第488回消費者委員会本会議 議事録掲載【5月12日開催】
この発表の要点
- 消費者委員会で、資金決済法改正に伴う特定商取引に関する法律施行令の一部改正が審議された。
- 改正により「電子決済手段・暗号資産サービス仲介業」が新設され、登録制となる。
- 仲介業は利用者財産の預託が禁止され、所属制の下で所属先事業者が賠償責任を負うなど、利用者保護のための規制が適用される。
企業・自治体への影響
金融機関、暗号資産交換業者、電子決済サービス提供事業者、およびこれらのサービスを仲介する事業者は、新たな法規制の動向を注視する必要があります。特に、仲介業を営む企業は登録要件や利用者保護義務、所属制における責任範囲を詳細に確認し、関連する法務・コンプライアンス部門は対応準備が求められます。
対応すべきこと
- 改正される特定商取引法施工令および資金決済法関連法令の動向を注視する。
- 電子決済手段・暗号資産サービス仲介業に関わる事業者は、新たな規制内容(登録制、利用者財産預託禁止、説明義務、広告規制等)を確認する。
- 仲介業者との提携を検討する事業者は、所属制における賠償責任や監督義務を理解し、契約内容や内部管理体制を整備する。
- 利用者保護に関する説明義務や広告規制について、自社の対応が新たな法令に準拠しているか再確認する。
対応優先度: 中 資金決済法改正に伴う特定商取引法施工令の改正が審議されており、電子決済手段・暗号資産サービス仲介業の新設とその規制が関連事業者に影響を与えるため。
対象部門: 経営者 法務 広報 経理 情シス
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | 内閣府 |
|---|---|
| 業界 | 金融 |
| 発表日 | 2026-05-12 |
| 分類 | 企業プレスリリース |
発表された内容
2026年5月12日(火)10:03~10:40場所
消費者委員会会議室及びテレビ会議
出席者
【委員】
(会議室)鹿野委員長、黒木委員長代理
(テレビ会議)今村委員、大澤委員、柿沼委員、善如委員、中田委員、山本委員
【説明者】
消費者庁取引対策課 遠藤課長
金融庁企画市場局総務課デジタル・分散型金融企画室 小澤室長
【事務局】
小林事務局長、吉田審議官、友行参事官
議事次第
特定商取引に関する法律施行令の一部改正について
配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)
議事次第(PDF形式:81KB)
【資料1-1】 特定商取引に関する法律施行令の改正について(諮問)(PDF形式:144KB)
【資料1-2】 特定商取引に関する法律施行令(新旧対照条文)(PDF形式:149KB)
【資料1-3】 特定商取引に関する法律施行令の改正について(消費者庁資料)(PDF形式:597KB)
【資料1-4】 資金決済に関する法律の一部を改正する法律の概要(金融庁資料)(PDF形式:400KB)
【参考資料1】 委員間打合せ概要メモ(PDF形式:131KB)
【追加資料】 答申書(案)(PDF形式:172KB)
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《1. 開会》
○鹿野委員長 本日は、お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。
少し通信のトラブルがありましたので、定刻より若干遅れての開始となりますが、ただいまから、第488回「消費者委員会本会議」を開催いたします。
本日は黒木委員長代理と、私、鹿野が会議室にて出席しており、今村委員、大澤委員、柿沼委員、善如委員、中田委員、山本委員がテレビ会議システムにて御出席です。
なお、小野委員、原田委員は、本日、所用のため御欠席と伺っております。
それでは、本日の会議の進め方等について事務局より御説明をお願いします。
○友行参事官 本日もテレビ会議システムを活用して進行いたします。
配付資料は議事次第に記載のとおりでございます。もしお手元の資料に不足などがございましたら、事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。
以上です。
○鹿野委員長 ありがとうございました。
《2. 特定商取引に関する法律施行令の一部改正について》
○鹿野委員長 本日の最初の議題は「特定商取引に関する法律施行令の一部改正について」です。
