中国商務部、米国の各種対中措置に対抗する一連の措置を発表
最終確認日: 2026-08-08
この発表の要点
- 中国商務部が米国の対中措置に対し、複数の対抗措置を2026年8月5日に施行した。
- 米国の6社・団体およびFCC措置支援企業1社が中国の対抗リストに追加され、中国国内組織・個人との取引・協力が禁止される。
- 無人航空機などの米国向け輸出管理が厳格化され、CCC認証の在米機関への追跡検査委託が一時停止される。
企業・自治体への影響
米国と中国の両方で事業を展開する企業、特に貿易、技術、製造業、認証サービスに関わる企業は、サプライチェーン、取引関係、輸出入業務に直接的な影響を受ける可能性があります。関連する製品や技術を扱う企業は、輸出入規制の変更や認証プロセスの見直しを迫られる可能性があります。
対応すべきこと
- 自社のサプライチェーンや取引先が中国の対抗リストに掲載された企業・団体に該当しないか確認する。
- 無人航空機および関連部品・技術の米国向け輸出を行っている場合、新たな輸出管理規制の詳細を確認し、厳格な審査への対応を準備する。
- 中国のCCC認証に関わる企業は、在米認証機関への追跡検査委託停止による影響を評価し、代替手段や対応策を検討する。
- 関係部門(法務、貿易、調達、広報など)と連携し、今回の発表が自社事業に与える具体的なリスクと対応策を協議する。
対象部門: 経営者 法務 広報 経理
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | 中国商務部 |
|---|---|
| 発表日 | 2026-08-07 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年08月07日
添付資料(130 KB)
中国商務部は8月5日、米国の中国に向けた各種措置に対して、一連の対抗措置を発表した(いずれも8月5日施行)。
米国国土安全保障省(DHS)による「強制労働」を理由にした中国企業への制裁(2026年8月3日記事参照)に対する対抗として、商務部令2026年第2号により、「反外国制裁法」および同法実施規定などを根拠として米国の6社・団体を対抗リストに追加した(添付資料表参照)。リストに掲載された企業・団体に対しては、中国国内の組織・個人との取引・協力を禁じる。
また、米国連邦通信委員会(FCC)による措置(注1)に対しては、米国企業コンプライアンス・テスティング(Compliance Testing LLC)がFCCの措置を支援したとして、商務部令2026年第3号により、同社を対抗リストに追加し、同様の措置を取るとした。
さらに、商務部公告2026年第34号において、「輸出管理法」「両用品目輸出管理条例」などに基づき、「両用品目輸出管理リスト」に掲載されている無人航空機および関連部品、関連技術の米国向け輸出について、個別案件ごとに厳格な審査を行い、許可を円滑化する措置を適用しないとした(注2)。
このほか、国家認証認可監督管理委員会は同日、中国の強制製品認証(CCC認証、注3)指定機関が在米国の認証機関に対して認証取得後の工場への追跡検査を委託することを暫時停止すると発表した。
商務部は、FCCおよびDHSによる措置は、米中両国首脳の重要な共通認識に著しく反し、中国の正当な権益を深刻に損なうものであり、必要な対抗措置を取るほかないと説明し、米国がかたくなに中国に対する新たな制限措置を取るならば、さらなる対抗措置を取ると警告した。他方、中国の対抗措置は全体として抑制的であり、中国は米中経済貿易関係の安定を重視しているとした。さらに、米国に対して、措置を撤回し、友好的な協議や協力によって摩擦を解決する正しい方向性に戻り、米中の「建設的戦略安定関係」(注4)を維持するため共に努力することを呼びかけた。
(注1)商務部は8月5日の報道官談話において、韓国釜山での米中首脳会談以降のFCCによる措置として、電信運営、検査実験室、無人航空機、民生用ルーター、海底ケーブルなどの分野における制限措置(2026年3月30日記事参照)や、先端ロボット設備、パワーインバーターの輸入制限措置(2026年8月3日記事参照)を挙げた。
(注2)「両用品目輸出管理条例」についてはジェトロ調査レポート「両用品目輸出管理条例(401KB)」(2025年1月)を、「両用品目輸出管理リスト」については同「両用品目輸出管理リストの概要(417KB)」(2025年1月)を参照。
(注3)詳細は貿易・投資相談Q&A「中国の強制製品認証制度について」を参照。
(注4)「建設的戦略安定」とは、協力を主とする積極的安定、競争が節度ある「良性的」安定、相違がコントロール可能な常態的安定、平和が期待できる持続的安定であるべきで、これは単なるスローガンではなく、互いに歩み寄る行動であるべきと習近平国家主席は5月14日の米中首脳会談で説明した(2026年5月15日記事参照)。
(小宮昇平)
(中国、米国)
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中国商務部、米国の各種対中措置に対抗する一連の措置を発表
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/ebeb6a0b0fa5bdac.html
時系列
- 2025-01-01 ジェトロ調査レポート「両用品目輸出管理条例」および「両用品目輸出管理リストの概要」発行日
- 2026-03-30 米国連邦通信委員会(FCC)による電信運営、検査実験室、無人航空機、民生用ルーター、海底ケーブルなどの分野における制限措置に関する記事参照日
- 2026-05-14 習近平国家主席が米中首脳会談で「建設的戦略安定関係」について説明
- 2026-08-03 米国国土安全保障省(DHS)による「強制労働」を理由にした中国企業への制裁に関する記事参照日
- 2026-08-05 中国商務部が米国の対中措置に対抗する一連の措置を発表(同日施行)
- 2026-08-05 商務部令2026年第2号により、米国の6社・団体を対抗リストに追加
- 2026-08-05 商務部令2026年第3号により、米国企業コンプライアンス・テスティングを対抗リストに追加
- 2026-08-05 商務部公告2026年第34号において、無人航空機および関連部品、関連技術の米国向け輸出について厳格な審査を行い、許可を円滑化する措置を適用しないと発表
- 2026-08-05 国家認証認可監督管理委員会が、中国の強制製品認証(CCC認証)指定機関が在米国の認証機関に対して認証取得後の工場への追跡検査を委託することを暫時停止すると発表
- 2026-08-07 本発表の公開日
主な数値
| 対抗リストに追加された米国企業・団体数(DHS関連) | 6社・団体 |
|---|---|
| 対抗リストに追加された米国企業数(FCC関連) | 1社 |
この事例から確認すべきポイント
この発表は、米中間の経済的緊張が継続していることを示しており、特に貿易、技術、サプライチェーンに関わる企業にとって重要な意味を持ちます。中国が「反外国制裁法」を根拠に対抗措置を講じることで、米国の制裁対象企業だけでなく、それらを支援する企業も標的となり得ることを明確にしています。無人航空機などの「両用品目」の輸出管理強化は、特定の技術分野における米中間のデカップリング(分断)がさらに進む可能性を示唆します。また、CCC認証の追跡検査委託停止は、中国市場への製品投入を検討する企業にとって、認証プロセスにおける新たな課題を生じさせる可能性があります。企業は、自社のサプライチェーン、取引先、輸出入品目がこれらの対抗措置の対象となるか否かを速やかに確認し、法務・貿易部門と連携してリスク評価と対応策の検討を進める必要があります。特に、米国と中国の両方で事業を展開する企業や、関連技術・製品を扱う企業は、地政学的リスクを経営戦略に組み込む重要性が高まっています。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-07 / 最終確認: 2026-08-08
執筆・確認主体
この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。
数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。
編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-08-08
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