カナダ、対米対抗関税の対象品目から水産物・魚類を除外すると発表
この発表の要点
- カナダ財務省は9月8日発動の対米対抗関税について、産業界の意見を踏まえ米国産水産物・魚類を除外した。
- 見直し後の対象品目数は629となり、鉄鋼・アルミニウム製品や家具、衣類等には50%の関税が課される。
- 自動車の既存対抗関税維持のほか、条件を満たす場合の関税免除制度も引き続き利用可能となっている。
企業・自治体への影響
北米地域にサプライチェーンを持つ製造業、商社、食品・小売などの関連企業に対し、関税率の変更(50%または25%)や対象品目(629品目)の精査を通じた調達コストへの影響が生じる。経営・総務・法務・経理部門において、適用除外品目や免除制度の該当可能性を確認する必要がある。
対応すべきこと
- 8月26日に公表された対象品目リストに基づき、自社の取り扱う製品・原材料が629品目に該当するか確認する
- 関税免除制度の適用要件に合致するかどうかを関係部門(法務・経理・調達等)で精査する
- 9月8日の対抗関税発動に向けたコスト試算とサプライチェーンの見直しを行う
対象部門: 経営者 総務 法務 経理
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | カナダ財務省 |
|---|---|
| 業界 | 貿易・製造 |
| 発表日 | 2026-08-27 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年08月27日
カナダ財務省は8月26日、米国が1930年関税法338条に基づく対カナダ追加関税を8月22日に発動したこと(2026年8月24日記事参照)への対応として、9月8日から発動する米国に対する対抗関税措置について(2026年8月26日記事参照)、一部品目を見直したと発表した。産業界からの意見を踏まえ、米国産の水産物・魚類は対抗関税の対象から除外される。また、カナダは引き続き米国に対し、同額規模、関税率の同水準で対抗するとした。
対抗関税の対象品目は、米国が338条および1962年通商拡大法232条に基づきカナダ産品に課している関税の対象品目から選定されている。具体的には、鉄鋼、乳製品、家電、農業機械、パルプ・紙、電子機器などが含まれる。当初は800以上の品目を対象としていたが、今回の見直しを踏まえて8月26日に公表された対象品目リストによれば、対象品目数は629となった。適用対象は、原産地表示に関するカナダ・米国・メキシコ協定(CUSMA、注1)加盟国向け規則に基づき、米国産品として表示できる品目に限って適用される。
今回の対抗関税では、50%の関税が課される品目として、これまで25%の対抗関税が課されていた鉄鋼・アルミニウム製品のほか、家具、衣類・アパレル製品が含まれる。一方、25%の関税が課される品目には、家電製品、乳製品、一部の鉄鋼・アルミニウム派生品が含まれる。また、自動車を含む米国への既存の対抗関税は引き続き維持されるほか、特別な事情により関税負担の軽減を認める関税免除制度(注2)も引き続き利用可能としている。
(注1)米国ではUSMCA、メキシコではT-mecと呼ばれる。
(注2)カナダ国内で調達できず、米国以外の国・地域からも合理的に調達できない原材料、あるいはカナダ経済に深刻な悪影響を及ぼす恐れのある品目などについて、関税負担の軽減を認める制度。
(木村勇翔)
(カナダ、米国)
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カナダ、対米対抗関税の対象品目から水産物・魚類を除外すると発表
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/b326f867b6fd80ad.html
時系列
- 2026-08-22 米国が1930年関税法338条に基づく対カナダ追加関税を発動
- 2026-08-26 カナダ財務省が対抗関税措置の一部品目見直しを発表し、対象品目数等を公表
- 2026-09-08 カナダによる対米対抗関税措置が発動予定
主な数値
| 当初の対抗関税対象品目数 | 800以上 |
|---|---|
| 見直し後の対抗関税対象品目数 | 629品目 |
| 一部製品に対する関税率(鉄鋼・アルミニウム製品、家具、衣類・アパレル製品) | 50% |
| 一部製品に対する関税率(家電製品、乳製品、一部の鉄鋼・アルミニウム派生品) | 25% |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、米国の追加関税発動を受けたカナダによる対抗関税措置の最新の適用範囲を示している。産業界の意見を取り入れて水産物・魚類が除外された一方で、対象品目数が629品目に再編され、鉄鋼・アルミニウム製品や家具、衣類などには50%という高い関税率が設定されている。北米間のサプライチェーンに関与する企業にとっては、対象品目の詳細なリストや原産地規則(CUSMA)、さらには関税免除制度の適用要件を迅速に確認し、調達コストや貿易への影響を精査・管理することが実務上極めて重要となる。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-27
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