香港、配車サービス規制の付属法令を発表、車両ライセンスの発給上限は当初1万台に設定
この発表の要点
- 香港政府が配車サービス規制の付属法令を公表し、大部分の規定が2026年8月3日から施行される。
- プラットフォーム事業者、運転手、車両それぞれにライセンス制度が導入され、車両ライセンスの発給上限は当初1万台に設定された。
- ライセンス取得には申請手続き、運営データの提供義務、統合筆記試験の受験などが必要となる。
企業・自治体への影響
香港で配車サービス事業を展開するプラットフォーム事業者や運転手は、新たなライセンス制度と規制への対応が必須となります。車両ライセンスの発給上限1万台は、市場の供給量や運賃に影響を与える可能性があり、事業戦略の見直しが必要となる場合があります。
対応すべきこと
- 香港で配車サービス事業を展開する企業は、付属法令の詳細を確認し、ライセンス申請準備を進める。
- 関係部門(法務、総務、事業開発、人事)へ本発表を共有し、対応方針を検討する。
- プラットフォーム事業者向けライセンス申請受付開始(8月)や試験申請受付開始(8月3日)など、各期限を管理する。
- 車両ライセンス上限数(1万台)の今後の調整方針に注視し、事業計画への影響を評価する。
対象部門: 経営者 総務 法務 情シス 広報 人事
対応期限:公募締切まで
基本データ
| 企業・団体 | 香港特別行政区政府 |
|---|---|
| 業界 | IT・ソフトウェア |
| 発表日 | 2026-07-16 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月30日
香港特別行政区政府(以下、香港政府)は7月16日、立法会(国会に相当)で2025年10月に可決された道路交通(改正)(ライドヘイリングサービス)条例(2025年10月28日記事参照)に関連する4つの付属法令の審議を完了したと発表した。これら付属法令は、配車サービスに関する規制の詳細やライセンスの取得要件、更新手続きなどの細則を定めるもので、大部分の規定は8月3日から施行される(注1)。
プラットフォーム事業者向けのライセンスの有効期限は最長5年で、有効期限満了前に延長申請可能とされた。プラットフォーム事業者向けライセンスは早ければ8月から申請受け付けを開始し、最短で11月末から順次発給される見通しだ。また、運輸署は、法令の順守状況を監督するため、ライセンスを取得したプラットフォーム事業者に対し、運営データの提供を義務付けた。
また、運転手に対するライセンスは、有効期間が最長5年で更新回数に制限はない。一方、車両に対するライセンスは更新可能だが、初回発給日から通算5年が上限とされた。配車サービスを提供する車両は個人名義で登録されていなければならず、当該車両を用いた配車サービスは、その登録所有者本人のみが運転できるオーナードライバー要件が規定されている。
車両および運転手のライセンスについては早ければ第4四半期に申請受け付けの開始が予定されている。
このほか、運輸署はタクシーおよび配車サービス車両向けの統合筆記試験を導入し、8月3日から申請を受け付け、9月中旬以降に順次試験を実施する見込みだ(注2)。あわせて、配車サービス提供中の車両には、「ライドヘイリング車両証明書」の掲示が義務付けられた。
なお、車両に対するライセンスの発給上限数は、現段階では1万台とした。ただし、香港政府はこの発給上限数については、固定的な数ではなく、今後は利用状況に応じて、柔軟な調整を検討する方針を示している。
立法会議員の林偉全(ジョナサン・ラム)氏は、1万台ではラッシュアワーの対応には不十分で、運賃の急騰につながる恐れがあると指摘した。また、運転手と特定の車両をひも付ける要件に関し、登録車両の故障時に営業できなくなるとして懸念し、一時的な代替車両の使用を認める制度を導入すべきだと提案した(「ザ・スタンダード」7月16日)。
(注1)一部の規定は2027年8月22日より施行される。
(注2)ただし、有効なタクシー運転免許の所持者は、追加の試験と指定講習の受講が免除され、配車サービス運転ライセンスを直接申請できる。
〔黄莃倫(ケリー・ウォン)〕
(香港)
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香港、配車サービス規制の付属法令を発表、車両ライセンスの発給上限は当初1万台に設定
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/9c85d0da66b014a7.html
時系列
- 2025-10 道路交通(改正)(ライドヘイリングサービス)条例が立法会で可決
- 2026-07-16 香港政府が配車サービス規制の付属法令の審議完了を発表
- 2026-08-03 付属法令の大部分の規定が施行
- 2026-08 プラットフォーム事業者向けライセンス申請受付開始(早ければ)
- 2026-08-03 タクシーおよび配車サービス車両向け統合筆記試験の申請受付開始
- 2026-09 統合筆記試験を順次実施(中旬以降)
- 2026-10 車両および運転手のライセンス申請受付開始(早ければ第4四半期)
- 2026-11 プラットフォーム事業者向けライセンスが最短で順次発給(月末から)
- 2027-08-22 一部の規定が施行
主な数値
| プラットフォーム事業者向けライセンス有効期限 | 5年 |
|---|---|
| 運転手向けライセンス有効期間 | 5年 |
| 車両向けライセンス有効期間 | 5年 |
| 車両ライセンス発給上限数 | 10000台 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、香港における配車サービス市場の規制強化と構造変化を示唆しています。プラットフォーム事業者、運転手、車両それぞれにライセンス取得が義務付けられ、特に車両ライセンスの発給上限が1万台に設定されたことは、市場の供給量に直接的な影響を与える可能性があります。これにより、サービス提供者はライセンス取得に向けた迅速な対応が求められるとともに、市場参入の障壁が高まることが予想されます。また、オーナードライバー要件や運営データの提供義務は、事業者の運営体制やデータ管理体制の見直しを促すでしょう。立法会議員からの指摘にあるように、車両上限が運賃の急騰やラッシュアワーの対応不足につながる可能性も考慮し、今後の市場動向と政府の柔軟な調整方針に注視が必要です。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-30
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