特定商取引法は、事業者による違法、悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。具体的には、訪問販売や通信販売等の消費者トラブルが生じやすい取引類型を対象に、事業者が守るべきルールとクーリングオフ等の消費者を守るルール等を定めております。
特定商取引法では、政令の制定または改廃の立案をしようとするときは、同法第64条第1項の規定により、消費者委員会に諮問しなければならないとされております。
今般、資金決済に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う特定商取引に関する法律施行令の一部改正について、資料1のとおり、本年5月12日に内閣総理大臣から消費者委員会に対して諮問があったところでございます。
そこで、本日は、この諮問事項について、消費者庁及び金融庁からヒアリングを行い、審議を行った上で、委員会としての判断を示すこととしたいと思います。
改めて御紹介させていただきます。
本日は、消費者庁取引対策課の遠藤課長に会議室にて御出席いただいております。
また、金融庁企画市場局総務課デジタル・分散型金融企画室の小澤室長にオンラインにて御出席いただいております。本日は、お忙しいところ、どうもありがとうございます。
それでは、20分程度で御説明のほうをよろしくお願いいたします。
○消費者庁取引対策課遠藤課長 ただいま御紹介に預かりました、取引対策課長の遠藤でございます。
今、鹿野委員長から御丁寧に趣旨の御説明をいただいたので、少しかぶってしまうかもしれませんが、私から今日の会議に参った趣旨を改めて御説明させていただきます。
消費者庁取引対策課の表紙の資料の、まず、3ページを見ていただきたいのですけれども、特商法においては、他の法律の規定によって、訪問販売、通信販売、電話勧誘販売に係る取引を行う購入者等の利益を保護することができると認められる場合には、訪問販売等の各規制の適用除外とするというルールになっております。
この資料の1ページに戻っていただくと、今、鹿野委員長から御説明があったとおりに、この適用除外というのは、施行令で決まっているわけです、この政令改正をするときには、消費者委員会に諮問をしなければならないというルールになっているので、今回、それをお諮りするために参ったという次第でございます。
この中身なのですけれども、次の2ページのところを見ていただくと、今、これも鹿野委員長から御紹介があったとおり、金融庁のほうで資金決済法の一部改正をされて、このたび公布されたということで、その改正に伴う特商法施行令の改正というのが、今日の議題になると思っています。
ということで、まず、この資金決済法の一部改正の内容について、金融庁さんから御説明をお願いできればと思います。
○金融庁企画市場局総務課デジタル・分散型金融企画室小澤室長 消費者庁様、御説明ありがとうございました。私、金融庁の小澤と申します。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
昨年6月に改正資金決済法が成立し、現在、我々は政府令等の下位法令の整備に取り組んでいるところなのですが、それでは、早速、御説明に入らせていただきます。
資料の1ページ目でございますが、左下の赤枠にございますとおり、改正資金決済法において措置した事項のうちの1つが「暗号資産等取引に係る仲介業の創設」でございます。
改正前においては、暗号資産交換業と利用者を引き合わせる行為、つまり媒介する行為のみを行う場合であっても、暗号資産交換業者としての登録が必要であり、同一の規制が課されておりました。
これは、電子決済手段についても同様であり、媒介行為のみを行う場合であっても、電子決済手段等取引業者としての登録が必要でございました。
そのため、改正法において、暗号資産交換業者や電子決済手段等取引業者と利用者との間で取引の媒介のみを行う者について、電子決済手段・暗号資産サービス仲介業という新たな業を創設し、登録制としたところでございます。
なお、暗号資産交換業者や電子決済手段等取引業者は、一定の場合に利用者財産の預託を受けることが可能である一方で、新設した仲介業については、利用者財産の預託の受入れは禁止されております。
