チュニジアで日・ノルウェー連携の太陽光発電所が着工
この発表の要点
- チュニジアで120MWの太陽光発電所「シディ・ブジッドII」プロジェクトが着工。
- 総投資額9,600万ユーロ、EBRDが6,130万ユーロを融資し、スカテックとエオラスが50%ずつ出資。
- 2027年後半に商業運転開始予定で、チュニジアの2030年再エネ目標達成に貢献。
企業・自治体への影響
再生可能エネルギー分野に投資する企業や、海外でのインフラ開発に関わる企業にとって、国際的なパートナーシップやプロジェクトファイナンスの事例として参考になります。特に、アフリカ市場での事業展開を検討している製造業、商社、金融機関、建設業は、現地の政策動向や資金調達スキームを理解する上で関連性が高いでしょう。
対応すべきこと
- 国際的な再生可能エネルギープロジェクトへの投資や参画を検討する際は、資金調達スキーム(ノンリコースローン等)を詳細に確認する。
- 海外での事業展開において、現地の国家目標やコンセッションプログラムを調査し、自社の事業機会を特定する。
- 国際機関(EBRD等)や多国間連携による融資・出資の機会を把握し、活用を検討する。
- 海外プロジェクトにおけるパートナーシップ戦略を策定し、適切な共同開発相手を選定する。
対象部門: 経営者 経理 法務 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構(ジェトロ) |
|---|---|
| 業界 | 再生可能エネルギー |
| 発表日 | 2026-06-30 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月30日
ノルウェーの再生可能エネルギー・プロバイダー、スカテック(SCATEC)は6月17日付のプレスリリースで、豊田通商グループ傘下でアフリカにおける再エネ開発に特化したフランス法人エオラス(AEOLUS)とのチュニジアにおける太陽光発電所の共同開発計画の3番目(2026年5月7日記事参照)となる、120メガワット(MW)の「シディ・ブジッドII」プロジェクトについて資金調達の最終契約に到達し、建設に着手すると発表した。
9,600万ユーロと見積もられている総投資額の約70%を借り入れし、ノンリコースローン(注)と出資の組み合わせで資金調達がされる。欧州復興開発銀行(EBRD)が、EUおよび欧州投資銀行(EIB)と協力し、同プロジェクトに対し6,130万ユーロの融資を提供する。出資比率はスカテックが50%、エオラスが50%となり、建設はチュニジアに設立された特別目的会社「スカテック・コブナPVパワー」によって実施される。シディ・ブジッドIIプロジェクトは、年間276ギガワット時(GWh)の電力を生産し、年間約10万7,000トンの二酸化炭素(CO2)排出削減を実現する見込み。
EBRDによれば、本プロジェクトはチュニジアが2022年に開始した1.7ギガワット(GW)のコンセッションプログラムの一環で、2030年までに再生可能エネルギー比率を35%に引き上げるという国家目標の達成に貢献することになる。商業運転開始は2027年後半を予定している。
(注)貸し手側が原資の返済を融資対象の資産以外に求めない資金融資方法を指す。
(渡辺智子)
(チュニジア、日本、ノルウェー、フランス)
ビジネス短信 7d0c9b498630a01e
関連情報
dummy
もっと見る
ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース
チュニジアで日・ノルウェー連携の太陽光発電所が着工
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/7d0c9b498630a01e.html
時系列
- 2022 チュニジアが1.7ギガワット(GW)のコンセッションプログラムを開始
- 2026-05-07 共同開発計画の3番目に関する記事参照日
- 2026-06-17 スカテックがプレスリリースで資金調達最終契約と建設着手を発表
- 2027年後半 シディ・ブジッドIIプロジェクトの商業運転開始予定
- 2030 チュニジアが再生可能エネルギー比率を35%に引き上げる国家目標
主な数値
| 発電容量 | 120MW |
|---|---|
| 総投資額 | 9600万ユーロ |
| 借入比率 | 約70% |
| EBRD融資額 | 6130万ユーロ |
| スカテック出資比率 | 50% |
| エオラス出資比率 | 50% |
| 年間電力生産量 | 276GWh |
| 年間CO2排出削減量 | 約107000トン |
| チュニジアのコンセッションプログラム規模 | 1.7GW |
| チュニジアの2030年再エネ目標 | 35% |
この事例から確認すべきポイント
この事例は、国際的な再生可能エネルギープロジェクトにおける資金調達とパートナーシップの重要性を示しています。特に、豊田通商グループ傘下のエオラスがノルウェーのスカテックと共同でチュニジアの国家目標達成に貢献する大規模プロジェクトを推進している点は注目に値します。欧州復興開発銀行(EBRD)がEUおよび欧州投資銀行(EIB)と協力して融資を提供していることから、国際機関や多国間連携が大規模インフラプロジェクトの実現に不可欠であることが分かります。また、ノンリコースローンを活用した資金調達は、プロジェクトファイナンスにおけるリスク分散の一般的な手法であり、関係企業はこのような複雑な金融スキームへの理解が求められます。商業運転開始が2027年後半とされており、長期的な視点での事業計画とリスク管理が重要です。日本企業が海外の再生可能エネルギー市場で存在感を示す上での参考となる事例です。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-30
関連事例
- 第1四半期の貿易黒字は前年同期比43.7%増に、中国が最大の輸出先
- USMCA見直し協議、協定延長めぐり米連邦議会議員の意見割れる
- USMCA見直し協議、米国産業界からは3カ国体制の維持を求める声
- サウジアラビアと中国が北京で外相会談、エネルギー・投資の協力強化
- パキスタン・パンジャブ州の産業政策、フセイン産業・商業・投資相に聞く
自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?
無料でプレスリリースを掲載する