モロッコと韓国、包括的経済連携協定に向け作業部会設置で合意
この発表の要点
- モロッコと韓国が包括的経済連携協定(CEPA)締結に向けた作業部会設置で合意し、共同宣言に署名した。
- 電気自動車、バッテリー、造船、防衛産業、再生可能エネルギー、AIなど多岐にわたる分野での協力強化と投資拡大を目指す。
- 両国は、それぞれの経済発展上の優先課題に配慮しつつ、建設的かつ現実的な姿勢で交渉に臨む意向を示している。
企業・自治体への影響
この合意は、電気自動車、バッテリー、造船、防衛産業、再生可能エネルギー、AI、インフラなどの分野で事業を展開する企業に対し、モロッコ市場への進出や韓国企業との連携を通じた新たなビジネス機会をもたらす可能性があります。特に、サプライチェーンの多様化や新興市場での事業展開を検討している製造業、エネルギー産業、IT・ソフトウェア産業の企業は、今後の交渉進捗に注目し、事業戦略への影響を評価する必要があります。
対応すべきこと
- モロッコと韓国間のCEPA交渉の進捗状況を継続的に情報収集する。
- 自社の事業が関連する高付加価値分野や戦略分野(EV、バッテリー、再生可能エネルギー、AI等)における市場動向を注視する。
- モロッコ市場への進出や韓国企業との連携可能性について、事業部門内で検討を開始する。
- 国際貿易や投資に関する法務・経理部門と連携し、将来的な協定内容が自社に与える影響を評価する準備を進める。
対象部門: 経営者 法務 経理 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構(ジェトロ) |
|---|---|
| 業界 | 多岐にわたる産業 |
| 発表日 | 2026-07-07 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月07日
モロッコのオマル・ヘジラ対外貿易担当国務長官と韓国の金正官(キム・ジョングァン)産業通商部長官は6月11日、オンライン会談を行い、両国間の新たな包括的経済連携協定(CEPA)の締結に向けた協議を進めることで合意した。両者は、協定交渉開始に向けた予備的な協議を継続・深化するための作業部会を設置することで合意し、その設立に関する共同宣言に署名した。
金長官は、今回の合意について「両国関係における重要な節目」と位置付けた上で、将来的な協定は貿易と投資の大幅な拡大をもたらし、両国関係を包括的な経済同盟の水準へ引き上げるとの期待を示した。
また金長官は、協定の制度的枠組みが電気自動車(EV)、バッテリー、造船、防衛産業などの高付加価値分野における国境を越えた投資の加速と多様化に寄与すると説明した。さらに、モビリティーや先進的なバッテリーサプライチェーン分野での協力強化に加え、造船、再生可能エネルギー、航空宇宙、防衛技術分野における新たな戦略的パートナーシップの可能性にも言及した。
これに対しヘジラ国務長官は、モロッコ政府が同協定に向けた協議の開始を重視していると表明した。その上で、協定は両国の利益を保護する戦略的な観点を反映したものとする必要があると指摘し、「両国の経済関係の新たな章を開き、企業にとって現代的で均衡の取れた相互利益型の枠組みを創出する戦略的な一歩となる」と述べた。またモロッコは建設的かつ現実的な姿勢で交渉に臨む用意があるとしつつ、同国の経済・産業発展上の優先課題に配慮する必要があるとの考えを示した。
併せて、6月12日にはラバトで、モロッコのカリム・ジダン投資・公共政策統合・評価担当特命相が韓国産業通商資源部の呂翰九(ヨ・ハング)通商交渉本部長と会談し、両国間の経済・投資協力の強化について協議した。
会談では、両国間で発効している投資促進・保護協定をはじめとする法的・制度的枠組みを確認するとともに、モロッコの投資環境や、新投資憲章に基づく生産性向上と付加価値創出型投資への支援措置について意見交換を行った。
また両者は、韓国企業のモロッコ進出拡大の可能性について協議し、再生可能エネルギー、グリーン水素、インフラ、人工知能(AI)を戦略分野として挙げた。双方は、これらの分野を含む相互に関心の高い分野での協力をさらに深化させる方針を確認した。
(鈴木優香)
(モロッコ、韓国)
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モロッコと韓国、包括的経済連携協定に向け作業部会設置で合意
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/3ac17ab696bda531.html
時系列
- 2026-06-11 モロッコのオマル・ヘジラ対外貿易担当国務長官と韓国の金正官産業通商部長官がオンライン会談を行い、新たな包括的経済連携協定(CEPA)締結に向けた協議を進めることで合意し、作業部会設置に関する共同宣言に署名。
- 2026-06-12 ラバトで、モロッコのカリム・ジダン投資・公共政策統合・評価担当特命相が韓国産業通商資源部の怜翰九通商交渉本部長と会談し、両国間の経済・投資協力の強化について協議。
この事例から確認すべきポイント
この発表は、モロッコと韓国が包括的経済連携協定(CEPA)の締結に向けた具体的な一歩を踏み出したことを示しています。作業部会の設置と共同宣言への署名は、両国が経済関係の深化に強い意欲を持っていることの表れです。特に、電気自動車、バッテリー、造船、防衛産業といった高付加価値分野や、再生可能エネルギー、グリーン水素、AI、インフラといった将来性のある戦略分野での協力が強調されており、これらの分野における貿易と投資の拡大が期待されます。企業にとっては、モロッコ市場への進出や、韓国企業との連携を通じて、新たなビジネス機会が生まれる可能性があります。特に、サプライチェーンの多様化や、新興市場での事業展開を検討している企業は、今後のCEPA交渉の進捗に注目し、関連する産業動向を注視する必要があります。両国政府がそれぞれの経済発展上の優先課題に配慮しつつ、建設的かつ現実的な姿勢で交渉に臨む意向を示していることから、企業は自社の事業戦略と照らし合わせ、協定がもたらす具体的な影響を評価する準備を進めることが重要です。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-07
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