経済・産業トレンド

中国の再生資源回収総量、2025年は約4億1,700万トンで3年連続増加

中国物資再生協会が発表した報告によると、2025年の中国における再生資源11品目の回収総量は約4億1,700万トンで、前年比4.1%増、3年連続の増加を記録しました。回収総額は約1兆3,900億元に達し、特に廃電池、廃タイヤ、廃自動車の伸びが顕著です。業界ではデジタル化と回収システムの整備が進む一方、用地確保や政策効果、競争不均衡が課題とされています。中国は2030年までに主要再生資源の年間利用量を5億1,000万トンとする目標を掲げています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

中国の再生資源回収市場の拡大は、製造業における原材料調達戦略や、リサイクル関連事業を展開する企業に直接的な影響を与えます。特に、中国市場への参入やサプライチェーンを持つ企業は、現地の環境規制や資源循環政策の動向を注視し、事業戦略への影響を評価する必要があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 情シス 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 中国物資再生協会
業界 再生資源回収業
発表日 2026-06-26
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年06月26日

中国物資再生協会は6月15日、「中国再生資源回収業界発展報告(2026)」を正式に発表した。報告によると、2025年の中国における鉄スクラップ、非鉄金属スクラップ、プラスチックスクラップ、古紙、廃タイヤ、廃電気電子製品、廃自動車、古繊維、廃ガラス、廃電池(鉛蓄電池を除く)、使用済み風力・太陽光発電設備など11品目の再生資源の回収総量は約4億1,700万トンで、前年比4.1%増となり、3年連続で増加した。同11品目の回収総額は約1兆3,900億元(約31兆9,700億円、1元=約23円)で、同3.8%増となった。

このうち、廃電池、廃タイヤ、廃自動車の回収量の伸び率は、それぞれ36.8%増、17.9%増、15.4%増と2桁増となった。また、鉄スクラップの回収量は全体の6割以上を占め、依然として最も回収量が多い品目となっている。

報告では、業界全体の特徴として、回収システムの整備とデジタル化との融合が進んでいることを挙げた。「インターネット+回収」やスマート設備などのデジタル手段が広く活用され、業界大手企業および中央企業の進出・配置が加速している。家電製品の回収については、多様なモデルが広がり、オンラインとオフラインの連携や回収プロセスの可視化、回収から処理までのトレーサビリティーの確保が進んでいるとした。一方、課題として、回収システム整備に必要な用地の確保が不十分であること、「反向開票(逆発票)政策」(注)の実施効果が限定的であること、廃自動車の回収・解体業界における競争の不均衡などが挙げられている。

中国では、2030年までに主要再生資源の年間利用量を5億1,000万トンとする目標を掲げており、固体廃棄物の総合管理能力と水準を著しく向上させるとしている(2026年1月8日記事参照)。

(注)中国の制度では、原則として商品の販売やサービスの提供などの対価(代金)を受け取る側が、支払側に対して「発票」を発行する。一方、「逆発票」は、支払側が受取側に発票を発行する制度で「発票管理弁法」第18条では特別な事情がある場合にこれを認めている。また、2024年3月13日付の「大規模設備の更新と消費財の買い替え推進行動プランに関する通知」(国発〔2024〕7号)では、税制支援策として、資源回収企業が自然人である廃棄製品の販売者に対して発票を発行する「逆発票」の普及を掲げている。

(高橋大輔)

(中国)

ビジネス短信 9b6b0863102013a1

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中国の再生資源回収総量、2025年は約4億1,700万トンで3年連続増加

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/9b6b0863102013a1.html

時系列

主な数値

2025年再生資源回収総量 417000000トン
2025年再生資源回収総量前年比増加率 4.1%
2025年再生資源回収総額 1390000000000元
2025年再生資源回収総額前年比増加率 3.8%
廃電池回収量伸び率 36.8%
廃タイヤ回収量伸び率 17.9%
廃自動車回収量伸び率 15.4%
鉄スクラップ回収量割合 60%以上
2030年主要再生資源年間利用目標 510000000トン

この事例から確認すべきポイント

本発表は、中国の再生資源回収業界が持続的な成長を遂げている現状と、今後の発展方向性を示しています。特にデジタル化の推進や大手企業の参入は、業界構造の変化を加速させる要因となります。日本企業が中国市場で事業を展開する際、または中国からの原材料調達を検討する際には、これらの動向を注視する必要があります。また、回収システム整備の課題や「逆発票」政策の効果限定性、競争不均衡といった課題は、政策動向や市場環境の変化が事業に与える影響を評価する上で重要です。2030年目標達成に向けた中国政府の取り組みは、関連産業における新たなビジネス機会や規制強化につながる可能性があり、サプライチェーン全体での環境負荷低減や資源循環への対応が求められるでしょう。企業は、中国の環境政策や再生資源関連法規の動向を継続的にモニタリングし、事業戦略に反映させる必要があります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-06-26

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