広東省、香港乗り入れの「粤車南下」政策の拡大方針を発表
この発表の要点
- 広東省の「粤車南下」政策が、香港特別行政区政府との協議を経て段階的に広東省全域へ拡大される方針が発表された。
- 第1段階では対象地域が9都市に拡大され、第2段階では2027年第1四半期までに広東省全21都市への拡大を目指す。
- 口岸駐車と市内乗り入れの2方式があり、それぞれ申請受付開始日や抽選制度が異なるため、関係者は詳細を確認する必要がある。
企業・自治体への影響
広東省と香港間で事業を展開する物流、観光、交通関連企業は、車両の乗り入れ規制緩和により、事業機会の拡大や効率化の可能性が高まります。特に、香港国際空港を利用する旅客輸送や、香港市内への直接乗り入れを検討する企業は、申請手続きや運用ルールへの対応が求められます。
対応すべきこと
- 公式出典(広東省、香港運輸署、香港保険業連合会、香港国際空港のウェブサイト)で、自社の車両や事業が対象となるか詳細な条件を確認する。
- 「易泊飛」の駐車予約申請や市内乗り入れの抽選登録期間、申請受付開始日など、各方式のスケジュールを把握し、対応期限を管理する。
- 香港向け自動車保険への加入要件など、関連する法規制や手続きについて法務・総務部門と連携し、必要な準備を進める。
- 政策の段階的拡大に伴う今後の運用状況や追加情報について、継続的に情報収集を行う。
対象部門: 経営者 総務 法務 経理
対応期限:公募締切まで
基本データ
| 企業・団体 | 広東省交通運輸庁 |
|---|---|
| 発表日 | 2026-06-19 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
| 地域 | 広東省 |
発表された内容
2026年06月19日
中国の広東省交通運輸庁は6月9日、広東省のナンバープレートのみを有する車両(以下、広東省ナンバー車)の香港への乗り入れを認める「粤車南下」政策(注1)について、香港特別行政区政府との協議を経て、実施範囲を段階的に広東省全域へ拡大する方針を発表した。
今回発表された拡大方針は、2段階で実施される。第1段階では、「粤車南下」政策の対象地域を従来の広東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)内の4都市(広州市、珠海市、江門市、中山市)から新たに深セン市、仏山市、東莞市、恵州市、肇慶市の5都市が追加され、合計9都市へ拡大される。第2段階では、広東省と香港の双方が政策の運用状況を評価した上で、2027年第1四半期まで、またはそれ以前に同政策の対象を広東省内の全21都市へ拡大することを目標とする。
同政策の運用にあたっては、港珠澳大橋(香港、珠海市、マカオを結ぶ海上橋)を経由し、香港側「口岸」(注2)に設置された乗り継ぎ用駐車場「易泊飛」(注3)を利用する方式(以下、口岸駐車)と、香港市内へ直接乗り入れる方式(以下、市内乗り入れ)がある。今回の拡大方針により、口岸駐車については、6月9日午前9時(現地時間、以下同様)から新規5都市の広東省ナンバー車を対象に「易泊飛」の駐車予約申請の受け付けが開始された。6月15日午前0時からは許可を受けた車両が港珠澳大橋経由で同乗り継ぎ用駐車場に進入し、香港国際空港で航空機へ乗り換えることができる。
市内乗り入れについては、対象車両数が多いため申請前に抽選制度が導入されている。6月9日午前9時から6月21日午前0時まで、新規5都市の条件を満たす広東省ナンバー車は、7月分の枠(1日200台、営業日23日間で計4,600台)の抽選登録に参加可能で、6月29日午前9時から当選者の申請受け付けが開始される。7月25日午前0時以降、許可を受けた車両は予約日に基づき、港珠澳大橋経由で香港市内へ乗り入れることが可能となる(注4)。
(注1)「粤車南下」は、2025年11月1日に施行された政策で、広東省のナンバープレートのみを有する車両は、一定の条件を満たし所定の手続きを経ることで、香港への入境が可能となった。
(注2)口岸とは、中国税関が国境や中国本土と香港間などに設置した検問所を指す。
(注3)中国本土またはマカオから出発した旅客が、自家用車で港珠澳大橋を経由して香港国際空港へ向かい、同空港で海外・域外便に乗り継ぐ旅客向けに設けられた専用の駐車場施設。利用には、事前に駐車枠の予約および香港向け自動車保険への加入が必要とされる。
(注4)申請および手続きの詳細は、次のウェブサイトなどで確認できる。
広東省:「粤車南下」情報管理サービスプラットフォーム
香港運輸署:「粤車南下」専用ページ
香港保険業連合会:「粤車南下」専用ページ
香港国際空港:自動化駐車場のオンライン予約プラットフォーム
(黄子珊)
(中国、香港)
ビジネス短信 be7aecc928885c29
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広東省、香港乗り入れの「粤車南下」政策の拡大方針を発表
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/be7aecc928885c29.html
時系列
- 2025-11-01 「粤車南下」政策が施行
- 2026-06-09 広東省交通運輸庁が「粤車南下」政策の拡大方針を発表。同日午前9時より新規5都市の「易泊飛」駐車予約申請の受け付けを開始。同日午前9時から6月21日午前0時まで、新規5都市の市内乗り入れ7月分枠の抽選登録に参加可能。
- 2026-06-15 午前0時より許可を受けた車両が港珠澳大橋経由で乗り継ぎ用駐車場「易泊飛」に進入し、香港国際空港で航空機へ乗り換え可能となる。
- 2026-06-21 午前0時まで、新規5都市の市内乗り入れ7月分枠の抽選登録期間。
- 2026-06-29 午前9時より市内乗り入れの当選者の申請受け付けを開始。
- 2026-07-25 午前0時以降、許可を受けた車両が予約日に基づき港珠澳大橋経由で香港市内へ乗り入れ可能となる。
- 2027年第1四半期まで 第2段階として、広東省内の全21都市へ政策対象を拡大することを目標とする。
主な数値
| 第1段階追加都市数 | 5都市 |
|---|---|
| 第1段階合計都市数 | 9都市 |
| 第2段階目標都市数 | 21都市 |
| 市内乗り入れ7月分枠(1日あたり) | 200台 |
| 市内乗り入れ7月分枠(営業日) | 23日間 |
| 市内乗り入れ7月分枠(合計) | 4600台 |
この事例から確認すべきポイント
中国広東省と香港特別行政区間の「粤車南下」政策の段階的拡大は、両地域間の交通・物流・観光に大きな影響を与えることが予想されます。特に、物流業界や観光業界は、車両の乗り入れ条件、申請手続き、駐車場利用、香港向け自動車保険への加入要件などを詳細に確認し、事業計画に反映させる必要があります。抽選制度や予約システムなど、運用上の細かなルール変更にも注意を払い、関係部門間で連携して対応を進めることが重要です。この政策は、経済活動の活性化だけでなく、地域間の人的・物的交流の促進にも寄与すると考えられます。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-19
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