米IT大手オラクル、モロッコ第2の研究開発拠点をアガディールに開設
この発表の要点
- オラクルがモロッコ南部アガディールに第2の研究開発拠点を新設し、クラウド・AI技術開発を強化する。
- モロッコ政府は国家戦略「AI Made in Morocco」や「Digital Morocco 2030」を推進し、デジタル人材育成とイノベーション・エコシステム強化に注力している。
- モロッコのデジタル関連公共投資額は2021年から2024年にかけて大幅に増加しており、デジタルハブ化を加速させている。
企業・自治体への影響
IT・ソフトウェア企業や、デジタル技術を活用したサービス展開を検討する企業は、モロッコをアフリカ・欧州・中東のデジタルハブとして認識し、新たな市場開拓やR&D拠点としての可能性を検討する機会となる。特に、AI、クラウドコンピューティング、データプラットフォーム分野での事業展開を計画する企業にとって、モロッコの政府戦略や人材育成の動向は重要である。
対応すべきこと
- モロッコの国家デジタル戦略「AI Made in Morocco」および「Digital Morocco 2030」の詳細を確認する。
- 自社の事業領域と関連するモロッコのデジタル市場および人材育成状況を調査する。
- アフリカ、欧州、中東地域における事業展開戦略を見直し、モロッコの潜在的役割を評価する。
- 関連部門(経営企画、海外事業、R&D)へ本発表の情報を共有し、今後の戦略検討に活用する。
対象部門: 経営者 情シス 広報 人事 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | オラクル |
|---|---|
| 業界 | IT・ソフトウェア |
| 発表日 | 2026-06-29 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月29日
米IT大手オラクルは6月29日、南部アガディールにモロッコで2カ所目となる研究開発(R&D)拠点を開設したと発表した。新拠点は、2024年に開設されたカサブランカのR&Dセンターに続くもので、同社はモロッコから国際市場向けのクラウド技術および人工知能(AI)技術の開発を強化する方針を示した。
6月29日に現地で行われた開所式には、アジズ・アハヌッシュ首相、アマル・エル・ファラ・セグルチニ・デジタル移行・行政改革担当特命相、カリム・ジダン投資・公共政策統合・評価担当特命相、オラクルのサイモン・ド・モンフォール・ウォーカー副社長らが出席した。
アハヌッシュ首相は、今回の投資について、モロッコが研究開発活動や先端技術分野における競争力と投資魅力を備えた拠点として認識されていることを示すものだと述べた。また、モロッコには質の高い人材や教育・研究機関が存在し、デジタル化に向けた国家的な取り組みも進められていると強調した。
オラクルは、カサブランカに加えアガディールにもR&D拠点を設けることで、複数都市にまたがるイノベーションネットワークを形成する。アガディールの新拠点では、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)、AI活用アプリケーション、データプラットフォーム、業界向けソリューションなどの分野で研究開発を行うほか、モロッコ人のエンジニアや開発者、研究者に新たな機会を提供するという。
セグルチニ・デジタル移行・行政改革担当特命相は、同プロジェクトが国家戦略「AI Made in Morocco」と整合するものであり、AIやクラウドコンピューティング、データプラットフォーム分野でのイノベーション促進に寄与すると説明した。また、アフリカ、欧州、中東を結ぶデジタルハブとしてのモロッコの地位向上にもつながるとの見方を示した。
ジダン投資・公共政策統合・評価担当特命相は、今回の投資が高付加価値技術分野における地方都市への投資拡大を示す事例だと評価した。さらに、同拠点は高度人材向けの雇用機会創出や地域のイノベーション・エコシステム強化を通じて、モロッコのデジタル経済発展に貢献するとの期待を示した。
モロッコは国家戦略「Digital Morocco 2030」により、デジタルを競争力向上や行政近代化、社会的包摂の推進力として位置付けている。政府は若者のデジタル人材育成、デジタル経済での雇用創出、革新的企業の育成、デジタルサービス輸出拡大を進め、モロッコを地域のテクノロジーハブとすることを目指している。また、デジタル関連の公共投資額は3年間で飛躍的に増加し、2021年の1,100万モロッコ・ディルハム(約1億8,700万円、MAD、1MAD=約17円)から2024年には17億MAD超へと拡大した。
(鈴木優香)
(モロッコ、米国)
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米IT大手オラクル、モロッコ第2の研究開発拠点をアガディールに開設
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/0f027e678dd7535d.html
時系列
- 2024-XX-XX カサブランカに研究開発(R&D)センターを開設
- 2026-06-29 モロッコ南部アガディールに第2の研究開発(R&D)拠点を開設、開所式を実施
- 2021-XX-XX モロッコのデジタル関連公共投資額が1,100万モロッコ・ディルハム
- 2024-XX-XX モロッコのデジタル関連公共投資額が17億モロッコ・ディルハム超
主な数値
| モロッコのデジタル関連公共投資額(2021年) | 11000000モロッコ・ディルハム |
|---|---|
| モロッコのデジタル関連公共投資額(2024年) | 1700000000モロッコ・ディルハム |
| モロッコ・ディルハム対円レート | 17円 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、グローバルIT企業による新興国への大規模投資が、その国のデジタル経済発展と国際競争力強化に大きく寄与することを示す事例である。モロッコ政府が「AI Made in Morocco」や「Digital Morocco 2030」といった国家戦略を推進し、デジタル人材育成やイノベーション・エコシステム強化に注力していることが、オラクルを含む海外企業の投資を呼び込む要因となっている。特に、地方都市への先端技術投資は、地域経済の活性化と高度人材の雇用機会創出に繋がり、国家全体のデジタル変革を加速させる可能性を秘めている。企業は、このような政府の戦略的取り組みと連携することで、新たな市場機会や優秀な人材へのアクセスを得られる可能性がある。また、デジタル関連の公共投資が短期間で飛躍的に増加している点も注目に値し、新興市場におけるデジタル化の加速が、関連産業に大きなビジネスチャンスをもたらすことを示唆している。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-29
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