経済・産業トレンド 施行済み

インド商工省、「移行円滑化(品質管理)命令2026」を通達

インド商工省産業国内取引促進局(DPIIT)は、「移行円滑化(品質管理)命令2026」を通達し、即日施行しました。これにより、インドの「2013年会社法」に基づき設立され、かつ実施委員会のリスク評価基準を満たす企業は、対象の10件の品質管理命令(QCO)で指定される製品について、工場査察が不要な「スキームII」でのIS認証取得が認められます。本措置は施行日から5年間有効で、申請は24カ月以内。海外製造業者もインドの現地子会社等を通じて申請可能ですが、国内製造能力強化計画の提出が求められます。

この発表の要点

企業・自治体への影響

本措置は、インド市場へ製品を輸出・供給する製造業、特に玩具、履物、家電、家具などの製品を扱う企業に直接的な影響を与えます。認証取得プロセスの簡素化により、市場参入の障壁が一時的に低減される可能性がありますが、同時にインド国内での製造能力強化計画の提出が求められるため、サプライチェーン戦略や投資計画の見直しが必要となるでしょう。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 経理 広報

対応期限:公募締切まで

基本データ

企業・団体 インド商工省産業国内取引促進局(DPIIT)
業界 製造
発表日 2026-07-09
分類 経済・産業トレンド
地域 インド

発表された内容

2026年07月09日

インド商工省産業国内取引促進局(DPIIT)は6月25日、「移行円滑化(品質管理)命令(Transition Facilitation(Quality Control)Order, 2026)」を通達し、即日施行した。あわせて、本通達に関するガイドラインも公開された。

本通達では、条件に当てはまる企業に対して、対象の10件の品質管理命令(QCO)で指定される製品について、認証取得にあたり工場査察が必要となる「スキームI」ではなく、工場査察が不要の「スキームII(適合自己宣言に基づく認証スキーム)」に基づいてIS認証を取得することを認めた。

本措置は、インドの「2013年会社法」に基づいて設立された法人でかつ、本通達に基づき設置される実施委員会(Implementation Committee)によるリスク評価で基準を満たす企業に限り、利用が許可される。外国法人は対象に含まれない。実施委員会は、申請企業の技術的能力、品質保証体制、過去のコンプライアンス遵守状況、サプライチェーン管理能力、インド国内の製造能力強化への取り組みといった観点​​から評価、個別に判断を行う。

ジェトロがDPIITにヒアリング(7月7日実施)したところ、海外の製造業者については、インドの現地子会社またはパートナーを通じて本措置の適用を申請することができる。ただし、直接投資や委託製造契約などによるインド国内における製造能力の強化に関する実施計画を併せて提出することが求められる。実施計画に沿った製造準備が進んでいないと判断された場合には、認証は取り消される。また、本措置による認証は製品だけでなく輸入者にもひもづくため、許可された申請企業のみが輸入可能となる。

対象となる10件のQCOには、玩具、履物、エアコンおよび関連部品、家庭用電気給湯器、家庭用洗濯機、蝶番(ちょうつがい)、家具、家庭用・商業用電気機器などの製品が含まれる。本緩和措置の対象期間は施行日(2026年6月25日)から5年間で、希望者は、施行日から24カ月以内にDPIITへ許可申請を行うことが求められる。

近年、インド政府は多くの品目に対して、BIS認証取得を義務付けるQCOを導入してきた。しかし、「スキームI」では工場の実地査察が必要となるため、認証取得までに多大な時間がかかることが指摘されている。そこで、ビジネス環境改善、サプライチェーン強靭(きょうじん)化、技術導入促進を目的とし、国内の製造体制が整うまでの時限的な移行措置として本緩和措置が導入された。

(丸山春花、淺羽英樹)

(インド)

ビジネス短信 4db125a4b85c349f

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インド商工省、「移行円滑化(品質管理)命令2026」を通達

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/4db125a4b85c349f.html

時系列

主な数値

対象の品質管理命令(QCO)数 10件
緩和措置の対象期間 5年間
許可申請の期限 24カ月以内
関連法 2013年

この事例から確認すべきポイント

インド政府がビジネス環境改善、サプライチェーン強靭化、技術導入促進を目的として、品質管理命令(QCO)の認証プロセスを時限的に緩和した事例です。従来の工場査察を伴う「スキームI」の認証取得に多大な時間を要するとの指摘に対応し、特定の条件を満たす企業に対して「スキームII」での自己宣言に基づく認証を認めることで、国内製造体制が整うまでの移行措置としています。特に、海外の製造業者もインド国内の現地子会社やパートナーを通じて申請可能であるものの、インド国内での製造能力強化に関する実施計画の提出が義務付けられており、単なる輸入促進に留まらない国内産業育成への強い意図が読み取れます。企業は、この緩和措置の対象製品や自社の事業形態が該当するかを確認し、申請期限や国内製造能力強化計画の要件を詳細に把握する必要があります。認証が製品だけでなく輸入者にも紐づく点も重要であり、サプライチェーン全体での影響を考慮した対応が求められます。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-09

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