フードサプライチェーンの温室効果ガス(GHG)排出量削減の取組が本格始動
この発表の要点
- 農林水産省のGHG簡易算定シートが、インセッティングコンソーシアムにより食品企業等のScope3カテゴリ1算定に活用される方針が公表された。
- 本算定シートはGHGプロトコル等の国際基準との整合性が整理されており、生産現場の一次データ反映を可能にする。
- この連携は、フードサプライチェーン全体のGHG排出削減を加速する初の官民連携事例となる。
企業・自治体への影響
食品メーカー、流通事業者、農業関係団体、金融機関は、サプライチェーン全体のGHG排出量削減に向けた取り組みを加速させる必要があります。特に、Scope3カテゴリ1の排出量算定において、農林水産省の「GHG簡易算定シート」の活用が推奨され、生産者との連携による一次データ反映が求められます。
対応すべきこと
- 自社のサプライチェーンにおけるGHG排出量、特にScope3カテゴリ1の算定状況を確認する。
- 農林水産省の「GHG簡易算定シート」が自社の事業や取引先に適用可能か、その詳細を公式出典で確認する。
- GHGプロトコルやSSBJ開示基準など、国際的な開示基準への対応状況を評価し、必要に応じて算定方法を見直す。
- インセッティングコンソーシアムのような官民連携の枠組みへの参加や、生産者・金融機関との連携強化を検討する。
対象部門: 経営者 広報 経理 法務 情シス
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 農林水産省 |
|---|---|
| 業界 | 農業・食品・金融 |
| 発表日 | 2026-07-17 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
令和8年7月17日
農林水産省
〇令和8年7月16日(木曜日)、農林中央金庫が事務局を務める「インセッティングコンソーシアム(※注)」は、GHG簡易算定シート(以下「本算定シート」という。)を参加企業のScope3カテゴリ1の算定に活用する方針を公表。〇農林中央金庫との初の連携により、農水省「GHG簡易算定シート」のScope3算定への活用が加速化。
農林水産省は、生産段階における温室効果ガス(GHG)排出量の把握・削減を推進するため、「農産物の環境負荷低減に関する評価・表示ガイドライン」に基づく「GHG簡易算定シート」の普及を進めています。今般、農林中央金庫が事務局を務める「インセッティングコンソーシアム」では、生乳分野等を対象に、本算定シートを食品企業等の仕入れた原材料としての農畜産物由来の排出量(Scope3カテゴリ1)の把握ツールとして活用する方針が示されました。これは、農林水産省が令和8年7月1日(水曜日)に、本算定シートを主な国際基準等との整合性の整理結果及び食品企業等のScope3カテゴリ1に活用可能である旨を公表後、本算定シートの活用に向けた初の連携事例であり、サプライチェーン全体のGHG排出削減の取組の加速化が期待されます。また、本年6月公表の「みどり加速化GXプラン」に基づき、GX投資を促しながら、食品業界のサプライチェーン全体のGHG排出削減を加速する重要な一歩となります。
注:食品メーカー、流通事業者、農業関係団体等が参加し、生産現場への投資や支援を通じて、サプライチェーン全体の排出削減を目指す枠組みです。
1.背景
近年、食品企業等においては、自社の排出量に限らず、取引先を含むサプライチェーン全体の排出量(Scope3)の把握・削減が重要な経営課題となっています。一方で、食品企業等のScope3排出量の多くを占める仕入れた原材料としての農畜産物由来の排出量(Scope3カテゴリ1)は、生産者ごとの一次データの把握やScope3の値への反映が困難であり、平均値や推計値による算定を用いる場合が少なくありません。農林水産省が開発・整備している「GHG簡易算定シート(農産物24品目、畜産物2品目(実証中)」は、生産者が自らの生産活動に伴うGHG排出量を簡便に算定可能であり、食品企業等が生産者と連携して本算定シートの算定結果を活用することで、生産者のGHG排出量の削減努力をScope3の値に反映できるようになります。
2.主な国際基準等との整合性
