、実質公債費比率について、許可団体の要件である18%をいつまでに下回らせる予定であるか。
→ 新潟県が策定した公債費負担適正化計画によれば、今後、一定程度数値が上昇した後、令和20年度に18%未満とすることを目標としている。
○ 地方公共団体にとって、「許可団体になる」とは、どのような意味を持つのか。
→ 地方財政法上、地方債の発行は原則自由である一方、許可団体については原則禁止される。これに伴い、発行に当たっては、公債費負担適正化計画を策定し、その実施について総務大臣等の審査を受ける必要が生じる。また、手続が簡便な届出の方法によることができず、発行時期にも制限が生じる。
このほか、財政指標が悪化し許可団体となることについて、財政運営の適切性や、行政サービスの提供に係る影響など、住民への説明責任が生じることとなる。
○ 許可団体はどのようにして実質公債費比率を改善するのか。総務省は、改善のために財政運営に係る指導等を行うのか。
→ 改善方法については、各地方公共団体において、自主的に当該団体の状況を踏まえて判断されるものである。なお、一定の範囲で助言を行うことはありえる。
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出典: 総務省
URL: https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/singi/chizai/02zaisei02_04001397_00955.html
時系列
- 2025-04-01 令和7年度を期限としていた緊急防災・減災事業債の事業が前倒しで実施され、反動減が発生。令和7年度に新設されたデジタル活用推進事業債の活用団体が増加。
- 2026-07-31 令和8年度地方財政審議会が開催され、令和8年度地方債に係る同意等(一次協議分)について審議・了承。
- 2038-04-01 新潟県が策定した公債費負担適正化計画において、実質公債費比率を18%未満とすることを目標とする年度。
主な数値
| 実質公債費比率の許可団体要件 | 18% |
|---|---|
| 新潟県の実質公債費比率目標達成年度 | 令和20年度 |
この事例から確認すべきポイント
地方財政審議会は、地方財政法に基づき、地方債の発行に関する総務大臣の同意・許可に際して審議を行う重要な機関です。今回の議事要旨からは、令和8年度の地方債発行計画における事業債の動向、特に緊急防災・減災事業債の反動減とデジタル活用推進事業債の活用増加という変化が読み取れます。また、地方債の利率上昇が公的資金需要を高める可能性や、実質公債費比率が悪化した「許可団体」に対する財政運営の厳格化、住民への説明責任の重要性が示されています。地方公共団体は、財政状況の健全化計画を策定し、その実施について総務大臣等の審査を受ける必要があり、財政運営の透明性と計画性が一層求められます。特に、許可団体となることの意味や改善方法に関する議論は、全国の地方公共団体にとって、財政規律の維持と住民への説明責任の重要性を再認識させるものとなります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-10
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