中国国家データ局、データに関する国際協力を推進、10の試行地域を指定
この発表の要点
- 中国国家データ局がデータ分野の国際協力トライアルとして10地域を指定
- 6分野において計20項目のトライアルを実施し、越境データ流通や標準相互認証等を模索
- 各対象地域(上海、海南、福州、アモイ、泉州、長沙、広州、深セン、横琴・珠海、南寧)にそれぞれ特化した取り組みを割り当て
企業・自治体への影響
指定された10地域や中国国内で事業を展開するIT、貿易、物流、医療等の業種において、データの域外移転やデジタル化に関する規制・ルールの変化が生じる可能性があります。経営企画部門や法務・情シス部門は、各地域の試行動向を把握する必要があります。
対応すべきこと
- 公式出典および関連する現地報道を確認し、自社の事業拠点が試行対象地域に該当するか確認する
- 対象地域におけるデータの域外移転や標準認証に関するルールの変更を法務・情シス部門で共有する
- 今後のデータ規制や国際協力モデルの進展に関する情報を継続的に収集する
対象部門: 経営者 総務 法務 情シス 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 中国国家データ局 |
|---|---|
| 業界 | IT・ソフトウェア |
| 発表日 | 2026-08-24 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年08月24日
中国国家データ局は8月18日、2026年上海協力機構(SCO)デジタル経済フォーラムに関する記者会見の中で、同局が実施しているデータ分野における国際協力のトライアルについて紹介した。トライアルの対象としては、上海市、海南自由貿易港、福建省福州市、同アモイ市、同泉州市、湖南省長沙市、広東省広州市、同深セン市、横琴広東・マカオ深度合作区(同珠海市)、広西チワン族自治区南寧市の10地域が指定されたと明らかにした。
データ局は、トライアルについて、データの域外への移転・流通の円滑化、データインフラの相互連結、データ規則の連携、データ標準の相互認証などの分野において、複数の階層・分野にまたがる、高効率なデジタル経済国際協力の新モデルを模索すると説明した。
具体的には、(1)データインフラ、(2)データ標準規約、(3)国際協力プラットフォーム、(4)越境サービスエコシステム、(5)データ協力シーン(ユースケース)、(6)協議メカニズムの6つの分野において、20項目のトライアルを実施する。また、トライアルで行う取り組みについては、デジタル経済における国際協力のボトルネックとなる課題に焦点を当て、他にも展開可能な成果を得ると説明している。
取り組む体制としては、トライアル実施地域の所在する省・直轄市・自治区が主導して関連部門の手配を行うとした。地理的に近く、機能面で補完性がある対象地域が共同でトライアルの体制を構築することも奨励するとしている。
各対象地域に割り当てられた取り組みは次のとおり。
上海市:先進的なインフラを有し、相互承認されたルールを有し、プラットフォームによって強化され、ユースケースが融合した国際データ協力の新体系の構築。
海南自由貿易港(注1):データの域外移転、国際データサービスなどの試行。
福建省福州市:越境EC(電子商取引)、食品安全などの分野におけるデータの域外移転規則の標準に関する相互認証の試行。
福建省アモイ市:スマート物流、スマート港湾などにおける国際協力。
福建省泉州市:アパレル・製靴産業のデジタル化(DX)など、特色ある産業における国際協力。
湖南省長沙市(注2):アフリカ諸国とのスマート医療、スマート農業などの協力。
広東省広州市:医療・科学技術研究データの域外移転・流通の円滑化。
広東省深セン市:国際データサービスの新業態の育成。
横琴広東・マカオ深度合作区(広東省珠海市、注3):ポルトガル語圏、スペイン語圏諸国とのデータ協力。
広西チワン族自治区南寧市(注4):ASEAN諸国とのデータ技術応用に関する協力。
(注1)海南自由貿易港は、独自のデータ域外移転ネガティブリストを発表している。
(注2)湖南省は、アフリカとの経済協力強化に力を入れており、中国アフリカ経済貿易博覧会などを開催している(2026年3月6日記事参照)。
(注3)珠海市はマカオに隣接しており、横琴広東・マカオ深度合作区ではマカオとの各種協力が進められている(2021年9月29日記事参照)。
(注4)南寧市では、中国ASEAN博覧会が開催されるなど、ASEANとの経済協力に注力している(2025年9月30日記事参照)。
(小宮昇平)
(中国)
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中国国家データ局、データに関する国際協力を推進、10の試行地域を指定
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/7fec8e75f4e34a36.html
時系列
- 2026-08-18 中国国家データ局が2026年上海協力機構(SCO)デジタル経済フォーラムに関する記者会見を実施
主な数値
| 試行指定地域数 | 10地域 |
|---|---|
| トライアルの分野数 | 6分野 |
| トライアルの項目数 | 20項目 |
この事例から確認すべきポイント
中国国家データ局がデータ分野における国際協力のトライアルとして10地域を指定した本発表は、越境データ流通やデータインフラ、標準規約の相互認証などにおいて新たな協力モデルを模索する動きを示すものです。対象地域ごとに、域外移転、スマート物流、越境EC、ASEANやアフリカ諸国等との連携など、具体的な取り組みが割り当てられています。中国市場や指定地域に関与する日系企業、特にIT、物流、医療、貿易等の分野で事業を展開する企業にとっては、現地のデータ規制や越境移転ルール、産業デジタル化の動向の変化に留意し、今後のルール策定や実証実験の進捗を注視することが実務上重要となります。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-24
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