経済・産業トレンド

サウジアラビアPIF、米国輸出入銀行と最大150億ドルの輸出信用支援に関する覚書を締結

サウジアラビアの政府系ファンドである公共投資基金(PIF)は、2026年7月24日に米国輸出入銀行(EXIM)と最大150億ドルの輸出信用支援に関する覚書(MOU)を締結したと発表しました。これにより、PIFおよび傘下企業は、先端技術、航空宇宙、インフラなどの分野で米国製品・サービスの調達に際し、EXIMによる長期融資や融資保証などの支援を活用できるようになります。PIFは近年、主要国の輸出信用機関との連携を積極的に進めており、今回の合意もその一環です。

この発表の要点

企業・自治体への影響

米国企業、特に先端技術、航空宇宙、インフラ、次世代モビリティー、水資源安全保障、先端製造業向け鉱物資源分野の企業は、サウジアラビアPIFおよびその傘下企業への輸出機会が拡大する可能性があります。関連する製造業、商社、金融機関の貿易部門や海外事業部門は、この動きがビジネスチャンスに繋がり得るか検討が必要です。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理 法務

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 ジェトロ
業界 金融
発表日 2026-08-03
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月03日

サウジアラビア政府系ファンドの公共投資基金(PIF)は7月24日、米国輸出入銀行(EXIM)との間で最大150億ドルの輸出信用支援に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。同MOUにより、PIFおよび傘下企業は、米国製品・サービスの調達に際し、EXIMによる長期融資や融資保証などの輸出信用支援を活用できるようになる。

対象分野は、先端技術、航空宇宙、インフラ、次世代モビリティー、水資源安全保障、先端製造業向け鉱物資源など。PIFおよび傘下企業にとって、米国は最大の海外の調達先であり、2017年以降、米国からの調達額は累計650億ドルに達している。

PIFの金融機関・投資家関係部門長、ラシース・アルサウド氏は同MOUにより戦略分野での協力が一層深化するとともに、両国企業の新たな協業機会の創出が期待されると述べた。一方、EXIMのジョン・ヨバノビッチ総裁兼会長は、同MOUが米国のイノベーションの世界市場への展開と米国国内製造業の活性化にも貢献すると話した。

PIFは近年、主要国の輸出信用機関(注)との連携を積極的に進めている。2024年12月にはフランスの輸出信用機関、BPIフランス・アシュランス・エクスポール(Bpifrance Assurance Export)と最大100億ドルの支援枠で、2025年3月にはイタリア政府系輸出信用機関SACEと最大30億ドルの支援枠で、同年10月には英国輸出信用保証局(UKEF)と最大68億ドルの支援枠でそれぞれMOU を締結している。今回のEXIMとの合意もその流れの中にあるとみられる。

(注)輸出信用機関は、自国企業による海外案件の受注を支援するため、輸入者向け融資や融資保証、保険などを提供する政府系機関。

(井村文哉)

(サウジアラビア、米国、フランス、イタリア、英国)

ビジネス短信 01ecd2a59025726b

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サウジアラビアPIF、米国輸出入銀行と最大150億ドルの輸出信用支援に関する覚書を締結

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/01ecd2a59025726b.html

時系列

主な数値

米国輸出入銀行との輸出信用支援額 150億ドル
2017年以降のPIFによる米国からの累計調達額 650億ドル
フランス輸出信用機関との支援枠 100億ドル
イタリア政府系輸出信用機関との支援枠 30億ドル
英国輸出信用保証局との支援枠 68億ドル

この事例から確認すべきポイント

本発表は、サウジアラビアの政府系ファンドPIFが米国輸出入銀行と大規模な輸出信用支援に関する覚書を締結したことを伝えています。これはPIFが近年、主要国の輸出信用機関との連携を強化している流れの一環であり、米国製品・サービスの調達を促進し、両国間の経済協力を深化させる意図が読み取れます。特に、先端技術、航空宇宙、インフラ、次世代モビリティーといった戦略分野が対象とされており、これらの分野における米国企業の輸出機会拡大に寄与すると考えられます。また、米国側にとっても国内製造業の活性化やイノベーションの世界市場への展開に貢献するとの見解が示されており、双方にとってメリットのある合意と言えるでしょう。企業は、PIFの投資戦略や調達方針の変化に注目し、関連分野でのビジネス機会を検討することが重要です。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-03

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