米共和党上院議員、カリフォルニア州のGHG規制適用免除撤廃に向け決議案を提出
最終確認日: 2026-08-11
この発表の要点
- 米共和党上院議員らが、カリフォルニア州の自動車排出ガス規制に関するEPAの4件の適用免除を無効化する共同決議案を提出した。
- 議会審査法(CRA)における「規則」か「処分」かの法的解釈が争点となり、カリフォルニア州はEPAを提訴している。
- この動きは、カリフォルニア州独自の環境規制の法的基盤と、その全米への波及効果に影響を与える可能性がある。
企業・自治体への影響
自動車メーカーや関連部品サプライヤーは、米国における排出ガス規制の将来的な動向に大きな影響を受ける可能性があります。特にカリフォルニア州および同州の規制に準拠する州で事業を展開する企業は、製品開発や販売戦略の見直しを迫られる可能性があります。連邦政府と州政府間の規制権限のバランスに関する法的な不確実性が高まります。
対応すべきこと
- 米国における環境規制、特に自動車排出ガス規制に関する連邦議会の動向および関連訴訟の進捗を継続的に監視する。
- 自社の製品がカリフォルニア州の排出ガス規制(GHG、ZEV、ACCなど)の対象となるかを確認し、将来的な規制変更に備える。
- 法務部門や製品開発部門と連携し、規制変更が事業に与える影響を評価し、対応策を検討する。
- 公式出典(EPA、連邦議会、裁判所など)から最新情報を入手し、正確な事実に基づいた情報共有を社内で行う。
対象部門: 経営者 法務 広報 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | ジェトロ |
|---|---|
| 業界 | 製造 |
| 発表日 | 2026-08-10 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年08月10日
米国上院のシンシア・ラミス議員(共和党、ワイオミング州)ら4議員(注1)は8月6日、カリフォルニア州の自動車・小型エンジン向け排出ガス規制について、米環境保護庁(EPA)が過去に認めた4件の適用免除(注2)を無効化する共同決議案を、議会審査法(CRA、2024年5月30日地域・分析レポート参照)に基づき提出した。
4本の決議案は、(1)小型オフロードエンジン(SORE)規制(注3)、(2)2009モデル年(MY)以降を対象とする温室効果ガス(GHG)排出規制、(3)2017MY以前のゼロエミッション車(ZEV)規制(注4)を含むアドバンスド・クリーンカー規制(ACC規制)、(4)2017~2025MYを対象とするACC規制、の適用免除を無効化するもの。すでに連邦議会は、2026MY以降のZEV規制を含むアドバンスド・クリーンカーII(ACC II)規制など3規制の適用免除を無効化している(2025年5月23日記事、6月17日記事参照)。今回さらに2009MY以降に対する規制にまで対象を広げることで、カリフォルニア州独自の環境規制の法的基盤を見直す狙いがあるとみられる。
CRAは連邦議会に対し、連邦政府の行政機関が定めた「規則(rule)」を一定期間内に審査し、両院で単純多数の賛成により取り消す権限を与えている。そのため、カリフォルニア州への適用免除が、CRAの対象となる「規則」に該当するか否かが焦点となっている(注5)。今回の共同決議に先立ちEPAは6月12日、適用免除を「規則」と位置づけ議会に送付していた。これに対してカリフォルニア州のロブ・ボンタ司法長官は、EPAがカリフォルニア州に付与した大気浄化法(Clean Air Act:CAA)上の適用免除はCRAの対象となる「規則」ではなく、行政上の「処分(order)」であるとして、EPAを提訴した。また、「カリフォルニア州は今後も、トランプ政権による違法な権限拡大に対して闘い続け、地域社会と環境の健康および福祉を守るための権限を断固として擁護していく」と述べた。一方、共同決議案を提出したラミス議員は、カリフォルニア州がCAAに基づく適用免除制度を利用し、自州の規制を事実上、全米に波及させてきたと批判した上で、「カリフォルニア州が全米のために立法する状況を終わらせ、議会に権限を取り戻す」と述べ、共同決議案への支持を呼びかけている。
(注1)ラミス議員のほかに、エリック・シュミット議員(ミズーリ州)、ピート・リケッツ議員(ネブラスカ州)、ジョン・ハステッド議員(オハイオ州)議員。いずれも共和党議員。
