イスラエルの半導体ファウンドリー大手、経済産業省の支援受け日本で6,000億円超投資
この発表の要点
- タワーセミコンダクターが日本で総事業規模6,000億円超の半導体投資計画を発表し、経済産業省の認定を受けた。
- 富山県魚津市と新潟県妙高市を拠点に、AIデータセンター向け光通信用半導体(SiPho, SiGe)の研究開発・生産能力を増強する。
- 日本政府は経済安全保障推進法に基づき、最大約1,600億円の補助金を交付する見通し。
企業・自治体への影響
半導体関連企業、特に光通信技術やAIデータセンター関連技術を持つ企業は、タワーセミコンダクターとの連携やサプライチェーンへの参画機会を検討する必要があるでしょう。富山県・新潟県内の自治体は、地域経済への波及効果や雇用創出に期待できます。
対応すべきこと
- 経済安全保障推進法に基づく政府支援策の動向を継続的に確認する。
- 自社の事業が半導体サプライチェーン強化に貢献できる可能性を検討する。
- 光通信用半導体やAIデータセンター関連技術の市場動向を注視する。
- 関連する国内事業者との連携機会を模索する。
対象部門: 経営者 広報 経理 法務
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | タワーセミコンダクター(TSEM) |
|---|---|
| 業界 | 半導体 |
| 発表日 | 2026-07-16 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月16日
イスラエルの半導体ファウンドリー大手のタワーセミコンダクター(TSEM)は7月14日、日本で総事業規模6,000億円超となる戦略投資計画を発表した。富山県魚津市と新潟県妙高市を拠点に、人工知能(AI)データセンター需要の拡大を見据え、300mm(ミリメートル)シリコンフォトニクス(SiPho)およびシリコンゲルマニウム(SiGe)の研究開発・生産能力を増強する。日本政府の支援を前提とし、同社の実質投資額は最大30億ドル、政府補助額は最大約1,600億円となる見通しだ。
本計画は、経済安全保障推進法に基づく供給確保計画として、日本の経済産業省の認定を受けた。対象となるのは光通信用半導体向けのSiPhoおよびSiGeで、国内における生産能力確保を目的としている。
第1段階では、妙高市の新井工場を300mmSiPhoおよび先端光パッケージングの拠点として活用し、魚津市の既存工場と連携して量産体制を構築する。経済産業省によると、2027年からSiPhoについて月産1万6,000枚、SiGeについて月産2,000枚(いずれも300mm換算)の生産能力を確保する計画で、供給開始後10年以上の継続生産を予定しているという。
第2段階では、魚津工場に隣接する新たな製造施設を建設する計画だ。同社は、人工知能(AI)やデータセンター向け光通信、次世代光接続技術の需要拡大を背景に、SiPhoおよびSiGeの生産能力を大幅に拡充し、2029年以降の収益拡大につなげる考えを示した。
TSEMのラッセル・エルワンガー最高経営責任者(CEO)は、「日本政府が、当社を選定したことを光栄に思う。日本においてSiPho、SiGeおよび先端光パッケージングに関する高度に差別化された研究開発および量産プラットフォームを構築する」と述べた。
赤澤亮正経産相は同14日の記者会見で、「経済安全保障推進法に基づき、タワーセミコンダクタージャパン合同会社による供給確保計画を認定した。経済産業省からは約6,000億円の投資に対して最大約1,600億円を助成する予定」と説明した。さらに、「今後、NTTをはじめとする国内関連事業者との連携が進み、光電融合技術の社会実装が加速することや、わが国のAI・半導体サプライチェーンが一層強靱(きょうじん)化することを期待している」と述べた。
TSEMはイスラエル北部に本社を置くアナログ半導体ファウンドリー大手で、同社は現在、イスラエルに1拠点(200mm)、米国に2拠点(200mm)、また日本では、同社が51%の株式を保有するタワーパートナーズセミコンダクター(TPSCo)が富山県に2拠点(200mmおよび300mm)生産拠点を有している。
(中溝丘)
(イスラエル、日本)
ビジネス短信 f0cba91c3a8b3ed5
関連情報
dummy
もっと見る
ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース
イスラエルの半導体ファウンドリー大手、経済産業省の支援受け日本で6,000億円超投資
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/f0cba91c3a8b3ed5.html
時系列
- 2026-07-14 タワーセミコンダクターが日本での総事業規模6,000億円超となる戦略投資計画を発表。同日、赤澤亮正経産相が記者会見で計画認定と最大約1,600億円の助成予定を説明。
- 2027年以降 妙高市の新井工場を300mmSiPhoおよび先端光パッケージングの拠点として活用し、魚津市の既存工場と連携して量産体制を構築。SiPho月産1万6,000枚、SiGe月産2,000枚(いずれも300mm換算)の生産能力を確保し、供給開始後10年以上の継続生産を予定。
- 2029年以降 第2段階として魚津工場に隣接する新たな製造施設を建設し、SiPhoおよびSiGeの生産能力を大幅に拡充し収益拡大につなげる計画。
主な数値
| 総事業規模 | 6000億円超 |
|---|---|
| 同社実質投資額 | 30億ドル |
| 政府補助額 | 1600億円 |
| SiPho月産能力(2027年以降) | 16000枚 |
| SiGe月産能力(2027年以降) | 2000枚 |
| 継続生産期間 | 10年以上 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、経済安全保障推進法に基づく半導体サプライチェーン強化に向けた政府と民間企業の連携事例を示すものです。タワーセミコンダクターの日本への大規模投資は、AIデータセンター需要に対応する光通信用半導体(SiPho, SiGe)の国内生産能力確保に貢献すると期待されます。経済産業省による最大1,600億円の助成は、先端半導体技術の国内定着と関連産業の活性化を促すものと見られます。特に、NTTをはじめとする国内事業者との連携や光電融合技術の社会実装加速への期待が示されており、今後の技術開発と市場展開に注目が集まります。企業は、経済安全保障関連法に基づく政府支援策の活用可能性や、サプライチェーン強靭化に向けた自社の役割を検討する上で、本事例を参考にできるでしょう。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-16
関連事例
- 令和9年度 厚生労働省機構・定員要求について
- 令和9年度機構・定員要求について
- 令和9年度の地方財政の課題
- トルコで制作のAI生成ドラマ、主要動画配信サービスで初の配信開始
- ケニアで「オタ祭り2026」開催、4,500人超が来場
自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?
無料でプレスリリースを掲載する