経済・産業トレンド 調査結果発表および追加関税措置の実施

スイス産業界、米国の301条に基づく追加関税措置によるEUとの差異に競争上の懸念を表明

スイス連邦経済省経済事務局(SECO)は、米国が1974年通商法301条に基づきスイスに対して12.5%の新たな追加関税措置を発表したことを受け、情報発信ページを更新した。EUに適用される関税率との差異から、スイス産業界では競争上の懸念が表明されている。現時点で取得できた本文からは、詳細を確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。

この発表の要点

企業・自治体への影響

米国の追加関税措置により、スイスのハイテク産業を中心に主要な競合(EU等)と比較して不利な立場に置かれる懸念が生じており、製造業や貿易・調達部門におけるコストやサプライチェーンへの影響が想定される。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 経理

対応期限:公募締切まで

基本データ

企業・団体 スイス連邦経済省経済事務局(SECO)
業界 製造
発表日 2026-07-28
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月28日

スイス連邦経済省経済事務局(SECO)は7月24日、米国通商代表部(USTR)が前日に発表した同日からのスイスに対する12.5%の新たな追加関税措置を受けて、同局のスイス・米国貿易関係の情報発信ページを更新した。米国の新たな追加関税措置は、1974年通商法301条に基づき、強制労働産品の輸入を禁止していない、あるいは輸入を禁止するために効果的な措置を取っていないことを理由に、スイスに12.5%の追加関税を課すもので、同日が期限となっていた1974年通商法122条に基づく10%の追加関税措置に代わるもの(2026年7月24日記事参照)。ただし、スイスに対しては、既存の一般関税(MFN)率が12.5%未満の場合、MFN税率と追加関税率を合計した上限額が12.5%で、MFN税率が12.5%以上の場合、追加関税率はゼロとなる。そのため、SECOは、多くの品目がこの新たな追加関税の対象外になると説明している。

米国は2026年3月11日と12日、通商法第301条に基づき、スイスに対する2件の調査を開始。1件目の調査は、工業生産における過剰生産能力とその原因に関するもので、2件目の調査は、強制労働によって生産された物品の輸入禁止措置の導入および効果的な執行の不備に関するもの。スイスに加え、複数の国およびEUもこれらの調査対象となっている。スイスは、これらの調査で提起された疑惑を断固として否定し、両調査における疑惑について書面にて反論する意見書(1件目、2件目)を提出している。しかし、USTRは2026年6月2日、この2件目に対する調査結果を発表し、今回の追加関税措置に至った。一方、1件目に対する調査結果はまだ発表されていない。また、米国はスイスからの医薬品輸入に最大15%の追加関税を7月31日から課す予定だ(2026年4月3日記事参照)。

スイス機械・電気・金属産業連盟(SWISSMEM)は7月24日、米国の新たな追加関税措置を受けて、EUに適用される関税率よりも2.5ポイント高い関税率がスイスに適用されることから、スイスのハイテク産業が米国市場において、主要な競合企業よりも不利な立場に置かれることに対する懸念を表明している。同時に、現在進行中の過剰生産能力調査の結果により、さらに高い関税が課される可能性も指摘している。また、強制労働の問題に関して、中間製品や部品は強制労働が問題となっていないEUから主に調達していることから、SWISSMEMのジャン=フィリップ・コール副会長兼経済政策責任者は「ハイテク製品は強制労働を使って製造できるものではない」と反論している。さらに、同副会長はEUと比較して不利にならないような、法的拘束力のある米国との協定を求めている。

(田中晋)

(スイス、米国)

ビジネス短信 d69320ab0aa8f7bf

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スイス産業界、米国の301条に基づく追加関税措置によるEUとの差異に競争上の懸念を表明

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/d69320ab0aa8f7bf.html

時系列

主な数値

追加関税率(新措置) 12.5%
通商法条文(新措置) 1974年通商法301条条
追加関税率(旧措置) 10%
通商法条文(旧措置) 1974年通商法122条条
上限額基準税率 12.5%
調査件数 2件
医薬品輸入追加関税率(最大) 15%
EUとの関税率差 2.5ポイント

この事例から確認すべきポイント

本事例は、米国の通商法301条に基づく調査および追加関税措置が、特定の国・地域間の貿易や産業競争力に直結するリスクを示している。スイス産業界ではEUとの関税率の差異による不利益や、過剰生産能力に関する調査の行方に対する懸念が示されており、サプライチェーン全体への影響や制度変更への注視が求められる。広報および実務担当者としては、自社が関与する貿易ルートや対象国における関税率の変動、関連する法規制の動向を継続的にモニタリングし、関係部門間で迅速に情報共有を行う体制を整える必要がある。現時点で取得できた本文からは詳細が確認できない部分もあるため、必要に応じて公式出典や最新の通商動向を確認されたい。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-28

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