(注2)連邦大気浄化法(CAA)に基づき、連邦政府が定める規制内容より厳しく、必要不可欠で特別な事情がある場合には、EPAがカリフォルニア州に対し、連邦基準より厳しい独自の排出ガス規制を導入・運用することを認める制度。
(注3)SORE規制は2024MY以降の小型オフロードエンジン・機器を対象としている。
(注4)ACC IIでは、2035MY以降の100%ゼロエミッション車化を義務化。
(注5)米会計検査院(GAO)などは2025年3月6日、「EPAはカリフォルニア州の適用免除を『規則』として議会に提出してきていない」と説明。
(大原典子)
(米国)
ビジネス短信 6a99f271a7bbbe41
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米共和党上院議員、カリフォルニア州のGHG規制適用免除撤廃に向け決議案を提出
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/6a99f271a7bbbe41.html
時系列
- 2024-05-30 議会審査法(CRA)に関する地域・分析レポートが参照される
- 2025-03-06 米会計検査院(GAO)などが「EPAはカリフォルニア州の適用免除を『規則』として議会に提出してきていない」と説明
- 2025-05-23 連邦議会が2026MY以降のZEV規制を含むアドバンスド・クリーンカーII(ACC II)規制など3規制の適用免除を無効化した関連記事が参照される
- 2025-06-17 連邦議会が2026MY以降のZEV規制を含むアドバンスド・クリーンカーII(ACC II)規制など3規制の適用免除を無効化した関連記事が参照される
- 2026-06-12 EPAがカリフォルニア州への適用免除を「規則」と位置づけ議会に送付
- 2026-08-06 シンシア・ラミス議員ら4議員が、カリフォルニア州の自動車・小型エンジン向け排出ガス規制に関するEPAの4件の適用免除を無効化する共同決議案を提出
- 2026-08-10 本記事が発表される
主な数値
| 共同決議案を提出した議員数 | 4人 |
|---|---|
| 無効化対象の適用免除件数 | 4件 |
| 提出された決議案の数 | 4本 |
| すでに無効化された規制の適用免除件数 | 3件 |
| SORE規制の対象モデル年 | 2024MY以降 |
| GHG排出規制の対象モデル年 | 2009MY以降 |
| ACC規制(ZEV規制含む)の対象モデル年 | 2017MY以前 |
| ACC規制の対象モデル年(別件) | 2017~2025MY |
| ACC II規制のZEV義務化モデル年 | 2035MY以降 |
この事例から確認すべきポイント
本事例は、連邦政府と州政府間における環境規制の権限、特に議会審査法(CRA)の適用範囲に関する重要な法的・政治的対立を示しています。企業、特に自動車製造業や関連サプライヤーは、この動向を注視する必要があります。カリフォルニア州の排出ガス規制は、その厳しさから事実上全米の基準に影響を与えてきましたが、今回の決議案とそれに伴う訴訟は、その法的基盤を揺るがす可能性があります。もし適用免除が無効化されれば、各州の規制環境が大きく変化し、製品開発、製造、販売戦略に直接的な影響を及ぼすでしょう。また、EPAによる行政判断が議会によって「規則」として審査されるか、「処分」として司法の場で争われるかという解釈の相違は、今後の行政機関の意思決定プロセスにも影響を与える可能性があります。企業は、規制の不確実性が高まる中で、法務、広報、製品開発部門が連携し、多角的なリスク評価と対応計画の策定を進めることが求められます。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-10 / 最終確認: 2026-08-11
執筆・確認主体
この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。
数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。
編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-08-11
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