そのため、仲介業者のこのような特性に応じて、過不足のない規制を適用するために、利用者の財産を預からないことを踏まえ、財務要件を課さないこととする一方で、利用者への説明義務や広告規制について、暗号資産交換業者や電子決済手段等取引者と同様の規制を設けることとしております。
続きまして、資料の2ページ目をお願いいたします。
電子決済手段・暗号資産サービス仲介業の具体的な内容について御説明いたします。
まず、仲介業につきましては、利用者の財産を預からないことを踏まえ、財務要件を課さないこととする一方、利用者への説明義務や広告規制については、暗号資産交換業者等と同様の規制を設けるなど、媒介のみを行う者に対して過不足のない規制を適用することによって、事業者がサービスの提供を行いやすくする点にも配慮しております。
また、電子決済手段・暗号資産サービス仲介業者については、特定の暗号資産交換業者や電子決済手段等取引業者のために媒介を行う者とする、いわゆる所属制を採用しております。
仮に、仲介業者が利用者に損害を与えた場合には、所属先の暗号資産交換業者等が利用者に対する賠償責任を負う仕組みとしており、暗号資産交換業者等自身にも、仲介業者を適切に指導・監督する誘因が働く仕組みとしております。
また、仮に仲介業者において法令違反等が生じた場合には、当該仲介業者に対する行政処分など、監督上の措置を直接講じることが可能であることに加え、所属先の暗号資産交換業者等に対しても、仲介業者における法令違反等を理由として、法令に基づく報告徴求や業務改善命令、業務停止命令、登録の取消しなど、監督上の措置を講じることが可能でございます。
このように仲介業者における適切な業務運営確保が図られるよう、制度を整備しておるところでございます。
続きまして、3ページをお願いいたします。
こちらの資料では、主に、現在策定しております政令案や内閣府令案等におきまして、仲介業者に対して利用者保護の観点から規定する事項を整理しております。
まず、利用者に対する情報提供義務として、銀行等が行う業務との誤認防止として、仲介業者は、電子決済手段の発行者ではないことや、取り扱う電子決済手段について償還義務を負っていないことなどを情報提供するよう求めることとしております。
また、電子決済手段の内容等に関する情報として、電子決済手段は本邦通貨または外国通貨ではないこと、発行者に関する情報や償還請求権の内容・その行使に係る手続などについて情報提供する義務が課せられております。
さらに、取引に関する情報として、発行者等の破綻による消失・価値減少リスクや、利用者が支払うべき手数料等の額についても情報提供を求めることとしております。
その他、仲介業者による利用者財産の預託の受入れ禁止や、システムの安全管理を行うための措置、情報漏えい等の防止措置についても講じることを規定しております。
最後に、先ほども触れましたが、上記の規定
出典: 内閣府 報道発表
URL: https://www.cao.go.jp/consumer/iinkai/2026/488/gijiroku/index.html
時系列
- 2026-05-12 内閣総理大臣から消費者委員会に対し、特定商取引に関する法律施行令の一部改正について諮問
- 2026-05-12 第488回消費者委員会本会議が開催され、特定商取引に関する法律施行令の一部改正について審議
主な数値
| 会議時間 | 37分 |
|---|---|
| 配布資料数 | 7点 |
この事例から確認すべきポイント
本事例は、デジタル金融サービスの進化に伴う法整備の動きと、それに対する消費者保護の観点からの審議プロセスを示しています。特に、電子決済手段・暗号資産サービス仲介業という新たなビジネスモデルの創設は、関連事業者にとって重要な変化です。利用者財産の預託禁止や所属制の導入、所属先事業者への賠償責任付与は、仲介業者によるトラブル発生時の利用者保護を強化する意図が見られます。一方で、財務要件を課さないことで事業者の参入障壁を下げ、サービスの提供を促進する側面も持ち合わせています。企業は、この改正が自社の事業に与える影響、特に仲介業者との連携における責任範囲や、利用者への情報提供・広告規制への対応について、詳細な確認と準備が求められます。また、消費者委員会での審議状況を注視し、最終的な政令の内容を把握することが重要です。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-10
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