経済・産業トレンド

チリのコデルコと英アングロ・アメリカンが銅鉱山の一体操業で最終合意、生産拡大へ

チリ国営銅公社コデルコと英国資源大手アングロ・アメリカンは、アンディナ銅鉱山とロス・ブロンセス銅鉱山の一体操業で最終合意したことを発表した。この合意は2025年9月の基本合意を経て、規制当局および競争当局の承認を得て正式決定に至った。これにより、21年間で約270万トンの銅生産増加と、税引き前で少なくとも50億ドルの追加収益が見込まれる。既存インフラの活用により大規模な新規投資を伴わず、低コストでの供給拡大が可能となる。今後の主要な節目は環境許認可の取得で、遅くとも2030年までの完了が見込まれている。三菱商事と三井物産の幹部も合意締結に立ち会った。

この発表の要点

企業・自治体への影響

鉱業分野に携わる企業、特に銅資源の調達や投資に関心のある企業は、今回の合意が国際的な銅供給体制や市場価格に与える影響を注視する必要がある。また、資源開発プロジェクトにおける環境許認可プロセスや地域社会との連携の重要性も再認識される。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 経理 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 チリ国営銅公社コデルコ、英国資源大手アングロ・アメリカン
業界 鉱業
発表日 2026-06-29
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年06月29日

チリ国営銅公社コデルコ(CODELCO)と英国資源大手アングロ・アメリカンは6月24日、アンディナ銅鉱山とロス・ブロンセス銅鉱山における一体操業の最終合意を発表した。2025年9月に公表した基本合意(2025年9月19日記事参照)を経て、規制当局および競争当局の承認取得など必要な手続きを完了し、正式決定に至った。

今回の最終合意により、両鉱山の一体操業を通じて、21年間で約270万トンの銅の生産増加が見込まれる。既存インフラの活用により大規模な新規投資を伴わず、低コストで供給拡大が可能となる。また、税引き前で少なくとも50億ドルの追加収益が見込まれ、この収益は両社で配分される。

本計画は、隣接する鉱区の採掘計画を統合し、操業の最適化を図るもの。両社は各自の資産の所有権を維持しつつ、共同で資源開発を進める。また、両鉱山における地下開発など各社固有のプロジェクトは、独立して推進する柔軟性も維持される。アングロ・アメリカンは子会社アングロ・アメリカン・スールを通じて参画する。

今回の最終合意の締結には、両社に加え、アングロ・アメリカン・スールに出資する三菱商事および三井物産の幹部も立ち会い、合意の成立を確認した。CODELCOのベルナルド・フォンテーヌ取締役会長は、本合意は既存インフラの有効活用による利益の最大化と持続可能性の両立を図る取り組みであるとし、安全性、収益性、ガバナンスの強化など同社の経営方針に沿うものと位置付けた。一方、アングロ・アメリカンのダンカン・ワンブラッド最高経営責任者(CEO)は、連携による相乗効果を通じて、生産量の増加と事業価値の拡大を図る案件であると評価した。

今後の主要な節目は環境許認可の取得で、現時点では遅くとも2030年までの完了が見込まれている。両社は、本計画の実施に当たり、環境対応や地域社会への取り組みに関する方針を示した。

チリ政府も本合意を評価している。ダニエル・マス経済兼鉱業相は、同計画が大規模な追加投資を伴わずに生産能力を強化できる点を強調し、鉱業分野および経済成長にとって重要な意味を持つと述べた。また、カスト政権下における最大級の鉱業案件の1つになるとの認識を示し、税収増加などを通じた財政や雇用への波及効果にも期待を示した。

(高橋英行)

(チリ)

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チリのコデルコと英アングロ・アメリカンが銅鉱山の一体操業で最終合意、生産拡大へ

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/71ab734d9dc8cbbd.html

時系列

主な数値

銅生産増加量 270万トン
期間 21年間
追加収益 50億ドル

この事例から確認すべきポイント

この事例は、国際的な資源開発における企業間連携の重要性を示す。特に、既存インフラの活用による低コストでの生産拡大は、新規投資リスクを抑えつつ供給能力を強化する有効な戦略である。また、規制当局や競争当局の承認プロセス、環境許認可の取得といった法的手続きの完了が、大規模プロジェクトの実現には不可欠であることを強調している。日本企業(三菱商事、三井物産)が関与している点も注目される。このような合意は、資源供給の安定化だけでなく、関連する国の経済成長や財政、雇用にも波及効果をもたらす可能性があり、国際的なビジネス環境における多角的な影響を理解する上で参考となる。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-06-29

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