メキシコ政府、国産電気自動車「オリニア」のプロトタイプを発表
この発表の要点
- メキシコ政府が国産EV「オリニア・ウノ」のプロトタイプを発表し、2027年夏からの商用化を目指す。
- 販売価格は15万ペソ(約138万円、1ペソ=約9.2円)からで、最高速度50km/h、航続距離125km以上。
- 現行のメキシコ公式規格(NOM-194-SE-2021)に適合しないため、独自規制策定の必要性が指摘されている。
企業・自治体への影響
メキシコ市場で自動車製造・部品供給を行う企業や関連業界において、今後の国家戦略に伴う国内部品使用率の引き上げ目標(2030年までに75%等)や規制動向が事業戦略や調達方針に影響を与える可能性があります。
対応すべきこと
- メキシコにおける自動車関連の規制動向や独自規制策定の情報を収集する
- 現地サプライチェーンや部品調達に関する方針を確認・共有する
- 2027年夏の商用化に向けた市場動向の変化を継続して注視する
対象部門: 経営者 総務 法務 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | メキシコ政府 |
|---|---|
| 業界 | 自動車 |
| 発表日 | 2026-06-18 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月18日
メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は6月7日、式典で国産の電気自動車(EV)「オリニア(Olinia)」の自家用モデルのプロトタイプを発表した。
メキシコ政府は、国家戦略「プラン・メキシコ」(2025年1月17日記事参照)において、国内自動車市場向けに国内生産を強化・拡大することを目指しており、2025年1月6日付のプレスリリースで、オリニアの開発計画を発表していた。具体的には、自家用、地域内移動用、ラストワンマイルを補う配送用の3車種のEVをメキシコ国内で生産し、国内市場に向けて低コストのEVを提供することを目指していた。
今回、プロトタイプが発表された「オリニア・ウノ(Olinia Uno)」は6人乗りの自家用EVで、最高速度は時速50キロメートル、1回の充電で125キロメートル以上の航続距離を実現していると説明した。販売価格は15万ペソ(約138万円、1ペソ=約9.2円)からで、2027年夏からの商用化を目指すという。また、「プラン・メキシコ」では、2030年までに国内向け自動車生産を10%増加させるとともに、自動車生産での国内部品使用率を15%引き上げることが目標とされており、オリニア・ウノの50%がメキシコ製部品で作られ、2030年までにこれを75%に引き上げることを目標としていると強調した。
他方で、オリニアの市場投入に向けてはさまざまな課題があることが指摘されている。例えば、自動車の安全装備に関するメキシコ公式規格(NOM-194-SE-2021)により、車両総重量(GVW)が400~3,857キログラムの自動車は、メキシコ公式規格(NOM)あるいはメキシコ規格(NMX)、米国の連邦自動車安全基準(FMVSS)、国連欧州経済委員会(UNECE)の自動車安全基準のいずれかを満たす安全装備を備えている必要がある(2022年10月11日記事参照)。自動車業界向けコンサルティング会社アーバン・サイエンスのエリック・ラミレス氏は、オリニアがメキシコの自動車に関する現行基準に適合しないため、独自規制の策定が必要となる可能性を指摘している(「レフォルマ」紙6月7日付)。
(原大智)
(メキシコ)
ビジネス短信 d871827972a875e9
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メキシコ政府、国産電気自動車「オリニア」のプロトタイプを発表
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/d871827972a875e9.html
時系列
- 2025-01-06 メキシコ政府がプレスリリースでオリニアの開発計画を発表
- 2026-06-07 メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領が式典で国産EV「オリニア」の自家用モデルのプロトタイプを発表
- 2027-07-01 商用化を目指す時期(2027年夏)
主な数値
| 最高速度 | 50時速キロメートル |
|---|---|
| 航続距離 | 125キロメートル以上(1回の充電) |
| 販売価格 | 150,000ペソ(約138万円、1ペソ=約9.2円)から |
| 乗車定員 | 6人乗り |
| 自動車生産の国内増加目標 | 10%(2030年まで) |
| 自動車生産での国内部品使用率引き上げ目標 | 15%の引き上げ |
| オリニア・ウノのメキシコ製部品使用率(現在目標) | 50% |
| オリニア・ウノのメキシコ製部品使用率(2030年目標) | 75% |
| 車両総重量(GVW)の対象範囲 | 400〜3,857キログラム |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、メキシコ政府が国家戦略「プラン・メキシコ」のもとで推進する国産EV開発の進捗を示すものです。現地市場向けの低コストEV供給や国内サプライチェーン強化を狙う一方、既存のメキシコ公式規格(NOM-194-SE-2021)等の安全基準への適合性に関し、独自規制の策定が必要となる可能性という課題も指摘されています。自動車産業や関連サプライチェーンに関わる企業は、今後のメキシコにおける規制動向や調達要件の変化を継続して注視する必要があります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-18
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