食品企業等からは、本算定シートの導入を検討するにあたり、「GHGプロトコルやSSBJ開示基準との整合状況を示してほしい」といった声がありました。このため農林水産省は、令和8年7月1日(水曜日)に公表した「農産物の環境負荷低減に関する評価・表示ガイドライン別冊ver1.0」において、本算定シートとGHGプロトコル等の主な国際基準等との整合性を整理・公表するとともに、本算定シートが、生産者自身の排出量や食品企業等のScope3カテゴリ1の算定に活用可能であることを明確化しました。
3.GHG簡易算定シートの活用に向けた初の連携事例
上記の主な国際基準等との整合性の整理を踏まえ、農林中央金庫が事務局を務めるインセッティングコンソーシアムでは、生乳分野等を対象に、本算定シートを、食品企業等によるScope3カテゴリ1の算定ツールとして活用する方針が示されました。本事例は、本算定シートによる生産現場の一次データを食品企業等のScope3の算定に活用し、生産現場への投資や支援を促す事例となるものです。農林水産省は、今後もインセッティングコンソーシアムをはじめ、食品企業、流通事業者、金融機関等との連携を広げながら、「みどり加速化GXプラン」に基づき、本算定シートの活用拡大と、生産者と食品企業等の連携による、フードサプライチェーン全体のGHG排出削減の取組を推進していきます。
関連リンク
「農産物の環境負荷低減に関する評価・表示ガイドライン別冊(主な国際基準等との整合性)【Ver1.0】(農林水産省HP)
「みどり加速化GXプラン」(農林水産省HP)
「農林中央金庫プレスリリース」(農林中央金庫HP)
お問合せ先
大臣官房みどりの食料システム戦略グループ
担当者:地球温暖化対策調整・推進班代表:03-3502-8111(内線3289)ダイヤルイン:03-6744-2473
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。
出典: www.maff.go.jp
URL: https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/b_kankyo/260717.html
時系列
- 2026-06-XX 「みどり加速化GXプラン」が公表された。
- 2026-07-01 農林水産省が「農産物の環境負荷低減に関する評価・表示ガイドライン別冊ver1.0」を公表し、GHG簡易算定シートと主な国際基準等との整合性を整理・明確化した。
- 2026-07-16 農林中央金庫が事務局を務める「インセッティングコンソーシアム」が、GHG簡易算定シートを参加企業のScope3カテゴリ1の算定に活用する方針を公表した。
主な数値
| GHG簡易算定シートの対象品目数(農産物) | 24品目 |
|---|---|
| GHG簡易算定シートの対象品目数(畜産物) | 2品目 |
| 農産物の環境負荷低減に関する評価・表示ガイドライン別冊のバージョン | 1.0Ver |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、食品業界におけるサプライチェーン全体のGHG排出量削減が喫緊の経営課題であることを示しています。特にScope3カテゴリ1の算定は困難が伴うため、農林水産省が開発した「GHG簡易算定シート」のような簡便なツールが、生産現場の一次データを反映させる上で有効な手段となり得ます。企業は、GHGプロトコルやSSBJ開示基準といった国際的な開示基準との整合性が確保された算定ツールを積極的に検討し、導入を進めるべきです。また、農林中央金庫が事務局を務めるインセッティングコンソーシアムとの連携事例は、官民連携による排出削減推進の有効性を示唆しており、食品企業、流通事業者、金融機関は、同様の連携を通じて、サプライチェーン全体のGHG排出削減に向けた具体的な投資や支援を加速させる必要があります。これにより、環境負荷低減と企業価値向上を両立させる経営戦略の構築が求められます。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-17
関連事例
- 米国発メキシコ料理チェーン「チポトレ」、メキシコに進出
- トルコで「新規食品」規制が施行、食品安全確保とイノベーション促進が目的
- 情報通信行政・郵政行政審議会 電気通信事業部会 市場検証委員会(第12回)配布資料・議事録
- カンボジア日本人商工会がフナン・テチョ運河の建設現場を視察、2028年完成目標は変わらず
- 世界経済の潮流2026年Ⅰ
自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?
無料でプレスリリースを掲載する